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わたしもあなたも狂ってる
小説『ベロニカは死ぬことにした』のワンシーンから
睡眠薬で自殺を図って失敗し、精神病院へ入れられたベロニカはその中でゼドカという患者と“狂気”についての会話を交わす。
「どうしてか説明できないわ。ただ知ってるだけよ。わたしが一番最初に聞いた質問を覚えてる?」
「ええ、狂ってるってことがどういうことか分かるかって」
「そうよ。今度は、もう物語ではぐらかさないわ。狂気とはね、自分の考えを伝える
好きな本がなかなか読めない
本屋をぶらぶらしているのがすき
とくに買いたい本を決めないで気になったのを手に取ってパラパラ
そうしてると、時々ビビッ!とくる出会いがある
装丁、タイトル、フォント
全部がどタイプ
わたし、この本、絶対好きだ
手に取って裏の概要を読んでみる
あーーーーーすき!
でもその瞬間から、私とその本との微妙な関係がはじまる
読む前にもうすでに私の中でキラッキラの読書体験がにょきにょきと結晶化してい
『マイ・ブロークン・マリコ』
最近読んだ漫画の中で最も心に残っている作品『マイ・ブロークン・マリコ』
幼いときから父親に性的な暴力を受けていたマリコが亡くなったことをニュースで知った友人シイノは、マリコの骨を父親から奪い、最後の2人旅に出ることを決意します。
遺骨と旅をしていく中で、マリコとシイノの過去が断片的に回想されてゆきます。
子どものときのトラウマから破滅的な恋愛や自傷行為を繰り返してしまうマリコを、シイノは彼女