めばる

物質工学修士、自称エンジニア、書道(漢字師範)、メンタル士心理カウンセラー資格、硯石の…

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物質工学修士、自称エンジニア、書道(漢字師範)、メンタル士心理カウンセラー資格、硯石の研究、陶器、読書は 禅、ブッダ、思想・哲学、科学全般、歴史、心理学。関心のテーマは「人間とは何か」。http://mebaru.my.coocan.jp/index.html

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はじめての哲学 自分探し?

 養老孟子 「自分」の壁 では人生には世界の基準、物差しがあるべきなのにそれが揺らいでしまっているとあります。  人間というのは一人一人がそれぞれの世界像をもっています。その世界像に方向づけられて生きているので、自分の世界像が危機に瀕したときそれを見直す必要にせまられます。このときに役立つのが哲学ではないかと思います。  私とは何かについて他人や自分に対して物語る場面で私たちは自分の世界像をつねに確認しながら生活しています。つまり私の物語を作っているわけです。この物語は自

    • 日本の漢詩 広瀬淡窓

      今回は、東京書籍の生鮮古典B漢文編にある日本の漢詩から広瀬淡窓を取り上げます。 広瀬淡窓(1782―1856) は江戸後期の教育家、漢詩人、徳行家、儒学者で、豊後国(大分県日田市)の人です。教育家としては、学塾咸宜園(かんぎえん)において3081人の門弟を養成し、高野長英、大村益次郎、長三洲などを輩出しています。咸宜園の咸宜とは咸く宜し(ことごとくよろし)すべてのことがよろしいという意味で、淡窓は門下生一人ひとりの意志や個性を尊重するという想いがこめられています。その思想は

      • 秋の気配 9月20日、朝の空。福岡県鞍手町。 秋ももうすぐでしょうか? 秋が一番好きです。 生まれた季節だからかな~。

        • 悩み・不安・怒りを小さくするレッスン     「認知行動療法入門」

          今回は考え方のクセについて考えてみます。 考え方のクセというのは推論に誤りがあるということです。心身ともに問題がないときには現れにくいものですが、疲れやストレスで余裕がなくなているときにはその人特有の考え方のクセが現れやすくなります。 一般化のしすぎ これは些細な部分を全体に大きく広げてしまうことです。例えば、ある友達から否定的なことを言われたとき、この先もずっと言われるのだろうと推論し避けようと考えたりすることです。この場合、今後同じようなことが起こるかどうかはわかりま

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          私の死生観

          私が死を考えるきっかけとなったのは20代後半で見た叔母の死でした。叔母は40代で乳癌を患い、回復したものの、8年後に転移し帰らぬ人となってしまいました。叔母の最期は壮絶なものでした。激痛に震え、ベッドの手すりを力の限り握りしめ、モルヒネを打たれながら旅立ってゆきました。 癌ということは最後まで知らされていませんでした。でも、病気のことは聞かず弱音もはきませんでした。最後まで生きようと必死でした。たった一人残される娘のために。 叔母の死の前後に、祖母、叔母、伯母、伯父と亡く

          私の死生観

          「窓」松山千春

          好きな曲の一つに松山千春の「窓」があります。 歌詞の一部をご紹介します。 この曲はどういった気持ちを歌ったものなのでしょうか。ふつうに考えると、病気で寝たままの少年の心情を歌ったものということができるかもしれません。 私はこのように解釈しました。 一人の心を閉ざした少年には好きな少女がいる。彼女が語りかけてきても少年はどうしても心開くことができない。こんなに好きなのに。そっけない態度をとってしまう。もしも、この心の窓を開いて自由になれたなら、彼女にこの想いを伝えて、おもい

          「窓」松山千春

          愛とは何か

          今日は愛の種類について考えたいと思います。私たちは愛というものを知っているようで実はよく知らないのではないかという疑問です。 その前に恋と愛ってどう違うんでしょうね。 大雑把には、恋というのは比較的短期間のもので、愛は長期にわたるものと言えそうです。恋は人生のなかで何度かあります。恋は自分中心とも言えます。自分が幸せになりたい感情です。それに対して愛は兄弟愛のように相手が中心。相手の気持ちを大切に思うことが愛と考えられます。 愛とはどういう感情なのでしょうか。 相手を

          愛とは何か

          クラシックの名曲

          こんばんは、今宵はプロフィールにも出てない趣味のお話をしたいと思います。それもクラシック音楽鑑賞。別に隠したいわけではありませんが、めったに人には言いません。 学生のころから集めたCDは数百枚(数えるのもめんどう)、その発端はこの本です。 1990年頃に購入して、何を思ったのか、掲載してある曲をすべて聴くという目標を立てたのでした。最終的には9割以上は聴きました。 では、何かいいことがあったのかというと、ほとんどなし。たまにテレビ番組で、バイオリンの名器を聴き分けるみた

          クラシックの名曲

          自他境界(愛着の問題)

