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言葉にまつわるいろんなことに興味があります。徒然なるままに、気の向くままに語ります。

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記事一覧

フルマラソン

「運動は体に悪い」とうそぶくことで、自分の体重、体型を正当化してきた。中学、高校という多感な時期に、運動がどちらかというと(いや、かなり?)苦手だったので、いわ…

JUN
7日前
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命を賭けて魂を削り出す

『急に具合が悪くなる』 宮野真生子・磯野真穂 晶文社  医師にホスピスを探すよう告げられた哲学者、宮野真生子。彼女と偶然の出会いを通じて魂のやり取りをすることに…

JUN
8日前

最近気になっている俳優の南沢奈央さんが薦められていた唯川恵『淳子のてっぺん』を、hontoアプリの「立ち読み」で読み始める。登山家、田部井淳子さんの物語は、冒頭の震災で心に傷を負ったこどもたちと富士山に登るシーンからグイグイと引き込まれていく。早く続きが読みたい。

JUN
6か月前

先生、コーチ、師匠、なんでもいいのだが、いつも決まった人に何かを教わっているなら、たまに違う人に教わってみると、本当に多くのことに気づけるものだ。視野が広がる。世界が広がる。さらには許容度という自分の器が大きくなることにもつながっていると思う。多分。今日はそんな一日だった。

JUN
6か月前

『美味礼賛』読後メモ

『美味礼賛』 ブリア=サヴァラン著 玉村豊男/編訳・解説 新潮社 2017年  読む前の想像とはかなり違っていた。  食を中心に据えてはいるが、もっと広い範囲、分野の…

JUN
6か月前

日経平均株価が市場最高値をつけたというが、それがどうした。何がうれしい? 日本はかわった? どこが? 暮らしは良くなった? これから良くなる? 喜んでるのは誰? まさかバブルの再来期待してる? 

JUN
6か月前

ランドル・グーズビー 若さと成熟と

 毎月定額の料金でさまざまな音楽が聴き放題というサービスが普及して、音楽の楽しみ方も大きく変わった。お気に入りのアーティストを登録しておくと、スマホに「新譜」が…

JUN
6か月前
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思い出したくない思い出

 誰にでも思い出の場所、思い出の街というものがあるだろう。ただ、それがいつもいい思い出の場所とは限らない。  できることならあまり近づきたくない場所、辛い過去の…

JUN
6か月前

雨降り

 朝から雨。久しぶり?  日差しが届かず、薄暗い。  今日は特に出かける用事もない。  仕事もない。  喜んでいいことなのかわからないけど。  明日からの仕事の準備…

JUN
6か月前

体重が三日おきに変化するのはなぜ?

 スマホとつながる体組成計を使い始めてから、数値を転記する手間がなくなって、しかもアプリの画面で一目で傾向がわかるので、とても満足している。これで順調に体重が減…

JUN
6か月前
4

前回りで声を出す

 声楽のレッスンでは、毎回何かしらの気づきがあって楽しい。  かれこれ十五年以上、合唱を続けてきて、それなりに自分の声や歌い方に満足していたが、それが思い違いだ…

JUN
6か月前
2

確定申告

 二月十六日。ついにこの日がやってきた。毎年、この日が来ると、初日にテレビのニュースで報じられる芸能人よろしく、役所の窓口で笑顔で提出するのだという野望が潰えた…

JUN
6か月前

東京の空

 地下鉄に乗ろうと、東京駅の八重洲口から永代通りのロータリーに出て、ハッとした。記憶の中にあるビルの壁がそこにはなく、ぽっかりと空いた広い広い空間に、薄暮の空が…

JUN
6か月前
5

生ハムとワインさえあれば ボローニャ&パルマ

 好きなテレビ番組のひとつに『世界ふれあい街歩き』というNHK BSの番組がある。  旅人の目線で海外のいろいろな街をそぞろ歩きながら、通りがかりのお店や、出会った人…

JUN
6か月前
8

これも老化?

