taishi yoshida

合同会社アラハラスヤッホ代表 好きで文章を書いています。 HP : https://…

taishi yoshida

合同会社アラハラスヤッホ代表 好きで文章を書いています。 HP : https://alaharasu-yafo.com SHOP : https://shop.alaharasu-yafo.com

マガジン

  • 自分Q&A

    自分が自分に質問して、自分が回答する。多分誰もが日々やっていることだけど、そのまま書いてみるのも面白いかも、と思い書いてみたものです。Q2はあるのか?

  • alaharasuyafo

    アラハラスヤッホ関連の記事です。

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  • 山と神性

    合同会社アラハラスヤッホという林業の小さな会社を経営しながら、神性や無縁性を山をフックにして日々模索しています。その中で考えていることをまとめています。

記事一覧

遠さについて

遠さについて 最も遠いところから考えることで、思考や行動の通りの良さの判断ができる。 いや、考えるというよりも立ち位置の問題だ。 何を言っているのか全くわからな…

taishi yoshida
3か月前
2

本当にどうでもいい話

料理中、小指についたトマトのヘタの切れ端が目について、 ああ、この世界のどこかの時代には、料理中に自分の糞が指についていることに気づいて、どうしようもなさを感じ…

taishi yoshida
3か月前

自分Q&A Q1.早く読む本とゆっくり読む本の違いは?

A. 読書には「スタディ」「味わう」「インプット」の三つに分けられると思うんですよ。 「スタディ」と「味わう」はゆっくり読む方で、「インプット」は早く読む方。 そ…

taishi yoshida
4か月前
2

安心した暮らしの移動可能性、そしてサウナ

 僕たちは大体家という動かない箱の中に住んでいる。箱にはガスや、水、お湯や電気がつながっていて、暮らしに困ることがない。僕らはそんな暮らしの基礎になる箱を持って…

taishi yoshida
11か月前
9

人についての短文

人は座標のようなものだと思う。 物理的にも、同じ座標に居続ける他人は存在しない。 その座標から見た認識は、すべて独自のものを含んでいる。 時間的に見れば、座標はな…

taishi yoshida
11か月前

雑記 形にすること、しないこと。外在化と内在化について 

忘れるということは、平和にとって重要な意味合いがあるのではないだろうか。 というようなことを、シラスの動画の中で東浩紀さんが言っていた。僕も、ロシアウクライナ戦…

taishi yoshida
11か月前
1

アラハラスヤッホは人が山に入る理由をつくる会社です。

 アラハラスヤッホは、人が山に入る理由を作る会社です。現在は主に森林整備を行なっています。2022年10月より、所有や管理している山を利用して、会員制の自然享受権の提…

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妄想商店:パラレルフトン巻きのジロー

町に肉屋がある。八百屋があって、本屋もある。 なんとか屋さんというものが町にはいくつもあって、その一つ一つが景色や暮らしをつくっている。 車で走っていたらふと、…

2

カフェの音風景 ① 島子屋 2022年8月 瀬戸内国際芸術祭にて

*ヘッドホンで聴くと臨場感を感じることができるのでおすすめです。 初めての録音は香川県の直島にある「島子屋」 2022年の瀬戸内芸術祭に遊びに行った最終日に、直島…

4

焚き火会VOL3 『山仕事とテントサウナ』

焚き火会VOL3 『山仕事とテントサウナ』を7/19に開催します。 https://peatix.com/event/3285214 alaharasuyafoは、会社で所有、もしくは借りている山を使い、会員制の自…

2

猫町体験

 萩原朔太郎の猫町について考えていた。それは今日の午後からのスクーリングの題材で、その準備として作品を自分に引き寄せてみたり、自分なりの着眼点で作品を捉えておき…

2

5/21 焚き火会 vol 2 質量性のある煙と焚き火の自由化

多くの人がカフェに行くように山や色んなところで焚き火をはじめたらどうなるだろう。 一つの場所が誰かに占有されることなく、多様なあり方を許容する方法はないだろうか…

2

焚き火を咀嚼する

目で、焚き火の火がちぎれる瞬間を咀嚼する 耳で、川の水が無数の石にぶつかってかなでる音を咀嚼する 鼻で、水や樹脂、炭素などを含んだヒノキの煙を咀嚼する 手で、座っ…

2

パンを焼く

パンを焼く。朝の儀式の一つとして。 アウトドア用の、折りたためる足のついた網をコンロに置いて、少し高い位置で直火でパンを焼く。いつもは大体着替えたり準備したりな…