          人の悩みや苦しみにはそれを他の人に代わってもらえる領域と代わってもらえない領域があります。その境界線のことを自他境界と言います。 自他境界が自分で見えている人は、境界のすぐそばまで来てくれて共感してくれたり支えてくれたりする人を親密な人と認識することができます。それはあなたのよき理解者である親友、恋人、パートナーなどです。 一方、自他境界が見えていない人は、親密な人が現れた場合、私を100%理解してくれる人がいるのではないかという幻想が現れます。それと同時に見捨てられ不安

          自他境界(愛着の問題)

          花のいのちはみじかくて 苦しきことのみ多かりき

          私の好きな詩の一つに 「花のいのちはみじかくて 苦しきことのみ多かりき」 があります。「放浪記」で有名な林芙美子さんの詩です。 高校生の時に国語の先生から聞いたのが最初だったと思います。 長いあいだ二行の短い詩と思っていました。ところが、 以前にこの詩について調べた時に、こんな記事に行き当たりました。 2009年9月5日の時事通信によると、 詩は全部で12行あり、贈られたお相手は赤毛のアンの翻訳者村岡花子さん。びっくりです。2014年のNHKの朝ドラで広く知られるように

          花のいのちはみじかくて 苦しきことのみ多かりき

          ジェットストリーム ミスターロンリー 遠い地平線が消えて(拡大版)

          学生のころよく聴いたFM東京の番組です。ナレーションは城達也さん。 小さいころの夢はパイロット。玄界灘の上空を飛ぶジェット機を見上げながら、いつか大空を飛んでみたいと思っていた。防衛大学校へ入るため中学生になって猛勉強?したら近視になって挫折しました。その名残か今でも飛行機は好きです。 タイトル写真のレコードは1985年発売のジェットストリームのレコードです。当時18歳。今でもたまに聴いています。心穏やかに安らげる曲。 城さんの放送は1967年から1994年までです。最

          ジェットストリーム ミスターロンリー 遠い地平線が消えて(拡大版)

          悩みを言えず つらいあなたへ

          まわりに悩みを言えず、人間関係で苦しんだ学生時代 たどり着いた「生きていてよかった」 #今つらいあなたへ という記事が出ていました。 ふつうは悩みなんか誰かに相談すればいいと思ってしまいますが、 悩んでいることを誰にも言えない人もいます。 どんな世界だろう。最近そういうことが気になって仕方ありません。 相談できる人がいるって幸せなことなんだと、 あらためて気づきました。 つらい悩み、相談できる場所を知っていますか? という調査結果が出ていました。結果は80%が知らない

          悩みを言えず つらいあなたへ

          カウンセリングからの学び

          最近、人から話を聞く機会が多くなってきたのでちょっと真剣にやろうかと思いカウンセリングの勉強をしています。本を読んでいるといろんな気づきがあります。それを今回考えてみたいと思います。 悩みはどこから出てくるのか 人間は神様ではないからどうしても不完全です。人間であるゆえのミスは人間関係から起こります。そこから悩みや問題が生じてきます。人はできる限りそれを償おうとするのだけれどもなかなかうまくいきません。人間は不完全であるから互いに赦し合う道もまた必要なのかもしれません。

          カウンセリングからの学び

          ブッダのことば 犀の角(拡大版)

          スッタニパータは仏教の最初期のパーリ語による経典です。スッタは経、ニパータは集まりを意味し、経集を意味していますが、翻訳は『ブッダのことば』として一般にしられています。数多い仏教の経典の中では最古の資料であり、ブッダの思想を色濃く伝えるものと考えられています。 インドにいる犀の角は一本でそれほど硬くないそうです。そのため闘争の武器にはなりません。でも、体は大きいので他の動物が向かってくることはありません。孤独に林の中を歩いています。そんな犀の姿を一人で歩む勇者のたとえとして

          ブッダのことば 犀の角(拡大版)

          神経性過食症 ブラザーコンプレックス 愛着障害(最終版)

          もうかれこれ30年前につき合っていた彼女(Sさん)がいました。女友達からあの子はやめた方がいいと警告を受けていたにも関わらず付き合った私は、Sさんに結構ひどい振られ方をして、その意味も分からず、それがトラウマとなってその後、数年間女性恐怖症になってしまいました。 ですが、つい最近、AC(アダルトチルドレン)や生きづらさ関連の本を読んでいて30年ぶりにこの謎が解けました。 ブラザーコンプレックス Sさんには私より2歳年下、兄は私と同じ歳でした。Sさんには他に二人の姉がいまし

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          貝と蝶の詩

          もしも命がつきたなら 淡蒼いろの灰になり 昔の海にかえりたい そこで小さな貝になり 波にもまれて遊ぶのさ もしも命がつきたなら 淡蒼いろの灰になり 昔の野山にかえりたい そこで黄色い蝶になり 風に吹かれて遊ぶんだ 貝と蝶はなかよしで 夢の中で出会えたよ

          貝と蝶の詩