アラハラスヤッホは人が山に入る理由をつくる会社です。
アラハラスヤッホは、人が山に入る理由を作る会社です。現在は主に森林整備を行なっています。2022年10月より、所有や管理している山を利用して、会員制の自然享受権の提供を始めます。
今、日本の山は、人の視点から見ればネガティブに捉えられる部分はたくさんあります。日本では山の近くであるほど、自然とのせめぎ合いの中に暮らしがあります。手を離すとどんどん森化する日本では、過疎化する集落が徐々に自然に飲まれていくような風景をみることができます。
今まで「里山」として利用されていた山々には人が入らなくなり、林業に適していない多くの日本の山は意味や価値を失いました。誰も入らないことでブラックボックス化した山は、暮らしを侵食し、たまに災害を起こして人に被害を与える、「厄介な土地」になりました。人と山の境界はコンクリートで固められて、その向こうにはやぶ化して中も見ることができないような山があります。
私たちが今行っている県や国が補助する森林整備は、人が入らなくなり発生した「荒れた山」という問題を改善する目的があります。放置された山は災害を起こす可能性を高めるからです。
仕事で山に入っているうちに、私は、そのように人が入らなくなって放置されている山々を「意味から解放された土地」としてポジティブな捉えるようになりました。
意味から解放された山は、個々人が自由に意味や価値を見出して楽しむ余白が生まれたのです。もはや正しい山の見方、正しい山との付き合い方は存在しないのです。私は宗教や文化、多くの芸術、発見がその余白から生まれたのではないだろうか?と考えています。
山は意味的なフロンティアなのです。何が生み出されるのかは全くわかりません。ただ余白のある広大な空間が、私たちのそばに広がっているのです。
アラハラスヤッホは、そのようなフロンティアに飛び込む人々のためにありたいと考えています。そう考えて過ごしている中で、自然享受権という権利について知る機会がありました。
自然享受権というのは、北欧で200年ほど前から浸透している考え方なんですけど(もっと前かも)、全ての人はその土地の所有者や土地自体に損害を与えない範囲において、自然を享受する権利を持っているとする考え方です。誰でも散策したり、キャンプしたり、ベリーを摘んだりできます。スウェーデンではその権利を使って、広範囲の森林をairbnbとして提供して話題になりました。
自然享受権のような、無数の多様な山や環境との関わりが、そしてそれを受容し愛であう文化が、予想もつかない面白い未来を見せてくれるように思えてならないのです。
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初めは20人程度しか受け入れません。すでに森林整備を行うことで育んできた関地域のコミュニティとの関係性を、緩やかに育んでいく段階だからです。段階的に人数を増やして、周辺の山も取り込んでいこうと考えています。ホームページも自分で作っているので、色々と不具合があると思いますがアドバイスなどもらえたら嬉しいです。もちろん褒めてもらえたら心から喜びます。
まもなく募集を始めますので、興味のある方はぜひホームページをご覧ください。
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