見出し画像

日本語読解学習用「日本語と英語の世界観のちがい」(N1レベル)

よく日本語は「鳥(虫)の視点」、英語は「神の視点」と表現されます。また、日本語の視点は「動く」、英語の視点は「動かない」とも言われます。どういう意味でしょうか?

日本語の世界では、自然の中に自分もいて(虫や鳥のように)、中から外の自然の世界を、動きながら見ている。一方で、英語は外から世界を(まるで神のように)一つの方向から見ている世界観だ、と言われます。

例えば日本語には「山があります」「お金がある」のような自動詞文が多く、その理由は、中から世界を見ている時に見えているモノやコトに注目し、「誰が・・・したのか」にはそれほど関心がないから、と言えるかもしれません。

英語は「There is a mountain」「I have some money」などと、かならず主語(形式主語)を言う文章になり、「その動作を行った人は誰か?→何をしたのか」に注目しているように思います。つまり、外からその世界を見る時に「主語」を見ながら、それが何をしたのか?それがどうなのかを見ている感じです。

1,小説

参考として、「雪国」という日本の小説の最初の部分の日本語と英語の訳を見てみましょう。日本語と英語の違いがよく分かると思います。

(日本語) 国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。

(英語) The train came out of the long tunnel into the snow country.

2,英語と日本語のマンガの違い

視点が一つの方向からあまり動かない。外からまるでテレビをみるように世界を見ているかんじ。
コロコロと視点が動き、まるでいっしょにそこにいるようなかんじ

このように、日本語と英語では、その世界観にも違いがあり、その違いがそれぞれの言語や文化にも影響をおよぼしているように思います。

例えば、日本語や英語の文化では会話の方法やドラマの作り方、お笑い(コメディ)での笑わせ方にもその違いが見て取れるように思います。ぜひ、観察してみてくださいね。




サポートに感謝します!サポートいただいたお代は、教材や参考書購入費用、新しい日本語・外国語教育の開発費用に当てていきたいと思います。これからも良質のnoteを書き続けられるよう精進してまいります!