 またやってしまった。予約の時間を間違えた。月イチのペースで通う、ストレッチを中心にしたリラクセーションのサロン。事前に近所の中華で担々麺を食べて、急ぎ足で向か…

JUN
6か月前
1

町の本屋さん

「町の本屋さん」がその姿を消しつつある。少なくとも都心とその近郊を見る限り、書店は大型化、集約化の方向に進んでいる。  自分がこどものころは、小学生向けに毎月発…

JUN
6か月前
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フルマラソン

フルマラソン

「運動は体に悪い」とうそぶくことで、自分の体重、体型を正当化してきた。中学、高校という多感な時期に、運動がどちらかというと(いや、かなり?)苦手だったので、いわゆるスポーツが得意な人に対して気後れを感じてきた。だいたい、女子にモテるのは、爽やかなスポーツマンと相場は決まっていたから(というのもかなりステレオタイプな思い込みであることは承知だが)、モテない恨みほど怖いものはない。そんなわけで、運動を

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命を賭けて魂を削り出す

命を賭けて魂を削り出す

『急に具合が悪くなる』
宮野真生子・磯野真穂 晶文社

 医師にホスピスを探すよう告げられた哲学者、宮野真生子。彼女と偶然の出会いを通じて魂のやり取りをすることになった人類学者、磯野真穂。
 過酷な運命に襲われてなお、生きることの意味を考え、生き続けようとする哲学者の生き様。さまざまな問いを投げかけながら、生き抜こうとする哲学者を支え、時には導いた人類学者。
「偶然」が結びつけたふたつの魂が、らせ

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最近気になっている俳優の南沢奈央さんが薦められていた唯川恵『淳子のてっぺん』を、hontoアプリの「立ち読み」で読み始める。登山家、田部井淳子さんの物語は、冒頭の震災で心に傷を負ったこどもたちと富士山に登るシーンからグイグイと引き込まれていく。早く続きが読みたい。

先生、コーチ、師匠、なんでもいいのだが、いつも決まった人に何かを教わっているなら、たまに違う人に教わってみると、本当に多くのことに気づけるものだ。視野が広がる。世界が広がる。さらには許容度という自分の器が大きくなることにもつながっていると思う。多分。今日はそんな一日だった。

『美味礼賛』読後メモ

『美味礼賛』読後メモ

『美味礼賛』
ブリア=サヴァラン著 玉村豊男/編訳・解説
新潮社 2017年

 読む前の想像とはかなり違っていた。
 食を中心に据えてはいるが、もっと広い範囲、分野の内容が散りばめられていて、やや支離滅裂とも思えなくないほどだが、ブリア=サヴァランのサービス精神は、その文章に十分に発揮されていて、玉村豊男のこれまたユーモアのある解説と本文の翻訳の文体が、両側から支えていることで、これは知らなかっ

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日経平均株価が市場最高値をつけたというが、それがどうした。何がうれしい? 日本はかわった? どこが? 暮らしは良くなった? これから良くなる? 喜んでるのは誰? まさかバブルの再来期待してる? 

ランドル・グーズビー 若さと成熟と

ランドル・グーズビー 若さと成熟と

 毎月定額の料金でさまざまな音楽が聴き放題というサービスが普及して、音楽の楽しみ方も大きく変わった。お気に入りのアーティストを登録しておくと、スマホに「新譜」がリリースされましたというお知らせが来る。お節介で嫌だと思うことも正直ないわけではないが、新しい音楽と出会うきっかけを作ってくれるのだから感謝するべきなのだろう。
 ランドル・グーズビーは昨年の秋、ロンドンで一仕事終えて散歩していた時に立ち寄

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思い出したくない思い出

思い出したくない思い出

 誰にでも思い出の場所、思い出の街というものがあるだろう。ただ、それがいつもいい思い出の場所とは限らない。
 できることならあまり近づきたくない場所、辛い過去の出来事や生活に直接繋がっていて、思い出すことさえ避けたい場所がある人は、不運な人で、そういう人は稀なのだろうか。
 十年近い空白を経て、やむを得ない事情で訪れたその町には、相変わらず人通りがさほど多くない商店街が残っていた。
 クロワッサン

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雨降り

雨降り

 朝から雨。久しぶり?
 日差しが届かず、薄暗い。
 今日は特に出かける用事もない。
 仕事もない。
 喜んでいいことなのかわからないけど。
 明日からの仕事の準備に取り掛かる。
 せっかく美味しいコーヒー豆を買ってきたばかりなのに、ミルクを切らしてる。
 でもあきらめる。雨だから。
 時々飲むブラックコーヒーもまたよし。
 テレビはつけない。
 音楽もかけない。
 本当はパソコンもタブレットも見

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体重が三日おきに変化するのはなぜ?

