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手記

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日常そのもの
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2021年3月の記事一覧

生活の拡大とミニマル

生活の質を向上させるにはミニマリストを最終的なゴールに設定しがちで、断捨離をここぞとばかりに展開したり、徹底的に必要かどうかを事細かに判断する、職人のような厳しい目を向けている人を思い浮かべがちな気がする。
けれど、そういうありがちな最終地点に到達した自分がいまいち想像出来なくて、関心が向いたものはとりあえず自分のものにしてみないとわからないだろ!と思っているから、生活消耗品が減って、生活にリズム

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2時間の片道切符

詳しくはわからないけれど、応援したいとは思っているよ。

これが本心であり、裏も表もない率直な気持ち。
一度は同じ時間の中で顔を見合わせていた仲だから、敢えて嘘をつく必要もない、やさしい嘘もいらない。
くじ引きで決まった隣の席に盛り上がって、ただ笑っていた時間の記憶だけを残して帰り道を一緒に並んでいたあの人との記憶。
今となっては、状況も過ごす時間の軸も趣味も変わった。

会わなかったうちに何をし

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レンズ越しのまばゆい世界

右です、左下です、上です、、、

年に一回を目安に程よい距離感で出てくるランドルト環。前年よりも結果が良くなることはないと言える。
電車に乗りながら、車窓から見える看板はほとんど読めていたのに、今ではその場に停止して練習台を受け入れてくれた風景さえもぼやけて見える。

念のためで作った自分用のメガネは使用頻度が増えた。いざ勉強の姿勢に入れば、ルーティーンの一部としてメガネをかけるところから始まる。

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絶好の機会

絶好の機会

自分自身で囃し立てて自覚的だったその日は、かつて繋がりがあった人たちからのLINEによっても実感させられる。年に一度の絶好の連絡の機会だろうから、違和感のない話題の導入として「おめでとう」が送られてくる。誕生日は話を展開するのにこの上ないイベントだ。
しかし、LINEを必要以上に空想の中で飛び交わすのが得意ではなくて、できるものなら杯を交わしながら、箸で器にもらえた料理をつつきながら、くだらないこ

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ゴールテープ

ゴールテープ

最終コーナーを大きく回り、ついにラストの直線勝負に歓声が聴こえる。自分を中心にして応援の言葉がアーチを作ってその行き先まで見送ってくれている。

途方に暮れて、無限そのものだと確信して疑わなかったこのレースも、あとは同じ動きを反芻するだけでゴールに到着する。ゴールテープを端で抑える役に抜擢された二人の若い少年は、あくまで冷静を装いながら心の内では燃え上がっているのか、それともただのアルバイトで、「

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創造とわかりあい、新しい風に背中を押されて

創造とわかりあい、新しい風に背中を押されて

休みにできそうなことを詰め込み、相変わらずご飯をゆっくりと食べすすめ、各駅停車で微睡んでいた。体感では先ほど帰ってきたばかりなので、3/15の出来事をずら〜っと並べています。まとめる作業は端折っているので、流し目でどうぞ。

佐藤可士和展佐藤可士和展へ。チケットを事前にネットで取っておいた。現地に到着してみると当日券を求める長蛇の列ができていた。事前予約の便利さはこういうところに出てくるのかと知ら

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午後2時がさす目の敵

すれ違う視線同士に気づかなかったフリをして、向かう先々に冷たい視線をぶつける。重たい前髪が被さっていて、視線同士が激烈バトルを始める前にどちらかが逸らしている。またたく間に首はそっぽを向いて体の向きを変えて遠ざかっていく。

ターミナルとなったモニュメントの前に、ポツポツと雨粒のように人が現れては消えていく。待ち合わせの集合地にされるためだけに創造された意思を持たない置物は、いつもより視線が下に向

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ちょっとお話聞いてもいいですか?

ちょっとお話聞いてもいいですか?

Nintendo Switchがほしいと喚いていたのは、半分冗談というか、そこまで本気でもなかったんですよ。ほしいと思ったらとりあえず口走っちゃうみたいなところあるじゃないですか。
時を忘れて打ち込んでしまうぐらいにやり込んでいたあのゲームが、最新ゲームハードで遊べるようにバージョンアップして帰ってくるって聞いたらやりたくなりますよね。少なくとも知らされた瞬間は一番熱があるし、沸騰してピーピー鳴っ

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はしる

はしる

A5の無地のノートを開いて、筆記用具入れを雑に横に倒してペンを二、三本溢れさせて雪崩を引き起こす。お気に入りの数本に加え、同じペンでも違う太さのもの、色違いのもの、予備用まで。
あえて文字を手で書く機会はグッと減ってしまった令和の時代に筆記用具入れをパンパンにして持ち歩いている。シャーペンと黒のボールペンと替芯と色ペンと折り畳みのハサミ。
「いつでも文字をかける準備はできてるぜ!」とお調子者の私は

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予備薬と季節柄

予備薬と季節柄

花粉症の薬を飲み忘れて外出してしまった。
目がうるうるして痒みが臨界点を突破し、鼻がムズムズする。

一日一回一錠で。

コスパの良さが故に薬は持ち歩いていない。家で服用する前提で購入したから誰も悪くないし、私は悪くない。しかし、今の私は酷悪な状態でおかしくなりそうだ。

目薬はいつものポーチに入っている。ことあるごとに点眼すれば目の痒みはどうにかなりそうで、そこまで心配していなかったのだが、顔の

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3月の目処と夜の歩み

3月の目処と夜の歩み

何事も手につかない時期のトンネルの前にいることを自覚しながら、折り返してトンネルから離れるにはどうすればいいかを無闇に考え続けてみる。

まだ3月になって5日だ。今月にやりたいことを羅列して整理しよう。

noteをメモ帳代わりに使っている。何かと便利。



・エヴァ見る。(最優先事項)
・色彩検定の勉強を始める。
・最低3冊本を読む。
・文字を手で書く。アナログ上で記録を残す。
・誕生日前後

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私のためのよく使う言葉辞典

頭が凝り固まって、毎日字にしていると、似たものばかりだなと知って、常々嫌になりそうだ。

新しい言葉を探し回りながら、引き出せばすぐに取り出せる位置に置いてみたくなるようなものに出合えていないような気がする。

というわけで、頭に浮かびがちな言葉を並べてみようと思う。可視化する意味でも有用な時間な気がしたからだ。

私、音楽、古着、常田大希、言葉、おしゃれ、ネクライトーキー、シンジくん、夜、夜明け

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怠惰と戦うオシャレさん

怠惰と戦うオシャレさん

美容院に行った。
4ヶ月も伸ばしたままにしていたパーマは、毛先だけがくるんとするだけのお飾りになっていた。

髪の長さを調節程度に整えつつ切りながら、もう一度パーマをかける。
どうしてもパーマを止めるという選択肢はしばらく考えられそうにない。もう天然パーマオンリーで、縮毛矯正をするかどうかで迷うあの日には戻りたくない。不自然に動くのが嫌なら、真っ直ぐにするよりももっとぐちゃぐちゃにしてしまえという

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