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呼吸で怒りを鎮める!怒りを和らげる秘訣は呼吸にあり。呼吸法で実践するアンガーマネジメント


前回、前々回の記事では、健康を維持し、前提を変えることで怒りをコントロールする方法についてお話ししました。

しかし、日常生活で瞬間的に怒りを感じたときに、怒りをすぐに和らげる効果的な方法があります。それは「呼吸」です。呼吸は、最もシンプルでありながら、強力なアンガーマネジメントのツールです。


呼吸がもたらすリラクゼーション効果

呼吸は、心身をリラックスさせるための自然なメカニズムです。
深い呼吸を行うことで、自律神経のうち副交感神経が優位になり、心拍数が落ち着き、血圧が下がり、全身の緊張が和らぎます。これにより、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が抑制され、怒りや不安といった感情を穏やかに鎮めることができます。


感情と呼吸の関係 〜呼吸は、感情によって大きく変化する〜

僕たちの呼吸は、感情によって大きく変化します。
例えば、怒っているときには、肩が上がり、呼吸が浅く、荒くなることがあります。これは、カラダが緊張状態にあるためです。一方で、笑っているときや穏やかな気持ちでいるときには、肩が自然と下がり、呼吸が深く、ゆっくりとしたものになります。



このように、感情によって呼吸の質が変わることを応用したのが「呼吸法」です。
つまり、穏やかなときや笑っているときに行う深くゆっくりとした呼吸を、怒っているときに意識的に行うことで、怒りの感情を鎮め、次第に和らげることができるのです。


怒りを鎮めるための呼吸法

呼吸法を活用して怒りをコントロールするためには、以下の簡単なステップを実践してみましょう。

1. 深呼吸(ディープブリージング)

深呼吸は、怒りを鎮める最も基本的で効果的な方法です。

・手順:落ち着いた場所に座り、背筋を伸ばしてリラックスします。鼻からゆっくりと深く息を吸い込み、肺を完全に満たします。このとき、お腹が膨らむのを感じましょう。次に、口からゆっくりと息を吐き出します。このプロセスを5〜10回繰り返すことで、心が落ち着き、怒りが和らぎます。

2. 数を数える呼吸法

数を数えながら呼吸をすることで、集中力が高まり、怒りを抑える効果が期待できます。

・手順:鼻から4秒間かけて息を吸い込みます。その後、息を止めて4秒間数えます。次に、口からゆっくりと8秒間かけて息を吐き出します。このサイクルを数回繰り返すことで、心を静めることができます。

3. 腹式呼吸

腹式呼吸は、深いリラクゼーションを促し、心の平穏を取り戻すのに効果的です。

・手順:仰向けに寝て、片手をお腹に、もう片方を胸に置きます。鼻からゆっくりと息を吸い、お腹が膨らむのを感じます。このとき、胸はあまり動かないように意識します。次に、口からゆっくりと息を吐き、お腹がしぼむのを感じます。この呼吸を数分間続けることで、リラックスした状態を維持できます。


実際にイライラに直面したとき! 怒りを鎮めるための呼吸法<応用編>

呼吸法を学び、何度も繰り返して練習することで、その効果を実感できるようになります。しかし、実際にイライラする場面に直面したとき、座ったり横になったりして落ち着く時間が取れないことも多いでしょう。そんな状況でも、呼吸法を応用して怒りを鎮めることができます。

1. 視線をコントロールする

まず、怒りの対象者から目を逸らしましょう。もし目を逸らすことが難しい場合は、目を閉じてみてください。そして、呼吸法を思い出し、呼吸に意識を集中させながら、ゆっくりと5回深呼吸を行います。できる限り、氣持ちが落ち着くまで続けてください。


2. 視線を変えられない場合の対処法

もし目を閉じることができない状況では、相手の額に視線を向け、視野を広げるように意識しながら呼吸を行います。同じように、呼吸に集中して5回ゆっくりと深呼吸を行いましょう。氣持ちが落ち着くまで続けることが理想的です。


このように、呼吸法はどのような状況でも活用できる強力なツールです。日常生活で実際に応用することで、怒りを効果的にコントロールできるようになります。


深い呼吸ができるカラダづくりの重要性

呼吸法を効果的に活用するためには、深い呼吸ができるカラダづくりが重要です。
深い呼吸を行うためには、肺や横隔膜がしっかりと機能していることが必要です。しかし、姿勢が悪かったり、筋力が低下していたりすると、呼吸が浅くなりがちです。

1. 姿勢の改善

良い姿勢を保つことで、呼吸が楽になり、より深く息を吸い込むことができます。特に、座っているときや立っているときに背筋を伸ばし、胸を開くように意識しましょう。これにより、肺が広がり、呼吸が深くなります。

2. 横隔膜の強化

横隔膜は、深い呼吸を行うための主要な筋肉です。横隔膜を鍛えることで、効率的に酸素を取り込み、リラクゼーション効果を高めることができます。腹式呼吸やヨガなどの呼吸法を定期的に練習することで、横隔膜を強化し、深い呼吸ができるカラダを作りましょう。

3. 柔軟性の向上

胸郭や背中の筋肉が柔軟であることも、深い呼吸を行うためには重要です。セルフマッサージ、ストレッチ、ヨガなどを取り入れて、カラダの柔軟性を高めることが、深い呼吸の実現につながります。特に、胸を開くストレッチや肩甲骨周りの筋肉をほぐす運動は効果的です。


呼吸法の実践で得られる効果

呼吸法を取り入れることで、怒りを感じた瞬間に自分を冷静に保つことができます。
また、日常的に呼吸法を練習することで、怒りが湧いてくる前にその兆候を察知し、早めに対処することが可能になります。


さらに、呼吸法は心身の健康にも良い影響を与えます。深呼吸を習慣化することで、酸素の供給が向上し、体内の老廃物の排出が促進されます。これにより、心身ともにリフレッシュされ、ストレスや怒りに対する耐性が高まります。


呼吸でアンガーマネジメントを強化しよう

怒りをコントロールするためには、健康度を上げ、前提を変えることが基本ですが、さらに瞬間的な対処法として呼吸法を活用することで、より効果的なアンガーマネジメントが実現できます。日常生活の中で、怒りを感じたときには、まずは深呼吸をして心を落ち着かせることを心がけてみてください。

また、深い呼吸ができるカラダを作ることも忘れずに。
姿勢の改善や横隔膜の強化、柔軟性の向上を意識して、呼吸法の効果を最大限に引き出しましょう。深く自然な呼吸が常にできるようになると、メンタルは自然と落ち着いてきます。これまでイライラしたり、怒っていたような事象が起きても、穏やかな心で対処できるようになります。あなたも、今日から呼吸法を取り入れて、アンガーマネジメントをさらに強化してみませんか?



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