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彼女はこんぺいとう、針の入った
深い池のようだった色の空が、ゆっくりとを彩度を上げてゆく。そうしてそこにいくつかの千切れ雲が浮かんでいるのが判ってくる。地上に近いほうから、さあっと薄く、筆で色水を掃いたように、淡くやわい虹の色が滲んで。
今年いちばんの空はそんな感じだった。
ショッピングモールのベージュブラウンの壁にもたれて、レンガ地の床面に新聞紙をひいて座っている私の左隣に、少し体の小さくなった叔父が。右隣には、年越
違う世界があなたの瞳に映る、その瞬間へ。
※虐待体験に関わる描写がちょびっとございます。いやだなと思ったら無理はなさらず。
ちょっと先生について、書いてみよう。
ちょっと先生について、書いてみようと思う。
私がこの世界に根をおろす土台になってくれた、大切な人について。
彼は一体、私の何なのだろう?
シンプルに言えば、中学三年生の時の担任だった。以降も現在に至るまで、折につけささやかな交流をさせてくださる恩師。
けれどこ