Rick@言の葉屋

プロの「言語家」を目指して奮闘中。中国語×日本語教育×コーチング

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記事一覧

固定された記事

「日本語教師は生き方」

Twitterを見ていたら日本語教師関連で 「新卒で日本語教師 どうなんだろう」 というようなことが話題になっていました。 その問いにいろいろな先生たちが 思い思いの答え…

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日本語読解学習用「日本語と英語の世界観のちがい」(N1レベル)

よく日本語は「鳥(虫)の視点」、英語は「神の視点」と表現されます。また、日本語の視点は「動く」、英語の視点は「動かない」とも言われます。どういう意味でしょうか?…

7

オンライン授業で提供する「笑顔の価値」

いろんなことがある世の中ですから、 オンライン授業のときは笑顔でいられることが ありがたいなあと感じています。 生徒たちも日本語で何かを話そうと奮闘しているときは…

13

「原因追求症候群」をやめた話

「どうして、こんなことになったんだろう」 「だれが失敗して、こんなことになってるの?」 「これって、結局だれが悪いんだろう」 いろいろなニュースや世相を見ていると…

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日本語教師の「ティーチャートーク(先生日本語)」あり?なし?

先日こんなツイートを見ていて、いろいろと考えさせられました。 全く同感です。 ただ、「日本語教育の教科書」などでも、このような説明もあります ティーチャートーク…

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「逃げたら負け」から「やめるのもあり」に

私はオンラインの授業で、 中国の学生を担当することが多いんですが、 最近、生徒とオンラインで話していて、 こんな言葉を口にする学生が多いように思いました。 「わた…

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「公認日本語教師」と今できること

昨日、めずらしく日本語教師界隈の話がニュースで取り上げられました。 いよいよ「公認日本語教師」について大筋が決まりました。 これまで文化庁の「日本語教師の資格に…

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「日本語は世界一早口の言語」という説、本当?

どこかで「日本語は世界一早口の言語」という説を見かけて、ずっと気になっていました。それって本当なんでしょうか?ちょっと調べてみました。 ネットでいくつか記事が見…

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「ゴン攻め」は「ガン攻め」の最上級とのこと。でも、オノマトペの強さとしては「ガン」のほうが上では?と思っていたら、こんな論文を見つけた。「ゴン」のほうが「大きさ、安定感」の面で上回っている、と。なるほど・・・。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/tjsai/30/1/30_30_364/_pdf

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「日本語教師も外国語を学習しておいたほうがいいかも」という話

昨日のお話の続きで、日本語教師が外国語を勉強しておくメリットについて考えてみたいと思います。 昨日の記事と同様に、その言語そのものからくメリットは除外します。例…

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「何語でも外国語は学習しておいたほうがいい」という話

外国語のメリットってなんでしょうか。やっぱり外国語は何か勉強しておいたほうがいいんでしょうか?そのうち、かなり使える自動翻訳アプリが出てくるから、外国語を勉強す…

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#映画レビュー 「男はつらいよ お帰り寅さん」

週末、Amazonプライムで「男はつらいよ お帰り寅さん」を見た。 本作は、寅さんシリーズ最終話にして、壮大なネタバラシになっている。なにしろ「寅さんとは何者か」とい…

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不安疲労とさよなら 不安を上手に受け流すには

この1−2年いろいろなことがありを誰しも少なからず「コロ○疲れ」、「不安疲労」を感じているかと思います。 また、ネットやSNSを見ていてもとにかくいろんなことに「…

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【日本語教師の本棚7冊目】「新 コーチングが人を活かす」を読んで授業で使うには

今週、仕事の関係で語学教師とコーチングについて伺う機会がありました。一度コーチングの本を読み直してみたいと思っていた時、こちらの本がKindleで読み放題に入っていた…

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#日本語教育能力検定試験 残り3ヶ月でやっておきたい必須の勉強

いよいよ7月も半ばを過ぎ、受験生の皆さんは3ヶ月前の勉強に突入しているところと思います。 この時期には、すでに過去問を何年度分か解いてみたという方は多いと思いま…

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上手に聞こえる中国語1 音域を意識する

(今回、初めて中国語について書いていきたいと思いますので、まずは私の中国語学習歴について紹介しています。最初の(ΦωΦ)まで読み飛ばしても内容はわかります) 私は…

