田村 修(株式会社5 CHRO)

主にデジタル関連のマーケティングや広告,ブランド,就活のことについて書いています。株式…

田村 修(株式会社5 CHRO)

主にデジタル関連のマーケティングや広告,ブランド,就活のことについて書いています。株式会社5(5co.ltd)執行役員。大学非常勤講師の掛け持ち。著書「いちばんやさしいデジタルマーケティングの教本(第二版)」/共著「必携インターネット広告」

マガジン

  • 就活の困った子ちゃん

    人事として採用活動に長年関わっていると、そりゃいろいろな方にお会いします。困った子ちゃんは、何も就活生に限ったわけではないのですが、そんな話をアドバイス的に書いています、

  • ちょっとマイナーだけど良書だよ、なメモ。

    マーケティング、ブランド、イノベーションなどを中心に、読んだ本の読後メモ。あるいは積読について。

  • 仕事とキャリア

    現在、株式会社5(5co.ltd)では積極的に未経験からの採用活動を行っています。 面接やWebサイトだけではなかなかお伝えできない5co.ltdの考え方、デジタルマーケティングの仕事をとはどのような仕事なのか?どのようなキャリアを歩んでいくことができるのかなどをまとめています。

  • マーケティングの常識を疑え!   (講義用プライベートメモ)

    マーケティング、広告、経営戦略、MOT,MBA、イノベーション、ビジネスモデルなどの領域に関わる思考メモ。ヒントのかきとめ。

最近の記事

「マーケティングに興味がある」という方の多くは、ほぼマーケのことじゃなくてプロモーションのことを話している。

採用の面接をしていると「あるきっかけでマーケティングに興味を持ちました。是非マーケティングの仕事をしたいと思い応募しました」という方によく会います。 ただ、話を聞いてみると、「SNSでユニークな投稿をしたらフォローワーの数が増えました」あるいは「SNSで話題になった商品が売上がどんどん上がっているのを見てその影響力は凄いなと思いました。それでマーケティングに興味を持ちました」といったことを話していただくことが多いです。 実はそれは「マーケティング」という大きな領域全体のこ

    • 「企業の課題解決をしたい」  でも、それをどうやるのか?を考えたことはありますか。

      実際に当社の採用面接を受けに来る方の中にも「企業の課題解決をしたいです」「マーケティングの力で企業の課題解決をしたいと考えています」「マーケティングには、企業の課題解決の力があると思います」と話される方がたくさんいらっしゃいます。 また、マーケティングに興味を持った理由を「マーケティングのやり方一つで売上や人気が大きく変わってくる」とか「マーケティングを通じた企業の課題解決にかかわりたいと考えてマーケティングの仕事を目指しました」と話してくださる方もたくさんいらっしゃいます

      • 面接での逆質問例-3:「1日はどんな流れですか?」

        「1日の流れを教えてください」という質問は、面接をしているとよく聞かれる質問の一つではあります。 きちんと答えたいと常に思っているのですが、実はコンサルタントの仕事なので毎日同じ流れで仕事をすることは無く、どうやってお答えすれば良いのかに困るというのが本音です。 例えば、BPO(Business Process Outsourcing)を受託しているケースや店舗、工場だとほぼ一日の流れや手順はある程度決まっているかと思います。 もちろんイレギュラーなことは多々発生するでし

        • 広告が「情報を欲している人に、欲している情報を的確に伝える」「情報を提供することで消費者の選択肢を増やす」という勘違い。

          あくまで、広告会社、マーケティング会社のリアルな役割としての勘違いという話です。 特に就活中の大学生の方にどうして広告会社やマーケティング会社を志望したのですか?と聞くと、 といった話をしていただくことがあります。 一見、広告を、世の中の情報を整理し消費者のより良い消費生活のためになる事業として捉えて、そのような社会的な意義を持った仕事をしていきたいと考えているようです。 ところが、これらはビジネスとしての広告の役割としてはちょっとずれているんですね。 まず「情報を

