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セントビンセント日記

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カリブ海はセントビンセントでの日々のブログ。青年海外協力隊(JICA海外協力隊)2019‐2021 として駆け抜けた2年間で見聞きして考えたことをつらつらと。南国の風を添えて。 … もっと読む
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2019年11月の記事一覧

俺、やっぱり英国大学院留学したいってよ

俺、やっぱり英国大学院留学したいってよ

ぼくはずっと迷っていた。

そもそもぼくは青年海外協力隊(現JICA海外協力隊)に来るつもりなんてなかった。もっと言うと、ぼくは2018年の4月までそれが自分に縁のあるものだとは思ってなかった。

大学生のとき、フィリピンのNPOに顔をだしていたとき、国際協力の仕事をするのも悪くないと思ったのだけど、いざ海外の大学院に進学となると、そのときのぼくの大学の成績は悲惨だった。失った単位はもう取り戻せな

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ロンドンで楽しむ台湾グルメ。グローバル化バンザイ!

ロンドンで楽しむ台湾グルメ。グローバル化バンザイ!

東京でサラリーマンをやっていたときは台湾市場の担当者だった。初めて出張で上司について台北に行ったとき晩御飯に連れてってくれたのがディン タイフォン、小籠包が有名なレストランの本店だった。

東京にも出店してるけれど、ぼくは行ったことがなかった。

ディン タイフォンは「必ず天然食材を使い、必ず手作り生地で、豊かな具材」というこだわりがある。

どこの店舗でもこうして手作りの様子をガラス越しに見

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ある日のロンドン観光の1日。伝統と歴史を訪ねて

ある日のロンドン観光の1日。伝統と歴史を訪ねて

2週間くらいロンドンにいる。東京で観光で何をしていいかわからないようにロンドンも2週間いると何もすることがない。行きたいところはあるんだけど、ぼくら日本人の典型的な旅行の「今日は〇〇行って、その後○○それからちょっと遠いけど○○も行こう。早起きすれば大丈夫だよね」的な1日にぎゅっといろんな予定を詰め込んだスケジュール感で動いていないから非常にゆったりしてる。なにせ2週間。時間はたっぷりある。

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なんでもデジタルに置き換わる時代にあって残されるアナログ文化

なんでもデジタルに置き換わる時代にあって残されるアナログ文化

ロンドンの街を歩いていて気づいたんだけど、街の中心地に本屋が結構ある。それも大型書店だけではない。

これって結構珍しいんじゃないかと思う。

ぼくは、なんだかんだで世界で最も本を読んでいるのは日本人だと思ってるんだけど(マンガとか漫画とか、コミックとか)、その日本でさえ、本屋の数は減ってる。この20年で半分以下に減ってるそうだ。

イギリスも似たようなもので、ぼくが見たのは最後の生き残りに過ぎな

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ロンドンの太郎さんは太郎さんだった

ロンドンの太郎さんは太郎さんだった

ロンドンには日本食屋がたくさんある。ほんとにたくさんある。

普通の日本食レストラン、回転寿司っぽい店や、Wasabiっていう寿司チェーン。Itsuという餃子屋チェーンでも巻きずしを置いてた。他にもラーメン屋が何件かあるし、焼肉屋もある(うまかった)。

良い。ロンドン良い。しっかり充電できる。

それで、ある日の夜、今日は晩御飯何を食べようかかとふらふらしてたら太郎Taroという日本食レストラン

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ロンドンのマーケットでまちづくりに思いを馳せた

ロンドンのマーケットでまちづくりに思いを馳せた

London bridge駅からTower bridgeと逆の方に少し歩いたところにある、Borough Market(日本名はバラ・マーケット)に行ってきた。

グーグルによるとイギリス国内最大規模の食品市場らしい。映画「ブリジット・ジョーンズの日記」のロケ地にもなったんだとか。

チーズや、

野菜と果物、

魚や肉の他、はちみちやオリーブオイルなどいろんな専門店が軒を連ねていて、平日の昼過ぎ

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駒ヶ根の同期がまた1人任短を選びました

駒ヶ根の同期がまた1人任短を選びました

駒ヶ根でいっしょに訓練を受けていた同期がまた1人任短を選んだ。

任地は違うけれど、訓練中はいっしょにトランプをやったりしていたし、同世代で勝気な人だったから驚いた。

ウソだ。

任短するだろうなあと思っていた。

その兆候は、最近結婚を発表した某アイドルの相手方の「匂わせ」元アナウンサー以上にでていた。春先からブログを始め、間もなくその内容は結構ヘビーな愚痴ばかりだったから。

