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今こそ取り入れるべき「禅習慣」とは? 言葉の力で暮らしをアップデートする工夫

「研ぎ澄まされた禅の言葉には、暮らしを磨いてくれるパワーがあるな」

以前に下記の記事を書きました。この中で禅の言葉から多くを学ぶという経験をしました。

私はもともと仏教や禅に造詣が深いわけではありませんでしたが、知れば知るほど奥が深く、「真理」というか、変わらない柱のような教えが多いです。

今回も、新たに素敵な本に出合ったので、そこから学びのある言葉をいくつかご紹介します。是非、生活の質向上のヒントになれたらと思います。

禅の習慣を生活に取り入れる

今回、参考にしたのが「仕事がはかどる禅習慣」という書籍です。この本は住職の枡野俊明さんが書かれた一冊。タイトルに「仕事がはかどる」とありますが、仕事に限らずどの世代の方にも参考になる内容で、とても学びが多いです。生きていく上で、早めに習慣にした方が良い内容がぎっしり50の習慣で掲載されています。

本書に登場した言葉の中から特に心に響いた5つをピックアップしてご紹介します。


柳緑花紅(なやぎはみどり はなはくれない)

緑鮮やかな柳も、紅色に咲く花も、あるがままをそこにあらわしている。その自然の姿の中に真理がある。

実はこの「柳緑花紅」という言葉は私が社会人1年目の時に、尊敬する先輩から学んだ言葉です。それ以来、座右の銘のようにずっと大切に心に留めています。

自分は他人にはなれません。あるがままの自分でいることを大切にしたいと思います。この気持ちが土台となって、2月のサークル開設につながったようにも思います。※サークルのテーマは「自分らしくいる」ことです。

さて、禅語では「有るがままの自然の姿」は「真理」そのものと考えます。
そこには思惑もはからいもありません。

柳が「よし、この緑の葉を風にそよがせて、見る人に風情を感じさせてやるぞ」とか、花「きれいな紅色の花を咲かせて、見る人を感嘆させてやろう」
などとは考えません。そんなはからいは無しです。ただあるがままにいる。

一方で人はというと「思惑」や「はからい」から離れられません。特に、ビジネスの上ではあるがままの自分でいることは非常に難しいです。

だからこそ、植物のあるがままの姿の真理に触れると、和らぎや、安らぎ、癒しを感じます。最近は家庭菜園をされる方も増えているようです。実際に育てるのが理想ですが、そうでなくても「自然に触れる」ことはメリットがあります。

これについては先日「バイオフィリア」というテーマで記事にしましたので、そちらも参考にしてみてください。


知足(ちそく)

足るを知ること。「必要なものは足りている。いま、あるもので十分だ、それだけでありがたい」という心の持ち方。

最近はミニマリストという言葉も市民権を得ています。モノが豊かな日本では誰もが少なからずモノを持ちすぎているという問題を抱えていると思います。

近藤麻理恵さんが提唱する「こんまりメソッド」が人気ですが、先日、あるセミナーに参加した際に「コンマリさんは人類ではじめてモノを捨てるということで世界的にお金を生み出した人。近代の大転換の象徴」という話を聞きました。なるほど確かにそうかもと思います。捨てることに価値があるということは、モノにはマイナスの価値があるということです。

つまり、持っているだけで自分にマイナスなものがあるということ。持ち過ぎは良くないのです。本書では「あったらいいかも」というものは買わない、と説きます。モノを手に入れた時には満足感もあり、幸福感に満たされます。しかしその気分はすぐに消え、また別のものが欲しくなる。

モノへの欲求は際限なく続きます。

禅語の「知足」という言葉について、お釈迦様は「足るを知っている人は、たとえ貧しくても、幸せを感じていられる。心が豊かなのです」との言葉を残しているそうです。

「今あるもので十分だ」と思うことで、今の自分や今の環境への感謝が生まれるのだと思います。「足るを知る」については以前に書いたこちらの記事もご参考ください。

この記事、累計14,890ビューも読まれていることに今日気付きました…。有難いです。

莫妄想(まくもうぞう)

妄想してはいけない

本書の著者によると、高度な情報化社会において現代を語る最もふさわしい言葉が「莫妄想」とのこと。これは妄想してはいけない、という意味で、情報の雨に打たれている現代人はその情報に翻弄されていると言えます。

我々が知らず知らず日常の中で無数に行っている行為が「検索」です。本書では「なんでもかんでも検索しない」と説きます。

情報に振り回され、妄想に苦しめられるという構図に陥らないためのシンプルな方法は「情報デトックス」。自分が必要な情報だけに触れる。向こうから勝手にやって来る広告にはまず触れないことが重要ですね。


心身一如(しんしんいちにょ)

身体とココロは一体のもので、切り離すことができない。

日々仕事に、家事に。頑張っている我々にとって心掛けなければならないことが「健康管理」です。特に最近では「心の健康」の重要性が日に日に増してますね。

本書では「朝の30分の散歩」を推奨されています。これはカラダづくりだけでなく、心のリフレッシュに効果があるからです。

私も毎日のルーティンとして「朝40分のランニング」がすっかり定着しました。カラダを動かせば、頭やココロもスッキリします。それは正に「心身一如」。この言葉の大切さを日々痛感しています。


一期一会(いちごいちえ)

その人と会う機会は一生に一度きり。素の心を持って、相手に対して精一杯のことをする。

この言葉はとても知られた言葉で、王道ではありますが、やはり大切なのでピックアップしました。日々暮らしていると毎日が同じような日の連続の様に感じてしまいます。でも、世界は少しずつ変化し、「同じ時」は2度とありません。

今目の前の方と交わした言葉は「最後の言葉」になるかもしれません。それほど、「今この瞬間」は貴重なもの。

精一杯の誠意で相手と向き合う。今しかできない会話を尽くして、楽しむ。その意識が人を幸せにし、ひいては自分の幸せにつながるのだと思います。


まとめ

今回は心に響く、ぜひ生活に取り入れたい禅の言葉をご紹介しました。ご紹介した書籍「仕事がはかどる禅習慣」にはご紹介したほかにも全50の習慣が載っています。どれも学びの多いものばかりです。ご興味のある方は是非、手に取ってご一読ください。

禅の言葉の中には「禅即行動」という言葉もあります。考える前に、判断する前に、すぐに動くという意味。これ、私は少し意外でした。禅語というと、考えを練りに練ってゆっくりと立ち上がるイメージでしたが、禅の世界でもすぐに行動に移すことを重視しているのですね。

今回学んだことも、すぐに生活に取り入れたいと思います。

本書では「自分でしなければ習慣にならない」そして、「人は習慣で動く」「よい習慣は連鎖していく」という言葉も登場します。やはり即実行ですね。そして、習慣が生活を変え、習慣が新たな習慣を生んでいくということです。

少しでも気になったことがあれば、どんな些細なことでも構いませんので、生活に取り入れてみてください。

その小さな一歩の積み重ねで、素敵な未来を手繰り寄せられると良いですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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