ひの
日常そのもの
夜だったら何言ってもまあ許してよね、と思ってた
言葉遊びのはじまり
結果的に毎日の投稿が途切れずにここまでやってきているとはいえ、これが書きたい!と燃えてそこにあるものは見えづらくなってしまった。 別に堅苦しいことを書いて、誰かの心に火を灯してやりたいというほどお節介を焼く気はないし、自己啓発で人が変わっていく過程を手助けしようとは思わない。 今以上の結果と環境を目指す熱意のある人には、私は寄り添っていられない。 そこに付け入る隙はない。アドバイスしようとはとてもじゃないが思えない。 強弱の違いこそあれど、志が行動の指標として存在し、行
渋谷PARCOの8階と、その日の風の色と、洗濯物を干して出てきたのを思い出して夕立に焦る東上線と、再上映の為満員の映画館と、想像しなかった未来と、必然かのようにその日がやってくるのを、実は心待ちにしている日々の食卓と ひとりごとだった頃は、毎日が言葉に包まれていればいいと思っていた。不明な夜を終わらせる手前で、情報の出口を0.4mmの黒点に込め、文字になって空へ手放すのが祈りだった。 あまりにも映像として煌々と存在している脳内劇場に甘えて、参加しながら傍観者でいたい。事細
ジリジリと照りつける陽の光に背中を預けて、ちょっと背中を丸めて頭が下がる。 どうにも静かで、でも人々がここで生活を営んでいる形跡はあって、異様に冷やされている公民館には、短冊とネームペンが設置されていた。 喃語と日本語の境目で遊んでいる子どもが、ベビーカーの上から、願いを親に訴えている。 物音のないホールスペースに腰掛けていたのに、メッセージの部分は聞こえていなかった。願いをあえて聞くのはナンセンスだから、全世界で、ボリュームを0に下げた瞬間があったのだろう。 熱の波が肌に
いかがお過ごしゅう、お過ごしでございましゅう。 人生の急ハンドル、こと4月でございました。 しがついっぴ(ひらがなにするとかわいいね)から、「社会人、やれそう?」と問われ、Noとは言えず、答えを濁しながら、ありがたい研修の日程を受け取る。 横浜の地面を踏み締めてきた、踏み固めてきた私ですが、東京進出までの研修期間は、埼玉にまで顔を出している。 毎日片道2時間なんて、やってられなくなっちゃうんで、来週には研修地の近くに部屋を借ります、どうかやさしくわたしを受け入れて埼玉!
華やかに散っていくのか、そうは考えたくないね 等身大のライトで照らして、激しく行き交ったりしない季節の香りは、ずっと覚えておきたくて 「そう遠くに行かないでよ」 立ち止まって、頬を伝う涙は逆光で後ろめたく、気を許して どこにも行かないからここにいさせて、また来年と言わず来週ね
(ただ日中の空腹を避けるためだけに掻き込んだ卵かけご飯は、欠伸の途中で忘却したけれど、早朝が迫るためだけに駆け込んだ夕風呂は、わずかに桜の香りがして、春はどこまでも眠っていたいものだが、夜明けを忘れてしまいそうで、忘れたくはなくて目を潤ませた。その朝に生活を見いだせ)にゃ〜ん
研修が早く終わったから秋葉原にカプセルトイを探しに行ったのだけど、秋葉原の野生のメイドさんは、そこら辺のキャッチよりも1人に対して働きかける力がすごくて、「何買ったの?」「茶色いコートのおにいさん」と狙いを定めてくる。そんなことよりセガサターンとか家に置いて邪魔だと思いたくね?