2

新しい帽子

帽子をひとつ買った。 ネットでの買い物は「自分が何を求めているんだろう」というダウジングのような感覚が頼りだ。自分の意図が明確であればあるほど、獣を追う猟師のよ…

1

新しい食器

一人暮らしを、したことがなかったんだな。 夕飯のポトフを食べながらそのことに気がついてハッとした。 18歳で実家を出てから15年。その間に10回ほど引っ越したり結婚…

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遠さについて

遠さについて


遠さについて

最も遠いところから考えることで、思考や行動の通りの良さの判断ができる。
いや、考えるというよりも立ち位置の問題だ。
何を言っているのか全くわからないかもしれない。自分でもわかっているかわからない。そして最後まで読んでもよくわからないかもしれない。

この文章は、たまに自分の意識に上がってくる「遠さ」について、マックスバリュに売っていた白ワインがなんだか思いのほか美味しくて、気持ち

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本当にどうでもいい話

本当にどうでもいい話

料理中、小指についたトマトのヘタの切れ端が目について、

ああ、この世界のどこかの時代には、料理中に自分の糞が指についていることに気づいて、どうしようもなさを感じた人がひとりはいただろうし、これから先の未来にもひとりくらいはいるだろう。

というどうでもいいことが頭をよぎって、何度か反芻して、小指のヘタの切れ端を振り払い、フライパンに火をつけた。

自分Q&A Q1.早く読む本とゆっくり読む本の違いは?

自分Q&A Q1.早く読む本とゆっくり読む本の違いは?

A.
読書には「スタディ」「味わう」「インプット」の三つに分けられると思うんですよ。
「スタディ」と「味わう」はゆっくり読む方で、「インプット」は早く読む方。

それぞれの説明をすると、
「スタディ」はその本について調べたり学んだりまとめたりする読み方。
「味わう」は小説のようなものの読み方。
「インプット」は他の本や考え方を「スタディ」するために必要な情報を得るための読み方。

インプットのた

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安心した暮らしの移動可能性、そしてサウナ

安心した暮らしの移動可能性、そしてサウナ

 僕たちは大体家という動かない箱の中に住んでいる。箱にはガスや、水、お湯や電気がつながっていて、暮らしに困ることがない。僕らはそんな暮らしの基礎になる箱を持っているから、安心して仕事をしたり遊んだりすることができる。
 逆に言えば災害の時のように、多くの人は箱と、箱に繋がっているガスや電気、水道などの管がなければ、仕事したり遊んだりするための安心は失われてしまう。そして、そこから復旧するまで生き延

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人についての短文

人についての短文

人は座標のようなものだと思う。
物理的にも、同じ座標に居続ける他人は存在しない。
その座標から見た認識は、すべて独自のものを含んでいる。

時間的に見れば、座標はなにかを指し示しているように見える。
私たちはなんとなくそのなにか、もしくは座標にむかって進んでいるように見えて、舟から深い海の底に下ろされている錨を中心にして、伸ばされたロープによって円運動をしている。
平衡によって錨が外れたら、次の錨

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雑記 形にすること、しないこと。外在化と内在化について 

雑記 形にすること、しないこと。外在化と内在化について 

忘れるということは、平和にとって重要な意味合いがあるのではないだろうか。

というようなことを、シラスの動画の中で東浩紀さんが言っていた。僕も、ロシアウクライナ戦争が起こってから戦争や平和について考えて、似たようなことを考えていたので、車を運転しながらいつもより集中して聞いていた。
 東さんが喋っている動画を見ていると、大気圏を突き抜けて地球の重力に縛られないくらい、遠くに離れて思考しているような

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アラハラスヤッホは人が山に入る理由をつくる会社です。

アラハラスヤッホは人が山に入る理由をつくる会社です。

 アラハラスヤッホは、人が山に入る理由を作る会社です。現在は主に森林整備を行なっています。2022年10月より、所有や管理している山を利用して、会員制の自然享受権の提供を始めます。

  今、日本の山は、人の視点から見ればネガティブに捉えられる部分はたくさんあります。日本では山の近くであるほど、自然とのせめぎ合いの中に暮らしがあります。手を離すとどんどん森化する日本では、過疎化する集落が徐々に自然

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妄想商店:パラレルフトン巻きのジロー

妄想商店:パラレルフトン巻きのジロー

町に肉屋がある。八百屋があって、本屋もある。
なんとか屋さんというものが町にはいくつもあって、その一つ一つが景色や暮らしをつくっている。

車で走っていたらふと、「フトン巻きのジロー」という看板を見つけた。
ロゴは渦巻きのようなシンプルなものだけど、名前もあいまって道路にある看板の中ではセンスを感じる。

