Ria

哲学エッセイ。 主人公アワの、青緑に染まった生活。 フィクションかノンフィクションかは…

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哲学エッセイ。 主人公アワの、青緑に染まった生活。 フィクションかノンフィクションかは読み手の判断に任せます。

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  • La vie d'Awa

記事一覧

Les chansons qui me sauvent

Bee Gees Melody fair I started a joke First of May Morning in my life Give Your Best Bee Gees est connu comme la musique de disco comme « Stayin Alive » …

Ria
3年前
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大人社会と子供社会。天使が詩を読む

過ぎ去っていった人たち、忘れてしまった人たち、関わらなくなった人たちのことを想う。 ああ、今となれば、なんてこともない。私の人生に必要なかったから、今もう私の世…

Ria
3年前
1

天使

地上にいる天使を探し歩いている。天使は人と同じ姿形をしているから見つけるのは大変だけれど、必ず存在している。 私は今まで何人の天使に出会ってきたかしら。ひとり、…

Ria
3年前
1

閃き

深い、底が見えないほどの悲しみから救ってくれるものは何であろうか。誰かの慰めであろうか。近い未来の楽しみであろうか。それとも一瞬の娯楽であろうか。 いや、どれで…

Ria
3年前
1

特別であること

特別であることは良くも悪くもない。 世の中で愛されるものは、軽くて綺麗なものだから。 軽い足取り、軽い心、軽い頭で、流行に乗れる軽い気持ち。みんな好奇心で重たい…

Ria
3年前
2

永遠の悲しみ

永遠の悲しみがずどんと頭に落ちてきたら、永遠は存在しないってこと思い出しておくれ。 それでも沈んでしまう日は、カーテンも開けられず心に光を差せない日は、どっぷり…

Ria
3年前
2

詩 「青緑」

「青緑」 聞かせてよ 愛の言葉 もう使われない暖炉の上で ろうそくの日がちりちりとゆれる 胸の中にある色が ぼくたちふたり同じなら 明日違うところにいても 見てい…

Ria
3年前
1

詩 「悲しみの色」

この暗さを理解して愛してくれる人に いつか出会えるのかしら 受け入れるだけじゃなく理解して 私を抱きしめてくれないだろうか ろうそくに火をつけて 温かいティザンを淹…

Ria
3年前
1

あなたは天使?それとも悪魔?

私は問うた。 あなたは天使?それとも悪魔? 私は答えた。 気をつけろ!こいつは悪魔だ! こいつは信じちゃいけねえ。恋なんてしてみろ、あっ!という間に、お前を裏切…

Ria
3年前
2

愛の神秘と死の神秘

愛の神秘が死の神秘より大きいと言うなれば、なぜ我々は先立った死者に祈り、念じ、傍らにいる者を粗末に扱うのだろう。 死人に口なし。死人に花あり。生者は口を持って花…

Ria
3年前

Born to be blue

眠れない永い夜に言の葉一枚ずつ集める。 誰にも理解されないように慎重に、雨水に浮かぶ涙の破片を掬い取るように、飛んでしまった空を隠すような大胆な行いを、赦してく…

Ria
3年前

優しい人とそうじゃない人の違い

 優しさを知ってる人は人に優しくされた人。優しさを知ってる人は人にも優しくできる人。  人に優しくできないのは、人から優しくされてこなかったから。人に優しくでき…

Ria
3年前
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La vie d'Awa 「理想の生活」

 ナイトテーブルの上のろうそくが消えるのを見届けたかった。午前3時、うっすら目が覚めるともちろんろうそくの火は消えていて、消し忘れていたヴェルディのレクイエムが…

Ria
3年前
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Les chansons qui me sauvent

Bee Gees

Melody fair
I started a joke
First of May
Morning in my life
Give Your Best

Bee Gees est connu comme la musique de disco comme « Stayin Alive » « Night Fiver », mais en fait ils ont fait

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大人社会と子供社会。天使が詩を読む

過ぎ去っていった人たち、忘れてしまった人たち、関わらなくなった人たちのことを想う。

ああ、今となれば、なんてこともない。私の人生に必要なかったから、今もう私の世界のいないんだ。相変わらず排他的で卑屈に、そんなことを思う。

過去が現在だったとき、それはそれは辛かった。

現在がまだ未来であったとき、なんの想像なんてつかなかった。

誰もが誰かに必要とはされているけれど、自分自身にとって必要じゃな

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天使

地上にいる天使を探し歩いている。天使は人と同じ姿形をしているから見つけるのは大変だけれど、必ず存在している。

私は今まで何人の天使に出会ってきたかしら。ひとり、ふたり、さんにん、よにん、ごにん、ろくにん…意外とあちらこちらにいたりする。思えばあの人もこの人も、天使だったのかもしれない、そう思うとキリがない。天使は私を幸せにしてくれる。私は天使といる時が1番幸せ。気持ちを救ってくれる。悲しいこと忘

