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これがイギリスのガーデニング文化ってやつか

セントビンセントの旧宗主国イギリスに来ている。

現在でもコモンウェルスといって独立を保ちつつもイギリス連邦の一員として緩やかな繋がりがある。40年前までイギリスの植民地だったわけだから、文化的にイギリスの影響が大きいのだろうと思いつつも、セントビンセントは家に芝生を植える文化で、これは広義ではガーデニングなんだろうけれど、芝生はどちらかというとアメリカの文化なのではないかと思ったりして、そもそもイギリスの文化とはなんぞやという疑問もあり、アメリカっぽくないもの=イギリスなんだろうという程度の理解でいた。

それで、せっかくだからとぼくはAirbnbで一軒家に泊まっているのだけど、結構おもしろい。これが一般的なイギリス人の典型的な家なのかと少し感動すら覚えている。

まず、通りに面している玄関側は上の画像の通り。統一感がある。ヨーロッパっぽい。ブロックごとに固めて隙間なく集合住宅にする的な。で、イタリアとかスペインの都市ならそのブロックをきっちりドーナツ型の1つの建物にして集合住宅にして真ん中を共有スペースの庭にしていたりした。

だから、通りからは住民の息遣いというか、生活感というか文化的なものは感じにくくて、フォトジェニックではあるけれど何か物足りなさというか、ちょっとしなないものねだりてきな何かを求めてしまう。アジアというカオスの中から調和を見出す文化圏から来た人間としては。

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それで、この家、少し前はアメリカ人などから「あいつらの家はウサギ小屋(なみに小さく狭い)」と揶揄されていた日本人的感覚からしても狭く小さい。だいぶ謙遜してトントン。しかし親近感は湧く。

これ玄関だけど、靴を脱ぐという概念がないから扉しかないんだけど、ま一応廊下はある。セントビンセントなら玄関から一歩入るとそこはたいてい直でリビングだからアメリカ的なのかもしれない。

ほかの家の様子がわからないから、決めつけはできないけれど、これが一般的とするなら、玄関から中の様子ということ(生活感を)が見えないということは、見せたくないともとれるわけで、プライバシーを大事しているのかもしれない。ということは玄関でちょっとした話をする文化があるのかもしれない。日本っぽい。

ぼくのいる一軒家もキッチン、トイレ、シャワールームが1つずつと4~5畳程度の部屋が4部屋しかない。リビングがない。(リビングルームがないのはAirbnb用に改装したからじゃないかと思ってる。当初は個室ごとの貸し出しにしたかったんじゃないかと)

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で、中庭。お隣さんの。

土地の結構なスペースが庭になっている。たぶん、3分の2は庭。ほんとに。

お隣さんは手前に堀を作って鯉か金魚的なものを飼ってる。

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逆側のお隣さんは、奥にBBQスペースをこしらえて、手前にオリーブの木っぽいのを植えてるから家庭菜園を楽しんでるのかもしれない。

すごく自由度が高いんだなぁと思う。ぼくが泊まっている一軒家はテーブルを1セット外に出してるだけだから、これが原型なのだろうと思う。

土地の3分の2をガーデニングスペースに充てるなんて、そのために狭い間取りを甘受してるなんてちょっと考えられないけれど、それだけ趣味の時間というか自分の時間を大事にしているともとれるわけで、エコノミックアニマルと呼ばれたかつての日本人や今の中国人の仕事中心の人生とは違う、ゆとりというか余裕のあるライフスタイルというか人生観だなと思う。

実態はしらないし、独断と偏見に基づく極めて個人的なイギリス観だけれど。

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