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2月に読んだ本

雑記。

『偶然の装丁家』 矢萩多聞

色んな人におすすめしているし、これからもするのだろうなと思う本。資本主義社会(?)のなかで忘れかけていた感覚が呼び覚まされた。人生100年時代。私はその100年を何で埋めたいのだろう。つくづく、目の前のことに一生懸命取り組む人は、運もご縁も引き寄せるものだなと思う。或いは見過ごさずにしっかりと掴んでいるのか。本のジャケ買いを有りとした。インドに行きたい。

『うしろめたさの人類学』 松村圭一郎

エチオピアと日本の比較。真新しいことを言っているわけではない。想像のつくような情報も知っていた情報も多い。でも改めて、自分自身も社会を作っている因子の一つであること、社会は変えられなくても、社会に対して自分がどうありたいのか、或いはどうあることを選ぶのかは変えられるし、守れるのではと。

『計画と無計画のあいだ』 三島邦弘

この流れでのミシマ社さんのエッセイ本。くらうだろ。文章から醸し出される雰囲気が圧倒的に自分とは違う人種。でも、こんな革命の起こし方があるのかと。こんなスタンドの取り方があるのかと。世界の作り方があるのかと。まさに『うしろめたさの人類学』で刺激された部分がさらに刺激された。

『共感資本社会を生きる』 新井和宏、高橋博之

ずっと、自分の考え方は左翼的で、あまり口に出さないほうがいいのかもしれない、おかしいのかもしれないと思ってた。でもこれを読んでいて、やっぱり今の資本主義社会は度が行きすぎていると思うし、そこはかとない虚無感を覚えるのは私だけではないのだと。時代的な、フェーズ的なものなのだと。そして、もしかすると我々は転換点におり、自分自身も、秤を傾かせ得るささやかな一因子なのではと。そういう気持ちにさせられた。

書いてることがだいぶやばい人みたいになってきてる。

『過疎再生』 松場登美

少しづつ自分が価値を感じるものの輪郭が見えてきて、以前から知人の活動を通してうっすらと把握していた郡言堂のかたの本を読んでみた。知人がまさかのインタビューされてて愉快だった。
素敵だけど、これだとややトゥーマッチというか、自分は広がりを感じていないかもしれない。自分が関心があるのは、箱根・小田原の取り組みのように、地域間コミュニケーションや産業・観光をもう一歩なんとかするというか、資本主義がなぎ倒していった消費社会に飲み込まれた町をなんとかするというか、そういう感じなのかもしれない。あと最近うっすら自分もお店が欲しい気がしてきた。接客が好きなのだ。生活者を相手に働きたいのだ。多分。

『生きるように働く』 ナカムラケンタ
『明日から出版社』 島田潤一郎
『82年生まれ、キム・ジヨン』 チョ・ナムジュ
『夏物語』 川上未映子


など。

自分の思う「豊かさ」「実感の伴う生活」を掘り下げるべし。

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