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27歳会社勤め。人生の模索と言語化の試み。

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27歳会社勤め。人生の模索と言語化の試み。

記事一覧

性別に付随するもの 【考えごと】

女性という性別に違和を感じたことは無いと思う。多分。多分というのは、まず自分はあまり自分の性別に関して自覚的に生きていないのだなというのが最近の発見で、会話の途…

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1年前
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ことば 【エッセイ】

一日の終わり、駅の温度が詰め込まれた車内、本にかじりつくサラリーマン、不自由そうな爪のお姉さん。ふと視界を広げると、動いているのは窓の外の景色だけで、列車の形状…

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1年前
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焼き鳥屋のおじいちゃん 【エッセイ】

茅場町、9階オフィス。窓の外は曇り。街に雨の気配が沈澱しているようで、どんよりと息苦しい。お昼を過ぎたあたりから頭がぼーっとしてきたので早めに仕事を切り上げた。…

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1年前
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個人店を運営したい気持ちもある。そちらの興味は誰かのためにというより個人の願望?

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1年前
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地域新聞を作ってみたい気がしている話 【考えごと】

地域カフェを運営している団体にボランティア参加してみた所感。 自分は物理的な場や繋がりを創出したいわけではなく、もっと目に見えない部分に働きかけたいのだと思う。…

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1年前
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サガンというか、上白石萌音 【読書記録】

最近、暇な時にYouTubeの『木曜日は本曜日』企画をちまちま見ている。芸能人が、自分の人生を変えた本を3冊紹介する(企画としては10冊挙げる)という内容。 そのなかで上…

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1年前
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料理が楽しくなくなった話

数ヶ月前から一人暮らしを始めた。 当初は料理が楽しかった。「この料理が食べたい」というよりは、その日に食べたいと感じた「食材」(例:ナス、カブ)に合わせて何を作…

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1年前
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お金と多様性についての考えごと【読書記録】

雑記。 今まで国家などの大きい単位から履き替えないと変わりようが無いと感じていた社会の性質に対して、もっと他の切り口もあるのかもという前向きな気持ちが持てるよう…

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1年前
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2月に読んだ本

雑記。 『偶然の装丁家』 矢萩多聞 色んな人におすすめしているし、これからもするのだろうなと思う本。資本主義社会(?)のなかで忘れかけていた感覚が呼び覚まされた…

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1年前
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1月に読んだ本(主にシナリオ関連)

野田秀樹 『贋作・桜の森の満開の下』 だからその言葉遊びなんなのよ、どうしたらこんなの書けるのよ、どうしたらこんなに面白くなっちゃうのよ。 野田秀樹×鎌田 『劇…

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1年前
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影響を受けた人に影響を受けてSNS断ちを始めた話

Aマッソ加納さんが砂糖断ちをしているらしい。 ・・・という2022年のニュースを2023年になって知った。発端は小野照崎神社にまつわる逸話で、とある役者が酒とタバコを辞…

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1年前
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いつだかのシナリオ日記(もどき)

5/6 夜のビジネスホテル。床に散乱した荷物。 A「天国にはかりんとうまんじゅうがあると思う」 B「天国には色々あると思うよ」 A「色々あると思うけど、かりんとうまんじゅ…

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1年前

noteを始める理由

午後16時。茅場町、9階オフィス。昼過ぎからメールボックスは静かなまま。夏の思い出に浸っているかのように、社会はまだ動かない。 要するに暇である。月曜朝の問い合わ…

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1年前
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性別に付随するもの 【考えごと】

性別に付随するもの 【考えごと】

女性という性別に違和を感じたことは無いと思う。多分。多分というのは、まず自分はあまり自分の性別に関して自覚的に生きていないのだなというのが最近の発見で、会話の途中で私が女性であることを大前提とした文脈で話が進んでいることに気づいて慌てることが度々ある。

そして私から他人を認識する時の識別項目の上位にも「性別」は無い。何があるのかというと、根明なのか、コミュ力高いか、私をアウトドアな帰国子女に分類

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ことば 【エッセイ】

ことば 【エッセイ】

一日の終わり、駅の温度が詰め込まれた車内、本にかじりつくサラリーマン、不自由そうな爪のお姉さん。ふと視界を広げると、動いているのは窓の外の景色だけで、列車の形状のゼリーのなかにサラリーマンやらお姉さんやらが浮かんでいる様を想像する。離れられもしないし近づけもしない。私だけがその様を見ている。

なんだかなぁ。

途中下車して本屋に立ち寄る。途端に文化的な何かに包まれる。自分の体内には一ミリも見当た

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焼き鳥屋のおじいちゃん 【エッセイ】

焼き鳥屋のおじいちゃん 【エッセイ】

茅場町、9階オフィス。窓の外は曇り。街に雨の気配が沈澱しているようで、どんよりと息苦しい。お昼を過ぎたあたりから頭がぼーっとしてきたので早めに仕事を切り上げた。こういう時、個人色強めのうちの会社はありがたい。

貧血、と見せかけて恐らくストレス。自分のなかで他人が大きくなりすぎている時の症状。地球生活27年目ともなると多少は己の取説が充実してくる。

新卒採用が辛い。上手く質問できないことに対する

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個人店を運営したい気持ちもある。そちらの興味は誰かのためにというより個人の願望?

