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#推薦図書

なぜ「原爆初動調査」の真実が隠されたのか?|高橋昌一郎【第12回】

なぜ「原爆初動調査」の真実が隠されたのか?|高橋昌一郎【第12回】

「放射性残留物」の隠蔽1942年9月、46歳のレズリー・グローヴス准将が原子爆弾プロジェクトの責任者に任命された。彼は、ニューヨーク州ウェストポイントの陸軍士官学校を卒業後、アメリカ陸軍司令部・参謀本部大学校および陸軍大学校を経て、陸軍マンハッタン工兵管区司令官となった。原爆開発が「マンハッタン計画」と呼ばれるようになったのは、総司令部がマンハッタンに設置されたためである。

グローヴスをよく知る

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【第76回】驚くべき「大絶滅」が現在進行中!

【第76回】驚くべき「大絶滅」が現在進行中!

人類が引き起こす「大絶滅」約46億年前に「地球」が形成された。約40億年前に最初の「生命」が誕生し、約12億年前に最初の「多細胞生物」が出現した。現在の地球上に生息する生物種は約10億~60億と見積もられ、その数値は過去の地球上に表れた全生物種の1%と推定されている。つまり、これまで地球上に約1,000億~6,000億の生物種が誕生し、その99%が絶滅したとみなされているのである。

生物種の絶滅

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【第66回】GHQは日本人を「洗脳」したのか?

【第66回】GHQは日本人を「洗脳」したのか?

「ウォー・ギルト・プログラム」とは何か?1945年9月2日、ポツダム宣言を受諾した日本は、戦艦ミズーリ艦上で「降伏文書」に調印した。「連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)」は、日本政府に対して、翌日の9月3日午前10時に「三布告」を公表すると通告した。

この「三布告」とは、「第1号:立法・行政・司法の三権をGHQの管理下に置き、日本の公用語を英語とする」「第2号:GHQの布告に違反する者は軍事

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彼らが殺したいと願う者たちのために|地獄への潜入|タリア・ラヴィン【はじめに公開】

彼らが殺したいと願う者たちのために|地獄への潜入|タリア・ラヴィン【はじめに公開】

 2022年5月24日に、タリア・ラヴィン 著『地獄への潜入――白人至上主義者たちのダーク・ウェブカルチャー』(道本美穂 訳)が配本となります。本書は、ユダヤ人の女性ライターが素性を偽り、オンライン上の過激派コミュニティに潜入したルポルタージュです。

 こうした「潜入」を通じて本書は、オンライン上で育まれた反ユダヤ主義、レイシズム、ミソジニーなどが、いかに現代アメリカのメインストリームを侵食しつ

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【第52回】「自由の勝利は明白な事」だという死を賭した叫び!

【第52回】「自由の勝利は明白な事」だという死を賭した叫び!

■膨大な情報に流されて自己を見失っていませんか?
■デマやフェイクニュースに騙されていませんか?
■自分の頭で論理的・科学的に考えていますか?
★現代の日本社会では、多彩な分野の専門家がコンパクトに仕上げた「新書」こそが、最も厳選されたコンテンツといえます。この連載では、高橋昌一郎が「教養」を磨くために必読の新刊「新書」を選び抜いて紹介します!

自由主義者の『所感』終戦直前の1945年5月11日

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想像を絶する闘いは未だ続いている|『ホロコースト最年少生存者たち』書評|みるとす

想像を絶する闘いは未だ続いている|『ホロコースト最年少生存者たち』書評|みるとす

 美しい装丁の本書を手に取ると、ずっしりと厚い。そこにはホロコーストを生き延び、1945年の開放時に10歳以下だった子供たちのその後の生活が描かれている。
 目を背けたくなるようなホロコーストの事実については様々な形で取り上げてられているが、体験したことの意味を理解できない年齢の生存者を対象にした記録は少ない。150万人いたユダヤ人の子供たちは、戦後15万人になってしまったという。
 著者は、支援

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【第47回】いつから天皇制が始まったのか?

【第47回】いつから天皇制が始まったのか?

■膨大な情報に流されて自己を見失っていませんか?
■デマやフェイクニュースに騙されていませんか?
■自分の頭で論理的・科学的に考えていますか?
★現代の日本社会では、多彩な分野の専門家がコンパクトに仕上げた「新書」こそが、最も厳選されたコンテンツといえます。この連載では、高橋昌一郎が「教養」を磨くために必読の新刊「新書」を選び抜いて紹介します!