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「日本語教師は生き方」

「日本語教師は生き方」

Twitterを見ていたら日本語教師関連で
「新卒で日本語教師 どうなんだろう」
というようなことが話題になっていました。

その問いにいろいろな先生たちが
思い思いの答えをつぶやいておられ、
熱いものを感じました。

私も思うところがありましたので、
いまnoteで流行っている改行多めの書き方で
記事にしていきます。

わたしは以前こんな記事を読んだことがあり、
ずっと心に残っているのでシェアし

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日本語読解学習用「日本語と英語の世界観のちがい」(N1レベル)

日本語読解学習用「日本語と英語の世界観のちがい」(N1レベル)

よく日本語は「鳥(虫)の視点」、英語は「神の視点」と表現されます。また、日本語の視点は「動く」、英語の視点は「動かない」とも言われます。どういう意味でしょうか?

日本語の世界では、自然の中に自分もいて(虫や鳥のように)、中から外の自然の世界を、動きながら見ている。一方で、英語は外から世界を(まるで神のように)一つの方向から見ている世界観だ、と言われます。

例えば日本語には「山があります」「お金

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オンライン授業で提供する「笑顔の価値」

オンライン授業で提供する「笑顔の価値」

いろんなことがある世の中ですから、
オンライン授業のときは笑顔でいられることが
ありがたいなあと感じています。

生徒たちも日本語で何かを話そうと奮闘しているときは、
他のことを考えずにすみます。

一生懸命授業を提供している教師側の私も
授業の時間は楽しく過ぎていきます。

オンライン授業が増えているおかげで、
笑顔で生徒たちと話せる機会が多くなっているのは、
自分のメンタルヘルスを考えても

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「原因追求症候群」をやめた話

「原因追求症候群」をやめた話

「どうして、こんなことになったんだろう」
「だれが失敗して、こんなことになってるの?」
「これって、結局だれが悪いんだろう」

いろいろなニュースや世相を見ていると、
どのニュースからもそんな声が聞こえてきます。

自分自身、ちょっと疲れて今の状況を憂えているとき

「あの時、誰かがあんな選択をしたから・・・」
「自分がこうなったのも、あれのせい・・・」

と原因(犯人)探しをしているのに気がつき

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日本語教師の「ティーチャートーク(先生日本語)」あり?なし?

日本語教師の「ティーチャートーク(先生日本語)」あり?なし?

先日こんなツイートを見ていて、いろいろと考えさせられました。

全く同感です。

ただ、「日本語教育の教科書」などでも、このような説明もあります

ティーチャートーク:直接法の指導では、既習語だけを使う。一文を短くする。大きい声ではっきりと話す。

この、「既習語だけを使う」という部分だけ見れば、
「ティーチャートークもありなのなか?」とも思えます。

みなさんはどう思われますか?

私が日本語教

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「逃げたら負け」から「やめるのもあり」に

「逃げたら負け」から「やめるのもあり」に

私はオンラインの授業で、
中国の学生を担当することが多いんですが、
最近、生徒とオンラインで話していて、
こんな言葉を口にする学生が多いように思いました。

「わたしは今の仕事に向いていない。だからやめたほうがいい」とか、
「目標の大学に入れなかった。だから自分には価値がない」とか
「結婚できない。だから自分は敗者だ」と。

もちろん、生徒たちは日本語勉強中なので、
表現が足りず、やや極端な言い方

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「公認日本語教師」と今できること

「公認日本語教師」と今できること

昨日、めずらしく日本語教師界隈の話がニュースで取り上げられました。

いよいよ「公認日本語教師」について大筋が決まりました。

これまで文化庁の「日本語教師の資格に関する調査研究協力者会議」でずっと話し合われ、7月29日に行われた第九回の会議で決まった内容が、来年の国会提出される、ということです。つまり、実際に施行されるのはまだ数年先です。

会議の資料はこちらからも確認できます。

これまでも、

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「日本語は世界一早口の言語」という説、本当?