体重が三日おきに変化するのはなぜ?

 スマホとつながる体組成計を使い始めてから、数値を転記する手間がなくなって、しかもアプリの画面で一目で傾向がわかるので、とても満足している。これで順調に体重が減っているならば言うことなしだが、なかなか世の中は甘くないようだ。
 食事と運動。どちらも大事。節制しなければ。食事については、「一応」「それなりに」気をつけているつもりではあるが、「一応」「それなりに」では不十分なのだろう。「とりあえず」は

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前回りで声を出す

前回りで声を出す

 声楽のレッスンでは、毎回何かしらの気づきがあって楽しい。
 かれこれ十五年以上、合唱を続けてきて、それなりに自分の声や歌い方に満足していたが、それが思い違いだったことに思い至り、友人に声楽家の先生を紹介していただいたのが、去年のことだった。
 平均すると月イチ通うのがやっとだが、それでも、毎回、自分の癖や勘違いを思い知らされ、一時間のレッスンを通じて、それが直っていく、声や歌い方が変わっていくの

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確定申告

確定申告

 二月十六日。ついにこの日がやってきた。毎年、この日が来ると、初日にテレビのニュースで報じられる芸能人よろしく、役所の窓口で笑顔で提出するのだという野望が潰えたことを改めて実感するばかりでなく、あと一月の間に本当に終わるのだろうかと気ばかり焦って、青色申告会に予約の電話をかけるためにカレンダーの予定を開くことを繰り返してきた。最も最近は電子申告ではあるが。
 でも今年は慌てない。いよいよ、昨年度か

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東京の空

東京の空

 地下鉄に乗ろうと、東京駅の八重洲口から永代通りのロータリーに出て、ハッとした。記憶の中にあるビルの壁がそこにはなく、ぽっかりと空いた広い広い空間に、薄暮の空がただ広がっていた。
 何年も前に、新宿伊勢丹の向かいのビルが建て替えで取り壊された時も、東京にも空があったのだと、小説の一節を思い出したものだが、ここの空はその何倍も広かった。
 詳しいことは忘れてしまったが、確かアジアで最も高いビルが建つ

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生ハムとワインさえあれば ボローニャ&パルマ

生ハムとワインさえあれば ボローニャ&パルマ

 好きなテレビ番組のひとつに『世界ふれあい街歩き』というNHK BSの番組がある。
 旅人の目線で海外のいろいろな街をそぞろ歩きながら、通りがかりのお店や、出会った人とふれ合い、会話していく様子が楽しい。
 どこに行って、誰と出会うかは、事前に現地のスタッフが丁寧に取材して構成しているのだとは思うが、旅人が姿を見せず、旅人の視点の映像が街を歩いていくというアイデアがいい。
 録画していた「イタリ

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これも老化?

これも老化?

 またやってしまった。予約の時間を間違えた。月イチのペースで通う、ストレッチを中心にしたリラクセーションのサロン。事前に近所の中華で担々麺を食べて、急ぎ足で向かった。手洗いをすませ、今日は珍しく余裕をもって到着できたと、受付に向かう。チェックインするためにスマホを取り出す。対応に出てきた店員が怪訝そうだ。アプリを見る。
 あー、やってしまった。
 15時からの予約じゃないか。アプリも、スマホのカレ

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町の本屋さん

町の本屋さん

「町の本屋さん」がその姿を消しつつある。少なくとも都心とその近郊を見る限り、書店は大型化、集約化の方向に進んでいる。
 自分がこどものころは、小学生向けに毎月発行される付録付きの雑誌を予約して、自転車を飛ばして本屋さんに取りに行く日は、とてもワクワクしたものだ。
 気がつけば、町の本屋さんはそんなノスタルジー漂う思い出の中の存在になりつつある。自分の自宅から近いところにあった小さな書店は、いまは歯

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