地域新聞を作ってみたい気がしている話 【考えごと】

地域新聞を作ってみたい気がしている話 【考えごと】

地域カフェを運営している団体にボランティア参加してみた所感。

自分は物理的な場や繋がりを創出したいわけではなく、もっと目に見えない部分に働きかけたいのだと思う。もちろんその手段としての「場」や「イベント」なのだけど、どうしても、盛り上がりたい人が盛り上がりたい人に向けて働きかけているものである、という感覚に陥ってしまう。

それが間違っているとか偉そうなことが言いたいのではなく、要は自分はそうい

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サガンというか、上白石萌音 【読書記録】

サガンというか、上白石萌音 【読書記録】

最近、暇な時にYouTubeの『木曜日は本曜日』企画をちまちま見ている。芸能人が、自分の人生を変えた本を3冊紹介する(企画としては10冊挙げる)という内容。

そのなかで上白石萌音さんがあまりにも生き生きと感情豊かに紹介するもんで無性に気になってしまい、フランスワーズ・サガンの『悲しみよ こんにちは』を即買い。

読み終わってからパッと思い浮かぶ単語はlivelyやvividなど、内容というよりは

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料理が楽しくなくなった話

料理が楽しくなくなった話

数ヶ月前から一人暮らしを始めた。

当初は料理が楽しかった。「この料理が食べたい」というよりは、その日に食べたいと感じた「食材」(例:ナス、カブ)に合わせて何を作るかを考えていた。

大して料理をしてこない人生だったけど、意外とできんじゃんとか、全然美味いじゃんとか、わりと生活と両立できるなとか、思いのほかルンルンとこなしていた。

実際美味しかったのかは疑問で、経験の浅い自分がこれを生み出したの

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お金と多様性についての考えごと【読書記録】

お金と多様性についての考えごと【読書記録】

雑記。

今まで国家などの大きい単位から履き替えないと変わりようが無いと感じていた社会の性質に対して、もっと他の切り口もあるのかもという前向きな気持ちが持てるようになった。

それは、自分が密かにモヤモヤしていた部分で同じくモヤモヤしている人がいるのだという安心だったり。大きい単位で変化が起きなかったとしても私個人の小さな人生はもっと他の何かで満たせるのではという希望だったり。現行の経済・資本主義

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2月に読んだ本

2月に読んだ本

雑記。

『偶然の装丁家』 矢萩多聞

色んな人におすすめしているし、これからもするのだろうなと思う本。資本主義社会(?)のなかで忘れかけていた感覚が呼び覚まされた。人生100年時代。私はその100年を何で埋めたいのだろう。つくづく、目の前のことに一生懸命取り組む人は、運もご縁も引き寄せるものだなと思う。或いは見過ごさずにしっかりと掴んでいるのか。本のジャケ買いを有りとした。インドに行きたい。

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1月に読んだ本(主にシナリオ関連)

1月に読んだ本(主にシナリオ関連)

野田秀樹 『贋作・桜の森の満開の下』

だからその言葉遊びなんなのよ、どうしたらこんなの書けるのよ、どうしたらこんなに面白くなっちゃうのよ。

野田秀樹×鎌田 『劇空間を生きる』

どうやって書いてんだ??が若干解消された。皮膚的なもの、ツルツルしたもの、あいうえおの話。完全に余談だけど、構造が噛み砕けないものに畏怖を感じる自分が最近はまっているのがヨネダ2000。漫才の型は渡されれば自分で素材を

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影響を受けた人に影響を受けてSNS断ちを始めた話

影響を受けた人に影響を受けてSNS断ちを始めた話

Aマッソ加納さんが砂糖断ちをしているらしい。

・・・という2022年のニュースを2023年になって知った。発端は小野照崎神社にまつわる逸話で、とある役者が酒とタバコを辞める代わりに仕事をくださいと願掛けしたところ、男はつらいよの主演のオファーが舞い込んできたらしく。

加納さんが2021年にコーヒーで試したところ効果を感じ、2022年に満を持して砂糖断ちを決意した、ということらしい。確かにここ数

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いつだかのシナリオ日記(もどき)

いつだかのシナリオ日記(もどき)

5/6
夜のビジネスホテル。床に散乱した荷物。
A「天国にはかりんとうまんじゅうがあると思う」
B「天国には色々あると思うよ」
A「色々あると思うけど、かりんとうまんじゅうもあると思う」

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深夜の高速道路。東京へと戻る車内。
青「全然怖い話では無いんですけど」
紺「それさっきも言ってました」
青「夜寝てて、なんか息苦しいなと思ったら、胸にモーガンが乗ってて」
紺「モーガン」
青「モーガンフ

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noteを始める理由

noteを始める理由

午後16時。茅場町、9階オフィス。昼過ぎからメールボックスは静かなまま。夏の思い出に浸っているかのように、社会はまだ動かない。

要するに暇である。月曜朝の問い合わせの量にお盆の終わりを勝手に感じていたが、クライアントの稼働のオンオフがテレビの電源の如くパチッと切り替わるわけもなく、ずるずると気怠い身体を引きずっているかのような生ぬるい忙しさ。そんなこんなで文章を書いて時間を潰す作戦。

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