いや、布団巻きってなんだろう。布団をまくこと自体はイメージできる。布団をイメージして、それを

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カフェの音風景 ① 島子屋 2022年8月 瀬戸内国際芸術祭にて

カフェの音風景 ① 島子屋 2022年8月 瀬戸内国際芸術祭にて

*ヘッドホンで聴くと臨場感を感じることができるのでおすすめです。

初めての録音は香川県の直島にある「島子屋」
2022年の瀬戸内芸術祭に遊びに行った最終日に、直島から広島にいる友達に会いに行く前にちょっと食べていこう、気になっていた島子屋が宿泊している場所からも港からも近いので行ってみようということになった。

 瀬戸内の島々の建物や路地は、江戸時代からあるようなものが多く、そして美しく残ってい

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焚き火会VOL3 『山仕事とテントサウナ』

焚き火会VOL3 『山仕事とテントサウナ』を7/19に開催します。

https://peatix.com/event/3285214

alaharasuyafoは、会社で所有、もしくは借りている山を使い、会員制の自然享受権を提供する準備として、月に一回ほど「焚き火会」を開催しています。

自然享受権とは、北欧の慣習法で、“土地の所有者に損害を与えない限りにおいて、すべての人に対して他人の土地へ
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猫町体験

猫町体験

 萩原朔太郎の猫町について考えていた。それは今日の午後からのスクーリングの題材で、その準備として作品を自分に引き寄せてみたり、自分なりの着眼点で作品を捉えておきたいと思ったからだ。
 ぼーっと、最近買った2.5人掛けのソファにもたれかかったりしながらそういえば、僕もこの主人公と同じような経験を、好んでやっていたことを思い出した。

 普通の高校に行くことなんて意味ないじゃん、ということで定時制の制

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5/21 焚き火会 vol 2 質量性のある煙と焚き火の自由化

5/21 焚き火会 vol 2 質量性のある煙と焚き火の自由化

多くの人がカフェに行くように山や色んなところで焚き火をはじめたらどうなるだろう。
一つの場所が誰かに占有されることなく、多様なあり方を許容する方法はないだろうか。

そんなことを、質量性の高い焚き火にまかれながら話すような場になる予定です。

一緒に考えてみたい方、興味本位の方、焚き火にあたりたい方、質量のある煙ってなんやねんという方など、是非来てくれたら嬉しいです。

日時 5/21 7:00-

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焚き火を咀嚼する

焚き火を咀嚼する

目で、焚き火の火がちぎれる瞬間を咀嚼する
耳で、川の水が無数の石にぶつかってかなでる音を咀嚼する
鼻で、水や樹脂、炭素などを含んだヒノキの煙を咀嚼する
手で、座っている石をおおう苔を柔らかく咀嚼する

パンを焼く

パンを焼く

パンを焼く。朝の儀式の一つとして。
アウトドア用の、折りたためる足のついた網をコンロに置いて、少し高い位置で直火でパンを焼く。いつもは大体着替えたり準備したりなんたりかんたり、同時進行の朝なので若干焼き過ぎてしまう。でも今日は休みなので、水を飲みながら焼けるのを待つでもなく待つ。
ひっくり返した時に美しい焼き目がついていると喜びを感じている自分に気づく。

京都芸大通信の入学資料がテーブルに広がっ

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新しい帽子

新しい帽子

帽子をひとつ買った。

ネットでの買い物は「自分が何を求めているんだろう」というダウジングのような感覚が頼りだ。自分の意図が明確であればあるほど、獣を追う猟師のようにわずかな痕跡から獲物に辿り着く。フィーリングの合うものにたどり着く。

仕事でヘルメットをかぶるので、その下に被れるような薄手で、つばの小さめのもの。
ツバ付き帽子は中学生で野球をやって以来、あんまり似合わないなという気持ちがあって被

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新しい食器

新しい食器

一人暮らしを、したことがなかったんだな。
夕飯のポトフを食べながらそのことに気がついてハッとした。

18歳で実家を出てから15年。その間に10回ほど引っ越したり結婚したり子供ができたり離婚したり、色々あったけれど、その間ずっと愛犬のロクがいた。昨年の初めに息を引き取ったロク。黒い鼻と、小さい頃は黒かったけどだんだん白毛になっていった顔、白い首元に柴の茶。耳はカクンと折れ曲がって、後ろから歩き姿を

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