どこかで「日本語は世界一早口の言語」という説を見かけて、ずっと気になっていました。それって本当なんでしょうか?ちょっと調べてみました。

ネットでいくつか記事が見つかりました。

この話自体は、2019年に発表された論文がもとになっているようです。

どんな論文?1,日本語は1音節中に入れられる情報量が少ない。

音節はまとまって聞こえる音の単位です。例えば、「ストライクSu/To/Ra/I /k

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「ゴン攻め」は「ガン攻め」の最上級とのこと。でも、オノマトペの強さとしては「ガン」のほうが上では?と思っていたら、こんな論文を見つけた。「ゴン」のほうが「大きさ、安定感」の面で上回っている、と。なるほど・・・。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/tjsai/30/1/30_30_364/_pdf

「日本語教師も外国語を学習しておいたほうがいいかも」という話

「日本語教師も外国語を学習しておいたほうがいいかも」という話

昨日のお話の続きで、日本語教師が外国語を勉強しておくメリットについて考えてみたいと思います。

昨日の記事と同様に、その言語そのものからくメリットは除外します。例えば、媒介語を使って授業ができる、とか。その国に渡航して仕事ができるとか。英語が話せればハイクラスの人材への外国語教育ができ、実入りがよくなりますが、そのことも心を鬼にして除外します。

1,生徒の間違いに優しくなれる

外国語を勉強する

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「何語でも外国語は学習しておいたほうがいい」という話

「何語でも外国語は学習しておいたほうがいい」という話

外国語のメリットってなんでしょうか。やっぱり外国語は何か勉強しておいたほうがいいんでしょうか?そのうち、かなり使える自動翻訳アプリが出てくるから、外国語を勉強する必要はないじゃない、という気分にもなりますよね。

私はこれまで中国語などを20年以上勉強してきました。私は「今から勉強するなら、プログラミングより外国語」だと思っています。というのも、外国語を勉強することからくるメリットは、多すぎて「本

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#映画レビュー 「男はつらいよ お帰り寅さん」

#映画レビュー 「男はつらいよ お帰り寅さん」

週末、Amazonプライムで「男はつらいよ お帰り寅さん」を見た。

本作は、寅さんシリーズ最終話にして、壮大なネタバラシになっている。なにしろ「寅さんとは何者か」という謎に答えているのだから。

50作目にしてやっとわかった。寅さんとはピーターパンだったのだ。

その出で立ちは、実のところ本物の露天商そのものとも言えない。どこからかふらっと帰ってきて、またいなくなる、実体の乏しい存在感。リアリテ

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不安疲労とさよなら 不安を上手に受け流すには

不安疲労とさよなら 不安を上手に受け流すには

この1−2年いろいろなことがありを誰しも少なからず「コロ○疲れ」、「不安疲労」を感じているかと思います。

また、ネットやSNSを見ていてもとにかくいろんなことに「怒り」を感じている人が多く、やはりそれも現状への不安が影響しているようにも思います。

この状況もまだしばらく続きそうなので、この辺で「不安との上手な付き合い方」について、一度考えてみてもいいかなと思い、いろいろ調べてみました。役立つ点

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【日本語教師の本棚7冊目】「新 コーチングが人を活かす」を読んで授業で使うには

【日本語教師の本棚7冊目】「新 コーチングが人を活かす」を読んで授業で使うには

今週、仕事の関係で語学教師とコーチングについて伺う機会がありました。一度コーチングの本を読み直してみたいと思っていた時、こちらの本がKindleで読み放題に入っていたので、週末読み直していました。以前、この本の旧版は読んだことがありましたが、新版では新しい内容に改定されています。

前回読んだときは、一般論として読んでいた気がします。今回はあくまで「日本語教師としてこの知識を活かすには」という目線

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#日本語教育能力検定試験 残り3ヶ月でやっておきたい必須の勉強

#日本語教育能力検定試験 残り3ヶ月でやっておきたい必須の勉強

いよいよ7月も半ばを過ぎ、受験生の皆さんは3ヶ月前の勉強に突入しているところと思います。

この時期には、すでに過去問を何年度分か解いてみたという方は多いと思いますが、成果はいかがでしょうか。だいたい合格最低点の154点くらいとれ始めているでしょうか?

もし、まだ最低点の154点をとれないとしても、あと3ヶ月もあるのでぜひあきらめないでください。むしろ勝負はこれからです。もう一度赤本などの基礎項

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上手に聞こえる中国語1 音域を意識する

上手に聞こえる中国語1 音域を意識する

(今回、初めて中国語について書いていきたいと思いますので、まずは私の中国語学習歴について紹介しています。最初の(ΦωΦ)まで読み飛ばしても内容はわかります)

私は、かれこれ20年くらい中国語の勉強を細く長く続けてきました。さらに、これまで台湾や大陸、香港などで中国語(普通話)を使って仕事をしてきました。一応、新HSK6級も合格しています。

ただ、この20年間、私の中国語のレベルはほぼなだらかな

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