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社会運動・実相・虚妄

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主に現在進行形の社会運動について考えるための記録やデータなど素材と考察です。独自調査や聞き取りを含みます。あえて対立構造をつくりったり声の大きさでやった気になる運動は害悪でしかな…
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#社会運動

理不尽な13年 れいわ・立憲・共産・社民が生んだ虚像とエセ左派・リベラル

理不尽な13年 れいわ・立憲・共産・社民が生んだ虚像とエセ左派・リベラル

──山本太郎とれいわ新選組は、大衆扇動のかぎりを尽くしている。扇動された人々を囲い込めば、コストをかけずに新たな運動が展開できる。こんなことのために、東北被災3県や能登半島の被災地が利用された。れいわ新選組だけでなく立憲・共産・社民の大衆扇動によって増殖したのが、「より平等な社会を目指すための社会変革」とまったく関係ない自称左派・リベラル層である。彼らは「左派・リベラル」を名乗るためだけの戦いを続

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宮下公園は憩いの場だった 震災瓦礫は3ヶ月で片付いたと語り出す人々

宮下公園は憩いの場だった 震災瓦礫は3ヶ月で片付いたと語り出す人々

加藤文宏

10年前は遠い昔か MIYASHITA PARKに改修される前の宮下公園は人々の憩いの場であったとか、東日本大震災の瓦礫は3ヶ月できれいに片付いたと語る人々が現れた。屋上庭園化前の宮下公園再整備が2011年、震災も同年だが、10余年前は記憶が別物になるほど遠い昔だろうか。

宮下公園の実態 まず旧宮下公園およびMIYASHITA PARKの立地を確認しておこう。

 旧公園と現MIYA

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公正さをかなぐり捨てた 人権正義の構造と行方

公正さをかなぐり捨てた 人権正義の構造と行方


絶望感から激しい反発へ この記事を公開する直前に、[謝罪写真で神奈川新聞はColaboの意向を汲んだ作為的な報道をしたのか]の閲覧数が12,000件を超え、評価数も750件を超えた。他の2記事と合わせて2万回以上閲覧されているため、1000人に1人の割合で声を届けようと思う人がいるなら20通ほどのDMが届く塩梅だ。こうして届いた意見には2つの傾向があった。
 人権活動家や左派系弁護士や報道機関の

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神宮外苑/ロッシェル・カップ/社会運動とオリエンタリズム

神宮外苑/ロッシェル・カップ/社会運動とオリエンタリズム


はじめに 大いなる謎があります。神宮外苑再開発に反対する人たちは、一部の樹木が伐採されたあとに改めて植樹される計画を無視して、あたかもコンクリートかアスファルトで満たされた場所になるかのような主張をしています。なぜ事実を歪めるのでしょう。
 また、青山練兵場の踏み固められた広大な土地が、明治神宮創建とともに整備され、施設と道路と通路が並ぶ空間になり、その後GHQによって大きく改変され、さらに手を

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被害者になる戦略 あるジャニーズ事務所被害者の思惑

被害者になる戦略 あるジャニーズ事務所被害者の思惑


はじめに 精神的優位に立った被害者からのパワハラ状態──これが根本原因でした。
 当記事は、「社会運動がつくりだした被害者たち 原発事故から宗教、J事務所まで」の文末で触れた「筆者の実体験や、ある広告代理店社員が語ったジャニー喜多川からの被害」をもとに、被害者が優位に立つとは何か、被害者になりたい人々とは何かを考えます。

ジャニーズ事務所の思い出1.一般人を含めた構造的問題

──まずジャニー

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社会運動がつくりだした被害者たち 原発事故から宗教、J事務所まで

社会運動がつくりだした被害者たち 原発事故から宗教、J事務所まで

取材・論考・タイトル写真
加藤文宏

はじめに ALPS処理水で騒いで終わったかと思えば、次はあきたこまちR──こんな話を、騒動の構造をあきらかにしながら論考しようと思う。

彼らは被害者なのか 原発事故に際して首都圏が不安におののき、瓦礫処理では地方都市でも騒がしい動きがあった。
 日本中が動揺していた10余年前、ふと思った。原発事故にまつわるできごとの「真の被害者」は誰だろうか。
 首都圏は放

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伝統宗教の聖職者まで怯える 内心の自由を軽々とつぶす もの言えぬ時代の到来

伝統宗教の聖職者まで怯える 内心の自由を軽々とつぶす もの言えぬ時代の到来


はじめに 「怖いから、何も言いたくない」と言う人がいます。
 月額版「筋道のタテツケ通信」の第4回は、第3回で整理した「『根拠』がない不安をでっちあげる大衆扇動」がもたらすものを考えます。
 発端は旧統一教会をめぐるできごとですが、より幅広く社会で何が起こっているかあきらかにするのが当記事の目的です。
 日本社会が「統一教会は悪いに決まっているではないか。自民党はズブズブではないか」と一色に染ま

