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2020年8月の記事一覧

雑記   33    Sturgeon Moon  スタージェンムーン 8月の満月

雑記 33 Sturgeon Moon スタージェンムーン 8月の満月

2020年8月4日午前1時、月齢がほぼ15.0になる頃に撮影。スタージェンムーンと呼ばれる8月の満月。

最近、毎月、満月近くになるとカーテンを閉めないで眠る。月が出ていれば、光が窓から差し込み、枕元を照らす。
初めは、意図せず、月の光が差し込んでいるのを眠りながら感じて、何て気持ちが良いのだろうと思った。そして習慣になった。
日光浴ならぬ、月光浴、と言うのだそうだ。
パワーが強いので長い時間月光

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雑記   35    カラスウリの人

雑記 35 カラスウリの人

いつからか、私は「カラスウリの人」と呼ばれる。

昔、千葉に住む友人の家に遊びに行ったら、絵の材料にと知り合いがカラスウリを送ってくれた、と言う。彼女は洋画家で、段ボールの中に山ほどカラスウリが入っていた。それを少しもらって帰った。

自宅の机の上に吊るし、見ていたが、せっかく絵のために送られてきたカラスウリなのだから、私も描いてみようかと思った。
普段は、仕事の他、子供の世話、猫の世話、親との同

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出征の時は来たれり   父の手記より

出征の時は来たれり 父の手記より

父のアルバムや日記は、残念ながらもうない。

ただ、幾つか生前に写真を撮らせてもらったものがある。また、少し文章が残っている。

いわゆる赤紙というものが来ると、目出度いことと言わなければならなかった。
玄関前の門のところに、二本の長い竿の先に付けられた日章旗が交差して飾られ、その下に立つ父の写真を見たことがある。
そこは、まさしく私の生まれた家の玄関前であったが、今となっては記憶の中だけのセピア

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シベリア抑留からの引き揚げ 国は敗れても山河は残っていた。山河のある限り私達は生きてゆくことが出来るだろう。

シベリア抑留からの引き揚げ 国は敗れても山河は残っていた。山河のある限り私達は生きてゆくことが出来るだろう。

昭和23年5月。
半年以上滞っていたシベリア抑留兵の帰国が再開された。
輸送に使われた船は数艘あり、どれも約500人の兵を運んだ。
父は名優丸という船に乗って、日本に帰ってきた。
捕虜として、あちらでどのような暮らしをしていたか、時々、父は私に話してくれだが、子供にとってはもの珍しい話ばかりであった。戦争の悲惨さは敢えて消し去られているため、父の語りにその都度目を輝かした。

だが、今、よくぞお帰

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雑記   40   猛暑   向日葵は少年の振る帽子の如し

雑記 40 猛暑 向日葵は少年の振る帽子の如し

列車にて 遠く見ている 向日葵は
少年のふる 帽子のごとし

    寺山修司「空には本」より

夏空には向日葵が似合う。
「憧れ」「あなただけを見つめる」「あなたを幸せにする」……向日葵の花言葉。
真夏の太陽の下で、すっくと立つ花茎。黄色の明るい色調。
群生する公園の向日葵から若々しいエネルギーが溢れ出る。一輪でも、ひとり居の部屋を華やかに明るくする。

♪.:*:'゜☆.:*:'゜♪.:*:'

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