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心理学、精神分析、心の問題、悩み

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#詩

[詩]山紫陽花 第935幕

[詩]山紫陽花 第935幕

近所で見つけた花

君の名前は『山紫陽花(ヤマアジサイ)』

中央から花の外側に向かって咲き

ガクアジサイと同じように ガク咲きとなる

中央が濃い青紫

ガク咲き部分は ピンクがかった 薄紫色

普通の紫陽花よりも小ぶりで めちゃくちゃ 可愛いね

花言葉は『乙女の愛』『切実な愛』だ

君の名前は『山紫陽花』

幸せを 待ち侘びる 可憐な乙女

いつもご覧頂きまして 有難う御座います。
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【詩】リフトマン

【詩】リフトマン

リフトマン*

セキュリティーの行き届いた
ムンバイの自宅フラット**で  
リフトマンの青年は
乗り込んで来る住人の姿を見るとすぐさま
住むフロアのボタンをさらりと押す
全住人の詳細情報が入っている頭脳PCの
記憶を呼び起こすスイッチが
瞬時に作動するかのように 

扉2枚分ほどが一面の箱の中で
正面ドアの左側にある
フロアの数字が並ぶパネルに向かって
しゃんと立ち
伏し目がちに背を向ける
普段

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【詩】理想のお化け

【詩】理想のお化け

理想のお化け

理想のお化けは目が八つ
人間に近い姿で

人間と同じ場所にふたつ
頭の後ろにひとつ
つむじと顎の下にひとつずつ
左右の耳の上にひとつずつ
前後上下左右を同時に見る

そして 
おでこの真ん中にもうひとつ
人間の心と真実と現実の向こうを見る

理想のお化けは中途半端
神にも人間にも動物にも
似ているようで同じじゃない

なにものにもなりきれず
はばかりながらざわざわ揺れる

タイムリミットがあるからこそ

タイムリミットがあるからこそ

何を言われても自分に残されている時間は変わらないので自分だけに集中したいです

命は必ず尽きるのですから

悪い言葉や行動に関われば病になり残された時間が縮むかもしれませんし

勿体無い精神で

言葉を残すのは私が生きた証になるから

Ka'pilina|詩

Ka'pilina|詩

「Ka'pilina」

蹴破られた扉の向こう側
弱さの中にある強さの意味を知る

甘くて苦いひかり白く激しく
メザメルト消えていく黒の記憶たち

愛してると触れる指先
永遠を意味する
マウロアのくちづけ心地よく

ねこの眼医者さん

ねこの眼医者さん

最近いきなりエアコンが大活躍して

デリケートな猫ちゃんのお目々もきっと乾燥するかも(笑)

あまりにも急な暑さのショックで、猫ちゃんも疲れ目気味(?)になるかも

猫ちゃんもきっとお目々は繊細でしょう

あなたの街の、ねこの眼医者さんが

人間と猫ちゃんに

愛情たっぷりの、魔法の目薬の処方箋を差し上げます(笑)

どうか皆さま大切な目をいたわってくださいね♫

【詩】神の街

【詩】神の街

神の街

太陽の灼熱は
真上からコルカタの中心街を照り付けている
空の青を薄めるスモッグのヴェールが
見掛け倒しだと思い知らせるかのように

イギリス植民地時代に建造され
静かな威厳を纏いながら
淡々と存在し続ける白亜のビクトリア大聖堂を背後に臨み
だだっ広いモエダン広場と
立ち並ぶ高級ホテルやビルに挟まれたチョーロンギ通りは
歩道も車道も 人と車で溢れ返っていた
僧侶も 浮浪者も 大富豪も メイ

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【詩】初恋

【詩】初恋

初恋

久しぶりに会うと
どう接したらいいか分からなくなる
怪我が治りかけの足を庇って
普通の歩き方が思い出せない時みたいに

会うのはいつも夏
リリリリ チャカチャカ シャンシャン
蝉の声が十倍速で畳みかける
ぎこちなく口の中が乾いても
暫くすると
自転車の漕ぎ方のごとくよみがえる

子供のころ大怪我をした膝の古傷は
とっくに癒えたのに
いつまでも痛みを覚えていて
今でも時折ジリリンと疼く
忘れ

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【詩】書く

【詩】書く

書く

蝉の声を聞きながら
掛かり付けの内科まで
火照った身体を引きずるように
歩いて行った

夏風邪にダウンした
瞬きをするたびに瞼の裏で
様々なイベントが書き込まれたスマホの
スケジュール画面がチカチカする

診察室に呼ばれた
大好きだった担当医が変わっていた
長年頼りにしてきた彼は独立したそうだ
左利きの大きな手に
見放されたような寂しさに襲われる

新しい担当医は私のカルテを見ながら
「念

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【詩】一歩目を行く

【詩】一歩目を行く

瑠璃色の地球は

止まらずに今も回ってる

わたしの足先も

アスファルトの上を

踏みつける回るように

地の底にいるのに自覚がなく

山を登っていくのに

不穏な雑音が聞こえる

一歩出せば成功の切符を

手に入れられると言われているのに

わたしはその切符を夢に見ながら

触れるのを恐れている

今この瞬間は次の瞬間に

何が起こるかわからない

この先で本当にもらえる切符

今わからない不

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詩『言葉にできない』

題名(テーマ)
『言葉にできない』

愛しすぎて
愛しすぎて
言葉に、できない

フラれたなら
フラれたなら
生きては、ゆけない

気の無いように
嫌いなように
友達だから
しかたないように

ちゃかしあい
こづきあい
笑いあう

あなたの恋バナが
死刑執行の
ブザーになる

愛しすぎて
愛しすぎて
言葉に、できない

フラれたなら
フラれたなら
生きては、ゆけない

人魚姫の絵本を
繰り返し読ん

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詩『病院の桜』

題名
『病院の桜』
(隠しテーマ・春爛漫)
あなたがいない初めての春です
去年は病院の駐車場で桜を見ました
押す車椅子さえ
長く座れなくなっていたけれど
私がどうしても見せたくて
連れて行った

あなたはにっこりと笑って
「きれーねぇ!」って言うと
疲れたように目をつむって眠った
私は残された時間に焦っていて
あの頃はいろいろ無理をさせていた
奇跡が続いて
死なないんじゃないかって
本気で考えてた

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ツバメここにあり《詩》

ツバメここにあり《詩》

ふつうじゃ ダメなんだ
ふつうのことは みんな言ってるから
ちょっと 過激じゃなきゃ
ダレのこころにも 残らないんだ

嫌いな声 荒らげた声が 聞こえてくる

寒さが痛みを和らげる
人の痛みには敏感で
自分の痛みには鈍感

「この世界にいるとちょっとばかし酔っていないと書けないセリフなんかもあるんですよ。」

いい気なもんだ

苦悩に関しては分析家なのに
快楽に関してはノータッチね

独りの夜に決

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