        「マーケティングに興味がある」という方の多くは、ほぼマーケのことじゃなくてプロモーションのことを話している。

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        • 就活の困った子ちゃん
          37本
        • ちょっとマイナーだけど良書だよ、なメモ。
          18本
        • 仕事とキャリア
          32本
        • マーケティングの常識を疑え!   (講義用プライベートメモ)
          33本

        記事

          マーケティングを学んで今の仕事に活かす事と、マーケティングの仕事をする事のちがい。

          採用の面接をしていると、「あるきっかけでマーケティングに興味を持ちました。是非マーケティングの仕事をしたいと思い応募しました」という方によく会います。 マーケティングの仕事を志していただくのは非常に嬉しいのですが、 ①マーケティングを学ぶ ②マーケティングの考え方を今の仕事に活かす ③マーケティングの仕事をする は、それぞれ全く次元が異なります。 一番ハードルが低いのが「マーケティングを学ぶ」です。本を読んだり、セミナーに通ったり、マーケティングの専門用語をしらべて見ると

          マーケティングを学んで今の仕事に活かす事と、マーケティングの仕事をする事のちがい。

          面接に遅刻したのに逆ギレしてきた人

          いやぁ、ほんとにいたんですよ、先日。笑い話みたいなものですが。 一次面接(当社では一次はオンラインで行っています)で、10分とか15分経ってもログインされなかった方がいらっしゃいました。連絡もありません。 長年、面接をしていると時々いらっしゃいます。 それで、無断欠席→辞退扱いとして「残念ながらログインされなかったので、辞退扱いとさせていただきます」とメールをしたところ、その後「遅刻したのはこちらが悪いですが、そんなの理由も聞かずに辞退扱いするなんて酷いです。そんな会社で

          面接に遅刻したのに逆ギレしてきた人

          広告はラブレターでもポエムでもない。

          時々「広告はラブレターのように」というふうなアドバイスが出回ります。 ある意味ではとても大切なことなのですが、その一方で「好きな対象が明確で、自分の気持ちも明確で、とにかく好きだと言うことを伝えて、もしダメで玉砕した時はそれはそれで仕方がない」というラブレターと、経営活動の一環として営業利益の中から販促予算を捻出し、さらに人的リソースや経営リソースをかけた施策で玉砕なんて許されない広告は一緒にしたらいかんだろ、ってよく思っています。 広告の取扱はビジネスですからねぇ。

          広告はラブレターでもポエムでもない。

          「なんとかして”やる”方法」を考える」のだけど、やらなくていいことは徹底して断る。

          以前に「出来ないといってはいけない。「なんとかして”やる”方法」を考える」といったエントリーを書きました。 今回はその続きで、基本は「なんとかして”やる”方法を考える」のだが、ただし、その一方でやる必要が無いことは明確に断る、という話です。 クライアントからリクエストや依頼があっても、コンサルティング会社としては「やらなくて良いこと」が世の中にはいくつかあります。 その一つは、 「クライアントの目標達成には何ら寄与しないこと」と もう一つが 「受けてしまうとチームがダメに

          「なんとかして”やる”方法」を考える」のだけど、やらなくていいことは徹底して断る。

          「教えてもらわないとできません」

          「そうですよねぇ」って、もしどこかで思っているのなら、そんな学生みたいな考え方は社会人であるなら早く捨てさってください。 会社は何かを教えてもらってから仕事をする場所ではなく、いままで学んできたことを発揮する場所であり、活躍するために必要なコトは自分で見つけて自分で学ぶ場所なんですよね。 これ、「入社してから学びます」っていう人と似ていると思っているのですが、「教えてもらわないとできません」っていう人は、結局一人では何も出来ない状態がずっと続いてしまう、中途半端な仕事しか

          「教えてもらわないとできません」

          電車遅延の遅刻について

          電車遅延の遅刻というのは「電車が遅れた事が理由だから仕方が無い」「私は時間通りに家を出たけど、電車が遅れたから遅刻をしたのであって、私は悪くない」って思ってませんか? いわゆる、「仕方が無い」「自分のせいではない」から、遅刻をしたって大目に見てもらって当然である、という考え方なんだと思います。 でもね、これ、会社から見ると、遅刻に理由は関係なくて、「するかしないか」しかないのです。 自分の周りをよく見てみてください。実は、遅刻をよくする人と、まず遅刻をしない人が存在して

          電車遅延の遅刻について

          インターンや副業で得たWebライティングの経験やSEOの知識は、マーケティング業務には役に立たない?