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閃き

深い、底が見えないほどの悲しみから救ってくれるものは何であろうか。誰かの慰めであろうか。近い未来の楽しみであろうか。それとも一瞬の娯楽であろうか。

いや、どれでもない。

悲しみから救ってくれるもの、それは閃きである。稲妻のように突如頭に落ちてくる閃きなのだ。

さっきまでの悲しみはどこへ行ったのか、全て忘れ去ってしまうほどのそのアイデアが、救ってくれる。その閃きのヒントをくれるのは恋人かもしれ

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特別であること

特別であることは良くも悪くもない。

世の中で愛されるものは、軽くて綺麗なものだから。

軽い足取り、軽い心、軽い頭で、流行に乗れる軽い気持ち。みんな好奇心で重たい心に触れようとするけど、結局持ち上げられず、持ち上げられても疲れてすぐに投げ捨ててしまう。だから結局軽いのが1番いいらしい。

例え特別であったって、それは好奇の目につくだけで、たちまち取り残されてしまう。みんな求めるもののところへ駆け

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永遠の悲しみ

永遠の悲しみがずどんと頭に落ちてきたら、永遠は存在しないってこと思い出しておくれ。

それでも沈んでしまう日は、カーテンも開けられず心に光を差せない日は、どっぷりとその悲しみに浸るがよい。浸れるところまで浸って、ふやけてぼろぼろになるかもしれない。消えてしまうかもしれない。

もらった愛のことすら忘れて、まるでこんな世界にひとりぼっちのような気持ちになるかもしれない。

君は愛してくれているのに、

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詩 「青緑」

「青緑」

聞かせてよ 愛の言葉
もう使われない暖炉の上で
ろうそくの日がちりちりとゆれる

胸の中にある色が ぼくたちふたり同じなら
明日違うところにいても 見ている月で重なり会える

君が歌う声にぼくもつられて歌い出したら
いきたかった世界にやって来れた気がしたよ

白いワインを飲み干すと
くるりくるりと踊り出す
テーブルの赤い花ゆれる

見ている世界の色が ぼくたちふたり同じなら
いいのにな

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詩 「悲しみの色」

この暗さを理解して愛してくれる人に
いつか出会えるのかしら
受け入れるだけじゃなく理解して
私を抱きしめてくれないだろうか

ろうそくに火をつけて
温かいティザンを淹れて
好きな歌を聴きながら
好きな画家の絵を見ても

救われない日は分かってほしい
そして一粒二粒の 
こんな心を潤す言葉で
私を抱きしめてくれないだろうか

あなたの心に同じ色の悲しみがあればいいのにと
思う私を許してちょうだい

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あなたは天使?それとも悪魔?

私は問うた。

あなたは天使?それとも悪魔?

私は答えた。

気をつけろ!こいつは悪魔だ!

こいつは信じちゃいけねえ。恋なんてしてみろ、あっ!という間に、お前を裏切るぜ。こいつは裏切る。確かに指折り数えるうちに裏切りやがるんだ。それでも恋をするだと?お前の頭はイカれてるな。イカれポンたんだ。

私は悪魔に恋をした。

そして見事に裏切られた。

悲しみに眠れぬ夜は3日と続き、そしてその悲しみは

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愛の神秘と死の神秘

愛の神秘が死の神秘より大きいと言うなれば、なぜ我々は先立った死者に祈り、念じ、傍らにいる者を粗末に扱うのだろう。

死人に口なし。死人に花あり。生者は口を持って花を語れる。

念じたところで返されるのは風の音のみ。その風は神様の吐息だとでも言うのかね。傍らを一時も離れる貴方を愛さぬ訳にはいかない。その神秘を知った上で西日の差す頃、幾度となく死を想う。

そう、幾度となく死を想う。愛を持って死を知る

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Born to be blue

眠れない永い夜に言の葉一枚ずつ集める。
誰にも理解されないように慎重に、雨水に浮かぶ涙の破片を掬い取るように、飛んでしまった空を隠すような大胆な行いを、赦してくれるなら、きっと安心して朝を待たずにいられただろう。

1番綺麗なその葉をくれるなら、栞にして、答えのあるページに挟んでおくけれど、永い一生を終えたその先も、栞はそこにずっとあるだろう。

愛する人はこれを理解しない。美しき枯葉に宿る音階を

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優しい人とそうじゃない人の違い

 優しさを知ってる人は人に優しくされた人。優しさを知ってる人は人にも優しくできる人。

 人に優しくできないのは、人から優しくされてこなかったから。人に優しくできないのは、優しさを知らないから。

そんな風に思ってきた。どんな国にも意地悪な人はたくさんいる。その人たちに出会ってしまうたびに、あの人は他の人に優しくされてこなかったから、あんな態度で人に接するんだよ、と自分に言い聞かせた。

 先週の

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La vie d'Awa 「理想の生活」

 ナイトテーブルの上のろうそくが消えるのを見届けたかった。午前3時、うっすら目が覚めるともちろんろうそくの火は消えていて、消し忘れていたヴェルディのレクイエムがスピーカーから静かに流れていた。音を消して、ふたたび眠りにつくまでの間、暗闇と静けさが昨日までに染められていた彼女の心の青緑色をゆっくりと剥がしていった。

 朝目覚ましを3度止めて、ゆっくりと起き上がるとふたたび音楽を流す。Chet Ba

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