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エビデンスで殴られている から 「買ってはいけない」へ。さらにおしどりマコと鈴木エイトへ。

エビデンスで殴られている から 「買ってはいけない」へ。さらにおしどりマコと鈴木エイトへ。


はじめに 朝日新聞が[「エビデンス」がないと駄目ですか? 数値がすくい取れない真理とは]と問いかける記事を掲載して、「エビデンスで殴られている」と書きました。
 エビデンスとは「根拠」「証拠」なので、根拠のない主張をして訂正されたり批判されるのを「殴られる」と表現したことになります。そして同記事では、福島第一原発からの処理水放出が例として挙げられました。
 私は自主避難者問題と事故直後からかかわ

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坂本龍一さんの「たかが電気」演説は電力自由化演説。では反原発運動の目的は何だったのか

坂本龍一さんの「たかが電気」演説は電力自由化演説。では反原発運動の目的は何だったのか

坂本龍一氏の「たかが電気」演説は電力自由化演説だった。反原発運動は電力自由化運動だった。 電力自由化で何者がどのようなメリットを得たのか。その結果いまどうなっているのか。

著者:K(カトウ)ヒロ
(K+H:プロジェクト)

「たかが電気」演説の内容を理解している人は少ない2022年5月13日22時26分、横浜市北部と隣接する川崎市の一部で6万7000戸が停電し翌5時30分頃ようやく復旧した。聞き

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神真都Qは信者にとって会いに行けるアイドルなのかもしれない

神真都Qは信者にとって会いに行けるアイドルなのかもしれない

神真都Qと従来型陰謀論との決定的な違い。アイドルとしてのイチベイ。活動に参加することで完成する、陰謀論のエンターテインメント化。前例なき陰謀論の構造について。

著者:加藤文(ケイヒロ)

従来型の陰謀論とあきらかに違う神真都Q筆者は1週間前に以下の論考で神真都Q(ヤマトキュー)とは何か、その危険性はどのような性質のものか説明した。

上掲の記事では、神真都Qを知るための第一歩を複雑にしないよう、

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礼儀正しさの時代 その裏側にある不寛容の危険性とキャンセルカルチャー

礼儀正しさの時代 その裏側にある不寛容の危険性とキャンセルカルチャー

若年層ほど礼儀正しく感じられる。他の世代も、この20年でモラルへの意識がだいぶ変わった。そこに加害者になりたくない意識が強く働いてはいないか、むしろ被害者になりたがっている人はいないか。

著者:ケイヒロ
コーディネート:ハラオカヒサ

対談/礼儀正しさという鎧をまとう時代に生きるケイヒロ
「20代から30代前半に顕著だけど、とても礼儀正しいというか法を守ったりルール意識が強いのを感じます」

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オープンレターと法治 歯止めなき感情の暴力

オープンレターと法治 歯止めなき感情の暴力

有料設定ですがすべて読むことができます。当記事はキャンセルカルチャーを中心に、個人の問題や心情を政治的なものとして扱い、法で認められている範囲を超えて要求を飲ませる運動について対談形式で考えます。

対談:圭ヒロ(ケイヒロ)、ハラオカヒサ

感情が前提であることを誤魔化してはいけないハラオカヒサ
「このところ騒がしかったオープンレター問題を考えたいと思います。ただし人名を挙げたり、できごとを詳しく

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グレタの怒りは片付ける者がないゴミ箱になった

グレタの怒りは片付ける者がないゴミ箱になった

著者:加藤文、ハラオカヒサ

(2021年12月23日17:40 / 記事最後に追記 / FFFフィンランドが原子力発電支持を表明)

前提望むと望まないにかかわらず影響力を持った人がとるべき行動、負うべき責任がある。グレタ・トゥーンベリもまた、その影響力をよりよく生かす道を歩んでもらいたい。もしよりよく生かせないなら身を引くこともまた責任の取りかたであるはずだ。

環境問題全体主義の勃興環境問題

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反ワク・チラシの正体と見えない集団

反ワク・チラシの正体と見えない集団

著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ

郵便受けに投げ込んでいるのは誰かコロナ禍で発生した諸問題をこれまでに40回近く記事に取り上げてきた過程で、反マスク派・反ワクチン派の活動をしている人や活動をやめた人から話を聞く機会があった。こうした人々の証言をもとに、今回は郵便受けに投げ込まれる正体不明のチラシについて考えようと思う。

そもそも誰が郵便受けにチラシを投函しているのだろうか。

反マスク派・反ワクチ

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