界隈で、「あの

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JICAの一村一品プロジェクト、ロンドンでも買えるんだ

JICAの一村一品プロジェクト、ロンドンでも買えるんだ

MUJI(無印良品)という雑貨屋のふりをしたレトルトカレー屋に立ち寄ったとき、ひょっとしてと思って店内を見渡すと、あった。

フェルトの小物。

このフェルトの小物がJICAがキルギスで取り組んでる一村一品の商品。MUJI(無印良品)に卸してる。

※JICA(独立行政法人国際協力機構)の一村一品プロジェクト
大分県で始まった一村一品運動は、地域資源を生かして特産品を育てることにより地域活性化を目

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ロンドンで20歳の頃の気持ちを思い出している

ロンドンで20歳の頃の気持ちを思い出している

ぼくが今の人格を形成したのは大学時代を過ごした神戸の4年間が最も大きいと思っている。淡路島という田舎からでてきたぼくにとって、大阪や東京より規模ははるかに小さいけれど、そのサイズ感がちょうどよかった。ゆっくりいろんなことを深く知ることができたと思う。

20歳のころのぼくは、ほかの同じ年代の人たちがおそらくそうであるように、メンズノンノやカジカジに目を通して、旧居留地の建物を眺めながら古着屋を巡っ

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これがイギリスのガーデニング文化ってやつか

これがイギリスのガーデニング文化ってやつか

セントビンセントの旧宗主国イギリスに来ている。

現在でもコモンウェルスといって独立を保ちつつもイギリス連邦の一員として緩やかな繋がりがある。40年前までイギリスの植民地だったわけだから、文化的にイギリスの影響が大きいのだろうと思いつつも、セントビンセントは家に芝生を植える文化で、これは広義ではガーデニングなんだろうけれど、芝生はどちらかというとアメリカの文化なのではないかと思ったりして、そもそも

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ロンドンは夜の7時

ロンドンは夜の7時

飛行機から1歩でたとき、あまりの寒さに思わず引き返そうかと思った。出発地セントビンセントの気温は37度。ヒースローは5度だった。あれほど寒い寒いと言われていたのに、オックスフォードシャツとユニクロのウルトラダウンジャケット。肌着合わせて3枚。ぎりぎりアウトくらいの体感。

急に30度も気温を下げられて身体がびっくりしてるから、明日になればいくらかはましになるのかもしれない。とにかく寒い。

とりあ

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深刻な社会問題はよそ者にも一目で分かるのかもしれない

深刻な社会問題はよそ者にも一目で分かるのかもしれない

ペーパーバスケットを作っているときにたまたま読んだ数年前の新聞に、セントビンセントで起こる死因の3分の2は糖尿病関連だとあった。

医療従事者でない私にとってそれはどこまで信憑性があって、どこまで深刻なことなのかは知らない。しかし、ちらっと通りを眺めたときに視界に入ってくるたいていの人間が横綱であることを考えるとあながち間違いではないのかもしれない。

先日、総会で訪れた隣国セントルシアでも糖尿病

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マーケティング隊員は色々と勘違いされている

マーケティング隊員は色々と勘違いされている

グラスに差し入れの霧島を注ぎ、空のミネラルウォーターのボトルから水滴をぽたぽたと垂らし、ぼやけた視界の中で指をつっこんでかき混ぜているところに、「あの、ブログ書いてますよね。私、派遣される前にブログ読んでいたんですよ」という声が聞こえた。

現役のセントルシア隊員が、ぼくのnoteを読んでいる。日々、悪態と泣き言を垂れ流しているぼくのnoteが身内ともとれる同地域内の隊員に読まれている。

誰かに

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隊員連絡所はぼくにとっては良くないということがわかった

隊員連絡所はぼくにとっては良くないということがわかった

プールがない。

今回総会で宿泊したのはいつものハーモニースイーツホテルではなかった。そして指定された宿泊所はAirbnbでホテルですらなかった。

これは横暴だ。厳重に抗議しないといけない。朝夕のプールでのリラックスタイムをぼくは毎回楽しみにしているというのに。JICA事務所がセントビンセントにない関係で毎度飛行機で飛ぶこと30分。ハードな移動をしているというのに、プールにひたるわずか数十分すら

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