マガジンのカバー画像

働くということ

14
運営しているクリエイター

#ライフスタイル

つるつるとしたサテンのリボンのように

つるつるとしたサテンのリボンのように

趣味の良いインテリアショップで働いていると、色々な家族の形を目にする。

混乱のないように前置きしておくと、私は現在3つの仕事をしている。
通訳ガイドと、ライター、加えてアルバイトのショップ店員だ。

タイムマネジメントが常に課題としてあるのだが、この話について語ると長くなるので、また別の機会にでも話そうと思う。

さて、話題が逸れてしまったが、約半年前に素敵なインテリアショップで働き始めて

もっとみる
丸の内サディスティック

丸の内サディスティック

この街に来ると、いつもひどくみじめな気持ちになる。
私だけだろうか、
無性に居心地が悪いのだ。

ガラス張りの大きな四角いビルは
美しく飾り付けられた
大きなクリスマスツリーをまるでショールームのように内包し
連なって私を見下ろす

仕立ての良いブランドもののスーツに身を包んだ
金融関連の職に就くビジネスマンは
胸元にピカピカのピンバッジを光らせ

華やかな衣服に包まれた
これまた華や

もっとみる

無知の知

まだ24歳。

もう24歳。

人生は短い。

悲観的に捉えているわけではない。

やりたいことが多すぎて

収拾がつかないのだ。

24歳といえば

ビシッとスーツを着込み

パンプスをカツカツ鳴らして

東京の街を颯爽と歩いているものだと思っていた

現状に不満があるわけではない

ある程度のお金と自由は与えられている

愛してくれるパートナーだっている

ただただ

拭い去れない焦燥感

もっとみる
人の死を笑うな

人の死を笑うな

また人身事故だ
最近多いなぁ

今日も今日とて
日常を構成する1ページとして
さも当たり前のように
人が電車に飛び込む

たくさんの借金を抱えていたのかもしれない
かなり重症の鬱病だったのかもしれない
魂を引き裂かれるような悲しい出来事があったのかもしれない

それでも
人が電車に飛び込むという行為は
あってはならない行為だと思う

人身事故という言葉は
本来聞き慣れてはいけなかったはずの

もっとみる
正義の定義

正義の定義

ときどき
自分がやっていることが
本当に正義なのかわからなくなる

勝手に
可哀想だからと
救いの手を差し伸べようとしたところで
搾取しようとしている側だったのは
向こうなのかもしれない

もちろん
搾取できるだけの財力を持ち合わせた人に限った話だけれども

社長は言った
私の知り合いはそんなのばっかですよって
勝算があれば日本にやって来る
なければ早々に撤退
所詮そんなもん

もっとみる
休職記念日

休職記念日

前職の会社に行けなくなってから、もうすぐ1年が経とうとしている。

ちょうど、今ぐらいの時期。

植物たちが、これからやってくる冬に備えて少しずつ支度をし始める頃。

わたしは、会社に行けなくなった。

原因は簡単、適応障害。

たぶん

”よくあるやつ”で

職場にはお局さんがいて。

コミュニケーションがあんまり上手ではなく、

どちらかというと控えめで

不器用だったわたしとはとっても相性が

もっとみる
きんようびのよるのでんしゃ

きんようびのよるのでんしゃ

がたんごとん
うつらうつら
がたんごとん
むにゃむにゃ
がたんごとん
まんぷくぷく
がたんごとん
ポチりぱちくり
がたんごとん
あしたはどようび
#エッセイ #コラム #詩 #短歌 #ブログ #日記 #ライフスタイル #日常 #夜

まるで蟻のように

まるで蟻のように

人間はなぜ、他人に期待してしまうのか。
その根源を辿れば、たぶん、
言語を持ってしまったから、という答えに行き着く。

言語をもち、
気持ちが通じ合う喜びを知ってしまったから。

「電話が鳴る、そしてこう思う。誰かが誰かに向けて何かを語ろうとしているのだ、と。

僕に向かって何かを語ろうとする人間なんてもう誰ひとりいなかったし、少なくとも僕が語って欲しいと思っていることを誰ひとりとして語って

もっとみる