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くりおね徒然草

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心にうつりゆくよしなしごとなど。
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2024年1月の記事一覧

ロジハラで休職させてしまった後輩が訪ねてきた話。

ロジハラで休職させてしまった後輩が訪ねてきた話。

17年間勤めた電通で、私がトレーナーを担った新入社員は1人だけだ。
何度か打診はあったが、すべて断ってきた。

理由はその1人にある。

その1人を仮に「A君」として話を進める。

私がA君のトレーナーになったのは10年以上前のこと。当時の私は6年目で、A君は新入社員。慶應義塾大学出身で、ピカピカした経歴の男の子だった。

同じ部署に配属された彼の面倒を、私が1年間みることになった。

しかしA君

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はじめての方の「論文の読み方・探し方」おすそわけ勉強会 #1(心構え編)

はじめての方の「論文の読み方・探し方」おすそわけ勉強会 #1(心構え編)

「論文」。論文だけでなく、論理、理論、論述、論破、などの”論”という字には、感情を排除した他者を寄せ付けない力を感じてしまう一方、なんとも説得力のある力強さや憧れも感じてしまう・・・これは私だけでしょうか。

少し私の話をさせていただくのですが、元々飲食店→飛び込み営業というキャリアを持つ自分は、「論理的じゃないけど、人懐っこい」をウリに社会を匍匐前進してきました。「感情」を武器にしてきた一方、「

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アニメ映画『窓ぎわのトットちゃん』感想 幻想的な児童アニメに忍び寄る戦争の足音

アニメ映画『窓ぎわのトットちゃん』感想 幻想的な児童アニメに忍び寄る戦争の足音

 『ほかげ』『鬼太郎誕生』と同時期に公開された意味を考え続けています。アニメ映画『窓ぎわのトットちゃん』感想です。

 1981年刊行以来、ベストセラーとなり、今なお名作として読み継がれている、黒柳徹子さんの自伝小説をアニメ映画化した作品。劇場版の『ドラえもん』などを手掛けている八鍬新之介監督によるもので、子ども向けの道徳アニメかと思っていたところ、尋常じゃない評価の高さを目にして、観に行くことに

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山本太郎と詐欺話法

山本太郎と詐欺話法

 れいわ新選組の山本太郎さんが能登半島地震の現地入りをしてしまったうえで、愚にもつかない解決策を総理の岸田文雄さんと石川県知事の馳浩さんにX(Twitter)上でぶん投げるという惨事がありました。

 個人的には賛否両論・両論併記の対象というよりは、これらの軽率な盲動については固く戒められるべきと思っていたところ、あろうことか山本太郎さんが一連の愚挙と凡庸な提言をもって政府が能登半島地震対策の方針

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インド民の代表的言い訳とその対応 ①

インド民の代表的言い訳とその対応 ①

インド民はとにかく何かにつけて「言い訳」を唱えてくる。まず、インドに着任してイライラするのはこのインド民のコミュニケーションモードである。これはインド民の自己防衛本能の一種であるが、実際に部下や取引相手として対峙した場合にはなかなか手ごわい。その結果、彼らとの議論が面倒臭くなり、適当にやり過ごし、こちらが相手の主張を飲み込んでしまった場合、インド民は、「やはり俺が正しかった」と本気で思いこむ。よっ

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【読書メモ】マネジメント研究の潮流から見た組織行動論研究:『組織行動論の考え方・使い方-第2版-』(服部泰宏著)

【読書メモ】マネジメント研究の潮流から見た組織行動論研究:『組織行動論の考え方・使い方-第2版-』(服部泰宏著)

服部泰宏先生の『組織行動論の考え方・使い方-第2版-』の第2章は初版になかった章で大変興味深く読ませていただきました!ある資料をまとめる上でDIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー2023年2月号(以下HBR)の「HBR100年から経営課題の変化を読み解く」と読み比べることでさらに面白く読めました。マネジメント研究と組織行動論研究との関係性を考察したい方はぜひ併読なさってみてください。

マネ

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NERV防災アプリを提供するゲヒルン社の紹介

NERV防災アプリを提供するゲヒルン社の紹介

NERV防災アプリや、Xの@UN_NERVアカウントの運営をしているゲヒルン社について、どんな会社なんだろうというポストを見かけるので、せっかくですから他己紹介をしてみようと思います。

ゲヒルン社は、いまはさくらインターネットのグループ会社ですが、もともとは代表の石森さんが「さくらのVPS」ユーザーで、ホスティングサービス提供もされていたことから、2011年3月9日にTwitter上でのつながり

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元日に起こった令和6年能登半島地震で日本人の強さから学んだこと

元日に起こった令和6年能登半島地震で日本人の強さから学んだこと

恐怖の涙なのか、生き残れた涙なのか。
未だにわからないけど、日本人の心と行動に感謝してもしきれない。

2023年は無事に終わって、2024年はいい年になるように全力で活動しようと思っていたところで、1月1日の16時ごろに数秒で人生が止まったようなことが起こった。どこに行けばいいのか、何をすればいいのか、考える時間すらなかった。ドミノのような感覚で、自分が遅く、周りの流れが早く感じていた。

能登

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