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ロンドンは夜の7時

飛行機から1歩でたとき、あまりの寒さに思わず引き返そうかと思った。出発地セントビンセントの気温は37度。ヒースローは5度だった。あれほど寒い寒いと言われていたのに、オックスフォードシャツとユニクロのウルトラダウンジャケット。肌着合わせて3枚。ぎりぎりアウトくらいの体感。

急に30度も気温を下げられて身体がびっくりしてるから、明日になればいくらかはましになるのかもしれない。とにかく寒い。

とりあえず、空港内のCOSTA(要するにスタバ的なカフェ)で休憩したのだけど、東欧系や中東系の顔立ちの人たちを眺めているうち、徐々に確実にロンドンに来たんだという気持ちが高まってきた。というか、カフェでかかってる音楽が良かった。Paul SimonやBrett Dennen、Wes Andersonの映画でかかってるような曲など00年代のぼくの青春時代のものが多くかかっていて、センスが良い。

と思ったのだけど、たぶんいわゆるおしゃれカフェでは普通にかかってる曲で、ぼくがおよそ1年カフェの存在しない辺境にいて乾ききっていただけのことだと思う。

ヒースローからヒースローエクスプレスに乗ってPaddingtonにでて、そこから電車を乗り換えて宿に向かったのだけど、これはあれだ。東京でいうところの成田エクスプレスに乗って新宿まで来るのと同じ。

乗り換えのとき、勝手がわからずうろうろした。乗りたい路線がどこにあるのかわからなかったから。初めて渋谷駅に横浜からきたとき「いつになったら地上に出れるんだ?」と思った気持ちを思い出した。

電車に乗るのはそれが初めてではないし、関西でも乗っていたから慣れているのに土地勘がないから不思議な感じがする。いつもの乗り心地なのに景色が違うのが。東京の複雑な地下鉄を難なく使いこなせるようになっても、基本1本のシンプルなラインしかないシンガポールのMRTも初めて乗ったときは不思議な気がした。Bayfront集合って簡単に言うなと思ったりしていたっけ。

そのPaddingtonの駅に着いたのが7時くらいで帰宅ラッシュと被っているのか人が多かった。

ぼくは乗るべき路線を探してきょろきょろしながら、うわー電車TATA(インドのムンバイ拠点の大財閥)なんだーとか、Baker Street(シャーロックホームズ)だ、キングスクロス駅(9と4分の3番線)だ本でしか見たことないやつだーとにこにこしていた。

宿に着くまで、とにかく親切な人が多かった。

寒いし早く家に帰りたいだろうに、〇〇の路線はこっちだよ着いてきて、旅行者なのね疲れたでしょ座って座ってと電車の席を譲ってくれたり、どこに行きたいの?ほら見せてごらんと声をかけてくれたり。もちろん対価に金をせびることなんてない。それは人種が白人か有色人種かに限らない。

こういうことはあまり経験がない。東京はもちろん、ローマでもバルセロナでもシンガポールも台北でも記憶にないように思う。

Brexitの影響で、外国人に対するあたりが強くなってるんじゃないかと思ったけれどそんなことはないみたい。わからない、その影響で反対派がより大事にしようとしているのかもしれない。

とにかく、気持ちの良い街だなと思った。

ちなみに、ロンドンに宿をとったと思ったのだけど、なんというか東京でいうところの船橋、大阪(梅田)でいうところの池田、神戸でいうところの北区のような立地だった。

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