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「損切丸」-「日銀」編

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「損切丸」が20年以上 ”お付き合い” させて頂いた「日銀」に関するより突っ込んだ記事をご紹介。
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#FX

「金利」が低下したのに「ナスダック」が売られた - "慌てず勇気を持って挑む" 2024年

「金利」が低下したのに「ナスダック」が売られた - "慌てず勇気を持って挑む" 2024年

 こういう不思議な事がずっと米株式市場で語られてきた。まあウォール街特有の ”為にする理屈” なのだが、昨日(1/31)この法則が崩れた。「金利」が低下したのに "典型" と捉えられてきた「借金」の多い「ナスダック」が売られた

 メディア的に面白くないのであまり記事は多くないが "米株弱気派” の投資家やファンドは結構存在する。代表的な例はPBR(株価純資産倍率)が4.4倍の米株は高過ぎる、e.

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「利下げ」に待った! - 日銀に "行動" を迫る「円安」

「利下げ」に待った! - 日銀に "行動" を迫る「円安」

 筆者の危惧する方向に相場が向かいつつある。12月の米CPIは11月比で上昇幅を拡大。コアは+4.0%を割り込んだものの、住居費や交通費などのサービス価格は高止まり。予想を上回った雇用統計と合わせて考えれば「利下げ」に待った! 少なくとも3月▼0.25%「利下げ」の目はほぼ消滅。やはり 燻る「インフレ」の ”種火” 。|損切丸 (note.com) はしつこい

 ただその後30年債入札でしっかり

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2024年は金利低下の年? - 猛烈に突っ走る株式市場と「日銀」の動向

2024年は金利低下の年? - 猛烈に突っ走る株式市場と「日銀」の動向

 一昨日(12/26)の2年米国債に続き昨日の5年債にも投資家から強い需要が見られ、米国債金利は急低下。FRBによる「利下げ」を控え、年金などコアな金利等投資家は一定程度「金利」を確保したいのだろう

 金利水準としては5月から3月に「利下げ」開始時期が早まった事になる

 年末越えの短期の「キャリートレード」狙いでドル円を買っていた向きには "スレッジハンマー" (Sledge Hammer)が

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「キャリートレード」は万能ではない ー 非情の「ドル円相場」

「キャリートレード」は万能ではない ー 非情の「ドル円相場」

 「ドル円」で非情の相場が続いている。まさに 令和でまたまた復活?「意地の悪い相場」ー 今度はドル円|損切丸 (note.com) の様相。昨日(11/28)も@148.80まで強烈な踏み上げがあったが、その後147円割れ。

 きっかけはウォーラーFRB理事の「利下げ」示唆発言だが、中長期的なトレンドの中ではこれは ”為にする理屈” に過ぎない。米国債市場は来年以降政策金利が@4%まで下がる事を

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令和でまたまた復活?「意地の悪い相場」ー 今度はドル円

令和でまたまた復活?「意地の悪い相場」ー 今度はドル円

 ドル円の相場付が酷い。このところずっと見ているが、落ちるかと思ったら反発し、踏み上げると思ったら叩き落とされる。” Mrs. Watanabe" も愚弄されている気分だろう。大体ビッドーオファーも、通常は1銭でびっちり売買いが並ぶはずのドル円が、今は3~4銭に開いた上、そのまま叩いたりする。流動性の厚いドル円では考えられない動きである。

 (参照) 「値が飛ぶ」- ひどい相場の最終形。欧州通貨

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アルゼンチンが示唆する「日本の未来」

アルゼンチンが示唆する「日本の未来」

 またまたとんでもないニュースが舞い込んできた。アルゼンチンには自国通貨ペソも中央銀行もあるが、これを "廃止" するという。

 こう言い放ったトルコのエルドアン大統領にもビックリしたが、今回もそれと同等かそれ以上の衝撃。やはり「戦争」が起きる時は世界中で「不幸」が蔓延。CPI@+143% ↓ なんていうのはやはりただ事では無い。

 新大統領は経済学者らしいので、このような「ハイパーインフレ」

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いよいよ「解散総選挙」モードに突入。ー 日本は経済構造のリフォームへ?

いよいよ「解散総選挙」モードに突入。ー 日本は経済構造のリフォームへ?

