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生き方

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方丈記 鴨長明

方丈記 鴨長明

あることがきっかけで3年ぶりに読み返してみました。

一切の万物が生滅変転して、常住ではありません。この世におけるすべてのものは時とともに移り変わって、同じ状態にとどまることはありません。
ひとの心も住むところもまた同じ。私はこのすみかとは人が住むところというより、心の居場所ではないかと思います。
長明はこの世の生きずらさの中で、安らぎの場所、自分の心の居場所はどこにあるのかを追い求めた、そういう

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すきま風 人を愛して人はこころひらく

すきま風 人を愛して人はこころひらく

私の好きな昭和の歌謡曲に「すきま風」という曲があります。1976年リリースなのでずいぶん古い曲です。当時歌っていたのは時代劇俳優の杉良太郎さん。たしか「遠山の金さん」という時代劇のエンディングの曲だったと思います。ちょいとヤクザな遠山桜ですね。作詞はいではく、作曲は遠藤実さんです。

私はこの歌詞がとても好きです。
(一部省略しています)

「すきま風」
人を愛して人はこころひらき
傷ついて すき

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置かれた場所で咲けなくてもいい

置かれた場所で咲けなくてもいい

「置かれた場所で咲きなさい」という言葉があります。
私たちは生まれた時にこの場所にたまたま置かれています。
この場所に自ら望んで置かれたわけではありません。
そんな場所で、一生懸命努力して咲かなければならないのでしょうか。

今、自分がどんな場所に置かれ、どんな状況にあるかは一時的なものです。
会社でも学校でも一生続くものではありません。たまたま居心地が悪ければ変わることもできます。別にそこではな

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生き方 心の内側を素直に話してみる

生き方 心の内側を素直に話してみる

人には自分のことを自ら話すタイプの人と、自分のことはかたくなに話さないタイプの人がいます。私はこういう人だと早く知ってもらいたいので前者のタイプです。こういう人は何を考えているのか比較的わかりやすいと思うのですが、後者のタイプは、どんな人なのか最初はわかりづらいのかもしれません。

自分のことを進んで話さない人は少しプライドがあって、軽く見られたくないという気持ちがどこかにあるのかもしれません。ま

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はじめての哲学

はじめての哲学

今、哲学の本を読んでいます。

 そもそも、人間てなんだ?という問いは以前から持ち続けていました。当初は、生物学やヒトの進化について学んでいました。それから宇宙論へ向かい、そのあと脳科学へ。こういった自然科学的なアプローチではヒトというのがどういった生き物であるかはわかりますが、人が生きる意味などについては何ら語ってはくれません。

自然科学では人が生を営んでいく上での世界像はつくりえないのです。

はじめての哲学 私の物語

はじめての哲学 私の物語

 人間は、他人や自分に対して物語ることによって、自分自身の世界像を確認しているようなのです。

 私の物語は、どこかに正しい物語があってその生き方を求めてしまいがちです。そうではなく、どういう考え方をすればいい生き方ができるかと発想することが大切。そして自分を否定するような考え方はしないこと。私は何がしたいのか自分によく尋ねてみれば、何か曖昧だった私の物語もはっきりしてくるかもしれません。

参考

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はじめての哲学 自分探し?

はじめての哲学 自分探し?

 養老孟子 「自分」の壁 では人生には世界の基準、物差しがあるべきなのにそれが揺らいでしまっているとあります。

 人間というのは一人一人がそれぞれの世界像をもっています。その世界像に方向づけられて生きているので、自分の世界像が危機に瀕したときそれを見直す必要にせまられます。このときに役立つのが哲学ではないかと思います。

 私とは何かについて他人や自分に対して物語る場面で私たちは自分の世界像をつ

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独学のすすめ 独学大全

独学のすすめ 独学大全

今日は独学についてのつぶやきです。

 「独学大全」 読書猿 著によれば、どのように学ぶかよりも何を学ぶかが大事だし、何を学ぶかよりも学び続けるか否かの方が重大だ。とあります。継続することができなければ学びは進みません。

 私の考えでは学びの下地は読書ではないかと思います。私も読書するのは苦手で、本を読むようになったのはここ10年くらいです。短編小説や実用書などの短いものから始めたように思います

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自分の壁

自分の壁

「神様は乗り越えられない試練は与えない、自分に乗り越えられない壁はない。」 池江璃花子

 神様は乗り越えられない試練は与えないし、乗り越えるために助けてくれるのだろうか。ふつうは不安になります。壁は自分自身が作ったものであり、それは自分の力できっと乗り越えることができるはずだ。というふうに考えたのかもしれません。私もこんな強い精神力を養いたいものです。

 私たち凡人は自分で高い壁を勝手に築いて

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はじめての哲学 哲学とは

はじめての哲学 哲学とは

哲学とはといっても初心者の私にはちょっと難しいので、西研さんの「集中講義これが哲学!」にそって考えてみました。

哲学とは、考えの普遍性をめざすゲームである。

「哲学とは、理詰めで考えを述べあうことによって、互いの考え(世界像や物語)を普遍性のあるものに鍛えていこうとする、一種のゲームである」

と定義されています。普遍性のある考え方というのは互いが納得しうるような、より強くより深い考え方のこと

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ブッダのことば 犀の角

ブッダのことば 犀の角

35.あらゆる生きものに対して暴力を加えることなく、あらゆる生きもののいずれをも悩ますことなく、また子を欲するなかれ。況(いわ)んや朋友をや。犀の角のようにただ独り歩め。

インドのサイは単独で行動するそうです。角は一つで柔らかいため闘いに使うこともできないようです。物静かにのっしのっしと歩くサイの姿が修行僧の姿とうまく重なってとても素敵な言葉です。

出典「ブッダのことば スッタニパータ」 中村

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ブッダのことば 慈しみ

ブッダのことば 慈しみ

数多くの仏教の経典の中で、スッタニパータはもっとも古い経典の一つです。そのため後世の経典に見られるような煩雑で難解な教理はありません。ひとりの人間として生きる道が語られています。教祖であるとか宗教だとかいうことなしに、一人の人間として思想家として私淑するひとりです。

スッタニパータの慈しみからのことばです。

143 究極の理想に通じた人が、この平安の境地に達してなすべきことは、次のとおりである

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わたしたちは星屑のかけらでできている

わたしたちは星屑のかけらでできている

天文学者のカール・セーガンはこんなことを述べています。

水素を別にすれば、人体を作っているすべての原子は、血の中の鉄にしろ、骨をつくるカルシウムにしろ、脳の中の炭素にしろ、何千光年もかなたの赤色巨星のなかで、何億年も昔に作られたものなのだ。

「われわれは星屑でできている」というのは、私のお気に入りのセリフである。

「人はなぜエセ科学に騙されるのか(上)」 カール・セーガン

このはてしない宇

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スマホ脳2

スマホ脳2

アンデシュ・ハンセンのスマホ脳を読んでみました。新書ですが大変得るところが多かったので自学のネタとして使ってみました。

人類の進化とスマホ

人類というのは、クロマニヨン人を考えるとアフリカから出てきたのは15万年前ぐらいです。移動に伴って肌の色なんかが変っていったのでしょうが、数世代で変わるものではありません。人間がスマホに適応できるようになるにはとてつもなく長年月が必要ということです。ですか

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