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#詩
大人のスタートライン一歩前。
僕はできるだろうか。
指先は白に染まっていた。
僕より足の速い奴なんてたくさんいるし。
全国大会なんて夢のまた夢。
県大会ですら厳しい。
グラウンドに汗を滲ませても何一つ爪痕なんて残らない。
真っ白なグランドの上で僕は何もできない。
そんなことはわかってる。
だからそんなことを悩んでいるわけじゃない。
美談として語るには何もない青春を
黒板に石灰を滲ませて語れるかを悩んでるんだ。
な
出汁がうまいんだよ。
”私はこんなだし。”
”僕はこうだし。”
”だから私は駄目”だなんて
言わなくていいんだよ。
誰でも弱い部分はある。
嘆きたくなるような駄目な部分はある。
でも、それってその人の本質だと思う。
君が吐いてる自分への悪口は君の旨味を増すと思うんだ。
「私こんなだし出汁、僕はこうだし出汁。」ってね。
何かに感動して
何かを恐れて
心が熱くなって湧き上がって
灰汁が溢れ出て
澄んだ出汁はその