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#死
【ハマベと僕】 #1000
そう年末のあの日に突然それはやってきた
当たり前に居るであろう人が
当たり前では無くなり
もうこの先二度と会うことは叶わない
まだ死ぬには早い
お別れ
「ヤマさん
ハマベくんが亡くなった」
僕は耳を疑った
なんで?
「なんで?」
「脳やと思う
今日葬儀があるらしいんよ
来れる?」
僕はその時
大阪に帰省しており後輩夫婦の家に泊まっていた
本来であればこの後お寿司を食べに行く予定だっ
【その曲がり角を曲がった先には】 #990
2年前に妻と別れた
半年前に仕事を辞めた
実質クビのようなものだった
仕事が出来ないとかじゃ無くて
会社での人間関係の悪化が原因だった
新しくやって来た上司との折り合いが悪く
成果を出しても褒められず
「これはこの課の皆んながサポートしてくれたから達成できたんだ
皆んなに感謝しろ」
そう言われた
その時は確かにそうだなと思った
しかしその後
僕がミスをした時には
「お前のせいで皆んなに迷惑かけ
【さるおとこ】 #853
いつ死のうか
50歳を過ぎた辺りから
そんな事をボチボチ考えだした
妻や子供たち友人たちには言ってない
唯一知っているのは愛人だけだ
それ以外は誰も知らない
長男は大学を出て今はうちの会社を継ぐために
他所の会社で修行をしている
下の娘はアメリカに留学中だ
妻とは良好だ
愛人は妻から私を奪い取ろうなんて気は無いらしい
ただ今彼氏とかそういうのに興味が無く
適当に遊ぶのにはちょうど良かった
【僕らはみんな生きている】 #710
「人ってさぁ必ず死ぬよなぁ」
「そうだなぁ
まぁ人に限らずこの世界にあるモノ全ていつかは死に絶えるよ」
「ホンマやなぁ
でも今日はそっちの方の話やないねん」
「ほぉ
じゃあどんな?」
「科学の話やのうて
そやなぁ強いて言えば脳科学になるんかなぁ
まぁいいや要するに死のメカニズムでは無くて人が死から受ける影響の話」
「なるほどな
なんとなく分かったわ」
「ほんなら続けるね
素朴な疑問なん
【最後の最初】 #681
世界の最初があれば
僕の最後の最初もきっとあるに違いない
ただ不明なのは
それは死んでからしか分かりようが無い
計画的によしこれを最後の最初にしようと決めて
やった後に自死(自殺)すれば
自分で最後の最初は決めれる
しかし
それの為だけにまだ生きれる命を捨てる程の勇気と決断力は無い
だから
いつやって来るかも分からない死が訪れるまで
僕は色々な新しいに出会い
体験して感動する
人だったり