 「損切丸」では再三再四「解散総選挙」について書いてきたが、いよいよと言う感じ。これから年末にかけて「円」相場、特に円金利市場は ”選挙モード” に突入、つまり「利上げ」が前倒しになる。

 「減税」含みだと株は買われるかもしれないが、FXでは「円売り」材料として捉えられる。JGBも売り要因だが、この際の「金利上昇」は「円買い」には結び付かない。そうなると不満が溜まっている「円安」対策としては「ド

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行き場を失った「お金」はどこへ? ー 米国債が売られるとろくな事がない。

行き場を失った「お金」はどこへ? ー 米国債が売られるとろくな事がない。

 米国債市場が「投資」の場としては厳しい状況に陥っている。中堅のシリコンバレー銀行(SVB)を破綻に追い込むぐらいだからその惨状は想像に難くない。日本でも地銀勢が▼数千億円の損失を計上。高い名目金利を追いかけた結果とも言えるし、"偽りの逆イールド" に騙された面もある。

 本格的な「インフレ」→「利上げ」局面を迎える時、中途半端な中長期債投資は御法度。 ”金利が死んだ” 超低金利環境が20年以上

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 "石橋を叩いて渡る” 日銀。

"石橋を叩いて渡る” 日銀。

 もう「失敗」できない日銀。|損切丸 (note.com) からの繋がりで。

 これも「あらゆる選択肢」に入るのだろう。 「ドル高」「円安」の終焉(?)。ー 「GDPギャップ」プラス転換が示唆する事。|損切丸 (note.com) で "何の前振りも無く「マイナス金利解除」と「ドル売り介入」を同時に発動" を提案した「損切丸」だが、タイミングが合えばそういう作戦もありだろう。企業の「外貨投資」に

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続・「ドル高」「円安」の終焉(?)。ー 「経常収支」「貿易収支」の黒字転換の意味する事。

続・「ドル高」「円安」の終焉(?)。ー 「経常収支」「貿易収支」の黒字転換の意味する事。

 「ドル高」「円安」の終焉(?)。ー 「GDPギャップ」プラス転換が示唆する事。|損切丸 (note.com) の続編。

 突っ走る「円安」とは対照的に、この国の貿易収支ないし経常収支が黒字転換。後者に至っては単月として過去最大の黒字額だという。本来「円高」要因となるはずがドル円が逆に動いている。どうしてか。

 ここは どうする?「外貨投資」。ー 「イールドカーブ」の形状が変わる米国債。|損切

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「行って欲しくない方に動く」相場の原理Ⅱ。ー 「何もしない」を許さないマーケット。

「行って欲しくない方に動く」相場の原理Ⅱ。ー 「何もしない」を許さないマーケット。

 「行って欲しくない方に動く」相場の原理。ー 「損切り」が動かすマーケット。|損切丸 (note.com) からの続編。

 「ドル高」「円安」の終焉(?)。ー 「GDPギャップ」プラス転換が示唆する事。|損切丸 (note.com) と書いたばかりなのにスルスルと147円台まで「円安」。やはり「何もしない」のはマーケットが許さない。

 この国が「供給 > 需要」の状態から「供給 ≦ 需要」に

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マーケットは刻々と変化する。

マーケットは刻々と変化する。

 「この前まで円高って言ってたじゃないか」

 友人から罵声(?)を浴びたことがある。どうもFXで損したようなのだが「損切丸」としては苦笑いするしかない。マーケットは刻々と変化する。読者の中にも同じ様な感想を抱いて読むのを止めた方がいるかもしれない。言い訳ではないが、元「金利」の専門家としてはどうしても半年~5年先の中長期の見通しが中心になる。今日明日の売買のヒントが必要な方にはあまりお役に立てな

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 ”狼少年” 化する「FRBの利下げ」。ー ビットコイン等 ”煽り運転” も縮小へ。

”狼少年” 化する「FRBの利下げ」。ー ビットコイン等 ”煽り運転” も縮小へ。

 " The boy who cried Wolf." (狼少年)

 ご存知イソップ童話の有名な「嘘をつく子供」(邦題)。「狼が来た!」と嘘をついて騒ぎを起こす羊飼いの少年の話だが、今マーケットでは「FRBの利下げ」が ”狼少年” 化している。

 PMIが弱かったとか色々書いているメディアもあるが、昨日(8/23)米国債の強烈な買い戻しが始まったのはアジア時間から欧州時間にかけて。 ”後講釈”

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続・「利上げ」は本当に止まるのか? ー 米国債は再び「4%の世界」へ。

続・「利上げ」は本当に止まるのか? ー 米国債は再び「4%の世界」へ。

 「利上げ」は本当に止まるのか? ー 戸惑う国債市場。 |損切丸 (note.com) の続編。

 正直言って米経済の恐るべき強さである。堅調な個人消費を軸に予想を上回った第二四半期GDPもそうだが、*驚くべきは米住宅市場。住宅ローン金利が@7%にもなろうというのに下落基調が反転( ↑ 標題グラフ)。

 直近のNYダウ13日連騰を含め、やはり株価上昇の恩恵が大きい。何しろ「株価至上主義」のアメ

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