大学を卒業した。 苦い顔をして卒業制作から手を離してから、しばらく時間があった。 海外旅行に行ったり、旅の途中にあったカフェで必要以上にゆっくりして異星人の感覚を味わったり、コロナにかかってみたり。 ここ数年間の記憶を綺麗に書き綴ることが、ある種の到達点というか、卒業証書よりも身近な証明になってくれる気がしていた。 でも、書けなかった、書かずにいた。 消化不良ともいえる卒業制作は、そのニュアンスを多分に含んでいて、「複雑な思考に靄をかけ、不安状態で安定したがる俺を照ら
感じ取っては忘れていきました 手を沿って砂が落ちていくように、手触りが遠くなりました せめてもの、「良いお年を」を込めて、心向くままにお過ごしください お世話様でした〜
ヱヴァンゲリヲン、AKIRA、サイバーパンクという共通項を持っててくれている友人に、ネットの記事を見た段階でパーフェクトブルーを観に行こうと声をかけた。一人映画に抵抗はないんだけれど、どうせなら、と誘いたくなった。 予定を合わせて金曜を迎えた。チケットは争奪戦になると思って、二日前にあらかじめ私が取っておいた。蓋を開ければ満員だった。 せっかく買ったフレーバーソーダをエンドロールで一気に飲むしかないくらいには、緊迫したシーンに気を取られていた。エンドロールに大友克洋の協力の
とっととバラシにして撤収したいと毎夏思いながら、「夏には体調を崩しやすいから気をつけてね」とのアドバイスを、未来に片足突っ込んでチラ見した人から受け取ってから、余計に消極的になる夏が近づく。 長袖は考えることもなくなって、箪笥の奥に巡った。 着回せるほどのTシャツの一山を見渡して、それでも少ないから買い足したくなる夏を何度目なのか考えそうになったけど、ぼやっと数字が浮かぶ前にやめて、スーパーの冷凍コーナーの重い扉をバッと開けた。 冷気が手を伝う。夏色が一点を見つめている。
恵まれた環境であると口に出せるほどに好転させる元気を、溢れる力に変えて日々邁進していけますように
それまで、街歩きをしたくなれば、味わい尽くすために、フルに使える1日をしっかり用意しなきゃ、損しそうだと思ってた。 休日に早起きできたときに許される、これ以上ない最高な過ごし方、の位置にありながらも、休みの日は眠りを止めたくないから、昼に起きた日には諦めがちだった。 さらに言えば、ふと立ち止まり、ちょっと写真を撮ろうか、さっきのお店が気になってしまうから、急に切り返して後ろに向かってみようか、地図アプリに表示されるコーヒーカップのマークに誘われてる気がするから、イヤホン越
花見とは名ばかりに、集まる理由を探している 桜並木の川沿いではお見合いのように並んで愉快が座っている お酒は飲める理由が正当なほど美味くなるもんだ 一般や大衆への大きな括りに憧れをそれなりに持ちながらも、反対側の緑道に腰掛けて、読む気の進まない本を開いていた 人の目はいくら気にしたって気になるもの 人なんていない方が落ち着いていられる 二人組は三脚とカメラを背負いながら川沿いでフィクションを描く フィクションの片隅に映り込んでしまいそうな、虚しいほどの現実は申し訳なさ
スヌーズの音が徐々に聴こえてくる 振り払うように遠ざけた冬なのに、振り返ってこちらを呼ぶ 不自然な音を用意しては芳しくない反応、ハネた襟足 珈琲の一杯でも淹れてくれたら、と身勝手な夢が眠空に浮かんでいる 始発じゃなくなった日吉 今日は2023/03/18 清々しいほどの曇天に眼鏡も曇る 澱んだリングを小指に残して、指切りする 洗濯した白シャツは部屋干しで とっておきは利き手に宿る 週末雨あがらず、塗り広げられた灰色は首を重くする 虹の代わりに有彩色のチェックをザザッと見せ
見えない花火の音 法定速度を突破した公共バス 充電の切れたiPhone12 涙の出ない感動超大作 無音で威圧的に佇むアンプ 3甘の手仕込ヒレカツカレー 使い忘れた青春18きっぷ 快晴の傘立て すっからかんの月極駐車場 並ばないタピオカ屋 履きつぶしたスニーカーのカフェ店員 雨の日の満月 子どもの好奇心で掘られた砂場に引っ掛けた足を人としての親心で数秒立ち止まってあげる 誰もいない ひとり夜の公園 苦手な通知音 24時間おやすみモード 電話はかけ直すね