          採用の面接をしていると時折「インターン時代には(あるいは、副業として)、Webライティングを行っていました」「SEOの要件通りにコンテンツを作成してSEO知識を学んできました」「それらを通じてマーケティングに興味があったので、きっとその時の経験が生きると思って応募しました」と話していただく方がいらっしゃいます。 似たような話に「SNSのアカウントを担当してまして、フォロワー数を半年でこれだけ増やしました!その経験が生きると思い応募しました!」「ブログを作ってアフィリエイトを

          インターンや副業で得たWebライティングの経験やSEOの知識は、マーケティング業務には役に立たない?

          質問に対しては具体的に的確に応えてくれないとポイントを外した人になっちゃうよ。

          先日面接をした方。 何を聞いても曖昧にしか答えてくれず、実際に何をしたのかを答えてくれない。「あなたはどう行動したのか?何をしたのか?」を聞くために、何度も質問をしなくてはいけない状態だった。 こんな感じ。 私「先ほど話していただいた、スポンサーを2社獲得したエピソードですが、どのように獲得したのかについて教えていただけますか?」 候補者「はい。まず、リストを作成しまして、そのリストを元に営業担当者と企画の説明に向かいました。その際に先方からのリクエストをしっかりとヒ

          質問に対しては具体的に的確に応えてくれないとポイントを外した人になっちゃうよ。

          コスパ病: 貿易の現場から見えてきた「無視されてきた事実」

          「コスパ病」https://amzn.to/4c2N4BJ 久しぶりに面白かった、っていうか危機感しかない。 「より良いものをより安く」という考え方は否定されるものではないが、それを「人件費が安い国や地域」「安価な材料」「同じ製法」で実現して輸入した場合、国内の産業を再起不能なまでに破壊してしまうという話。 日本ではいくつかの産業や領域で、生産を人件費の安い国に移し、しかも現地に対して投資や教育指導を行い、海外生産の安いものを大量に輸入することが進んだ。その結果、日本の

          コスパ病: 貿易の現場から見えてきた「無視されてきた事実」

          「未経験OK!」と書いてあるからといって、何も調べず(学ばず)に「興味がある」だけで応募してませんか?

          面接をしていると割と良くいらっしゃいます、そういう方。 「御社の業務は未経験なので、入社してから学びます!」って話される方。 ただ、過去の経験上、面接時に「入社してから学びます」って話される方で、実際に「入社してから自ら学んでいる人」ってあまりいらっしゃいません。これ、「自ら」という点が重要なのですが、自ら学べる人は入社してから学ぶのではなく、会社をリサーチして探しているときに、業界や仕事に興味があって応募しようかな?って思った時点から学び始めているんですね。 つまり入社

          「未経験OK!」と書いてあるからといって、何も調べず(学ばず)に「興味がある」だけで応募してませんか?

          面接での逆質問例-2:御社での営業とはどんな仕事なのでしょうか?

          これも面接中や選考段階に候補者から時々聞かれる質問です。これもちょうどメールで質問が来たので記事にしてみました。 Q:御社での営業とはどのような仕事なのでしょうか? 弊社の営業とはいわゆる世の中一般でいう新規顧客獲得のことを指していません。 新規顧客獲得のための営業というと良くイメージされるのが、「リストを使って電話をかけていくテレアポ営業」「足しげく何度も同じ企業に通って取引口座を作ってもらう訪問営業」等があるかと思います。 一方、弊社でいう営業とは、いわゆる広告業

          面接での逆質問例-2:御社での営業とはどんな仕事なのでしょうか?