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#哲学
本棚の奥の「シリウス文書」① 創作小説全6話
息子
達夫は週に2回の登校日を済ませ、帰宅すると早速メタバースの中に入った。ある時彼は秘密の場所の鍵を拾ってしまったのだ。鍵には十桁の数字が記されていた。昔はキーボードがあればそれを打ち込まなければならないようなスタイルだったのだろうけどメタバース内では扉に差し込むだけだ。
街を行き交う車、自転車に乗って風を切る人、買い物袋を持って歩いてる婦人。外の世界と何一つ変わらなかった。
空き地に忽然と
本棚の奥の「シリウス文書」⑥創作小説最終話
第一話はこちらから
ファミリーとヨギー
美和子と達夫は大阪城の近くまで来ていた。何か胸騒ぎがしたのだ。
達夫がカフェからでて来る父親の姿を見つける。裕和の後から坊主頭の同い年くらいの男が出てきて今どき大変珍しい葉たばこを店外で吸っていた。
信号が青に変わり裕和は煙草を嗜む坊主頭を残し地下鉄の駅を目指して横断歩道を渡る。
そこへものすごいスピードで車が向こうから走ってくる。
「止まらない!」