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【読書メモ】ゴッフマンを初めて読むならこの一冊!:『儀礼としての相互行為<新訳版>』(アーヴィング・ゴッフマン著、浅野敏夫訳)
ゴッフマンに以前トライした時は訳になじめず断念したのですが、本書は読めました!訳者は、後書きにおいて「社会学にもゴッフマンにもまったくしろうとである」(p.321)と謙遜されていますが、大変すばらしい訳です。ゴッフマンを理解するための最初の一冊は本書が良さそうです。今回は、ゴッフマンの考え方の概要を知ることができる第1章についてまとめます。 面目本書の鍵概念の一つに面目(face)があります。日常的にも「面目ない」とか言ったりしますが、その面目です。以下のように定義づけてい
【論文レビュー】学校から職場への移行で起きるリアリティ・ショックは何に影響するのか?: Caliskan & Ergun(2012)
組織行動論の領域の先行研究を修士時代に行い始めた当初驚いたのは、看護領域での研究蓄積が非常に多いという点です。海外でもそうですし、日本でも同様の傾向のように感じます。本論文は、トルコの医療機関で働く若手の看護師を対象として、学校から職場へ移行したばかりの際に感じるリアリティ・ショックに関する調査を行っています。 全体像本論文では、職務満足、感情疲弊(燃え尽き)、離人症傾向、個人的達成感、とリアリティ・ショックとの関連を見ています。全体像を示した分析閣下は以下のとおりです。