「倭国」が確立されたのは6世紀初頭2021年12月

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【第46回】なぜ「宗教的過激思想」が流行するのか?

【第46回】なぜ「宗教的過激思想」が流行するのか?

■膨大な情報に流されて自己を見失っていませんか?
■デマやフェイクニュースに騙されていませんか?
■自分の頭で論理的・科学的に考えていますか?
★現代の日本社会では、多彩な分野の専門家がコンパクトに仕上げた「新書」こそが、最も厳選されたコンテンツといえます。この連載では、高橋昌一郎が「教養」を磨くために必読の新刊「新書」を選び抜いて紹介します!

20世紀の「悪魔崇拝」
1966年4月30日、魔女

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【第45回】いかに「原爆の記憶」を伝えていくべきか?

【第45回】いかに「原爆の記憶」を伝えていくべきか?

「蝋人形論争」が問いかける原爆資料館の使命1945年8月6日午前8時15分、アメリカ空軍の爆弾投下機「エノラ・ゲイ」が広島市中心部を目標に原子爆弾を投下した。爆心地周辺の温度は摂氏3,000~4,000度にまで達し、「熱線」の直射を受けた人々は、瞬時に消滅した。

原爆は上空約600メートルで爆発し、高圧の衝撃波による「爆風」を発生させた。その圧力は爆心地から500メートル地点で1平方メートル当た

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【第40回】「中立」は「正義」ではない!

【第40回】「中立」は「正義」ではない!

■膨大な情報に流されて自己を見失っていませんか?
■デマやフェイクニュースに騙されていませんか?
■自分の頭で論理的・科学的に考えていますか?
★現代の日本社会では、多彩な分野の専門家がコンパクトに仕上げた「新書」こそが、最も厳選されたコンテンツといえます。この連載では、高橋昌一郎が「教養」を磨くために必読の新刊「新書」を選び抜いて紹介します!

ヘイトスピーチ解消法の意義在日韓国人の高校生が、実

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記憶の空白に備えるために|『ホロコースト最年少生存者たち』書評|宮田文久

記憶の空白に備えるために|『ホロコースト最年少生存者たち』書評|宮田文久

【本稿は編集者・宮田文久さんによる寄稿です】 

 思わぬ声が、ページのあちらこちらから聞こえてくる。
「どこにもない。そう、居場所がどこにもないの」と1987年の時点で語ったのは、生後6カ月でフランス南部・ギュール収容所へ送られ、後に救出されたツィラ・Cだ。戦後を生き抜くために立ち返る、戦前の記憶をもたぬまま、成長していくということ。
 あるいは、こんな声も聞こえる。
「私のなかで闘いが始まった

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自分だったらウンソになんて言ってあげられるだろう?|『秘密を語る時間』著者インタビュー

自分だったらウンソになんて言ってあげられるだろう?|『秘密を語る時間』著者インタビュー

 2021年9月28日に、柏書房からク・ジョンイン著『秘密を語る時間』が発売されました。

 本作は、中学生の主人公ウンソが子どもの頃に経験した出来事(トラウマ)を乗り越えていく過程を描いた作品。著者は、デビュー作『気分のない気分』が2019年韓国漫画映像振興院の優秀漫画に選定され、注目を集めています。初めての邦訳となる今作にも、各方面から賛辞が寄せられています。

 「苦しみや悲しみは分かち合っ

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困難な旅路、無視されてきた重要なテーマ|ホロコースト最年少生存者たち|芝健介【日本語版解説公開】

困難な旅路、無視されてきた重要なテーマ|ホロコースト最年少生存者たち|芝健介【日本語版解説公開】

「生き残れて幸運だったね」
「どうせ何も覚えてないだろう?」
「家族と再会できてよかったじゃないか」

それって、ほんとう?

 2021年8月27日に、柏書房からレベッカ・クリフォード著『ホロコースト最年少生存者たち――100人の物語からたどるその後の生活』が刊行されました。

 記憶も、本当の名前も、家族に対する愛着も持ち得なかった者が、「自分の人生」を取り戻すことなど可能なのか? そんな問い

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