Born to be blue

眠れない永い夜に言の葉一枚ずつ集める。
誰にも理解されないように慎重に、雨水に浮かぶ涙の破片を掬い取るように、飛んでしまった空を隠すような大胆な行いを、赦してくれるなら、きっと安心して朝を待たずにいられただろう。


1番綺麗なその葉をくれるなら、栞にして、答えのあるページに挟んでおくけれど、永い一生を終えたその先も、栞はそこにずっとあるだろう。


愛する人はこれを理解しない。美しき枯葉に宿る音階を、聞き逃すだろう。
それを責めることもない。

単に私が、青に生まれついただけの話。


死を待つように朝を待つなら、いっそのこと夜が明けぬうちに旅立つがいい。
新月でさえなければ、それも美しき思い出となるかな。


嗚呼、夜は永く静かで、あの世のように蒼く暗い。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?