カトウ・フミヒロ

加藤文宏/著述家、作家、写真家。論壇誌、その他メディアでの執筆。加藤文名義でノンフィクションノヴェル等を日本経済新聞社、文藝春秋他から発表。インタビュー誌「IJ」創刊、Kヒロとして陰謀論集団当事者を複数取材|ハラオカ(現在活動を休止しています)

カトウ・フミヒロ

加藤文宏/著述家、作家、写真家。論壇誌、その他メディアでの執筆。加藤文名義でノンフィクションノヴェル等を日本経済新聞社、文藝春秋他から発表。インタビュー誌「IJ」創刊、Kヒロとして陰謀論集団当事者を複数取材|ハラオカ(現在活動を休止しています)

    マガジン

    • 山本太郎研究

      山本太郎の政治を解明する

    • 福島県への風評加害・情報災害問題

      情報災害としての福島県への風評被害問題および自主避難者問題について

    • 旧統一教会/家庭連合問題をまとめる

      安倍晋三元首相暗殺を契機にした旧統一教会/家庭連合をめぐる問題について取材と調査を踏まえた報告と論考をまとめました。

    • 社会運動・実相・虚妄

      主に現在進行形の社会運動について考えるための記録やデータなど素材と考察です。独自調査や聞き取りを含みます。あえて対立構造をつくりったり声の大きさでやった気になる運動は害悪でしかない。

    • 陰謀論・神真都Q・反ワクチン

      コロナ禍の混乱を象徴する陰謀論、陰謀論集団、反ワクチン論についての整理と分析

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    • 固定された記事

    反マスク・反ワクチンから抜け出したくなったら

    反マスク・反ワクチンをやめたくなったときどうしたらよいか手順やトラブル時の解決法を説明します 反マスク運動や反ワクチン運動に参加していた人たちから、周囲で新型コロナ肺炎に罹る人が現れはじめて、中には連絡が取れなくなった人もいて怖い、どうしたらよいのかと私たちに気持ちの迷いを伝えるメールが届いています。 人それぞれ状況が違うでしょう。でも私たちに言えることはひとつ。 「匿名でやっているならフェードアウト。実名を知られていても縁切り」 これだけです。 でも踏ん切りがつかな

      • コシヒカリが5kgで1300円台の理由 福島への風評のいま

        なぜ格別に等級が低いわけでもないコシヒカリ5kgが1,300円台で販売されて、しかも更に3%引きなのか。卸売と小売と消費者の関係について。 加藤文宏 福島産12年後の現実  首都圏でスーパーマーケットをチェーン展開するオーケー(本社/横浜市西区。以後文中ではOKストア)が、福島県産コシヒカリを5月末から取り扱っている。店頭価格は5kg袋1,300円台で、他県産コシヒカリだけでなく他の銘柄と比較しても店頭最安値であった。しかも販売早々であるにもかかわらず3%分の値引きシー

        • 反省なき山上特需、統一教会追及、ヘイトクライムを反省する

          ──「そうだとしても、たくさん悪いことをしてきた連中だ」と正当化されてきたのが差別や迫害だ。 加藤文宏 熱狂の急減速と忘れたい話題 いま旧統一教会(家庭連合)追及騒動の熱狂が急減速している。  感情の連鎖反応が異様すぎて追及の話題に乗り切れなくなった人がいる。「下関は教会の聖地」とした有田芳生氏の杜撰なレッテル貼りが失敗して、共感性羞恥に似たいたたまれない気持ちがダメ押しになったと語る人もいた。彼は「自分からは関わりたくない話題だ。なかったことにしたい? そうかもしれな

          • 統一教会追及とヘイト・クライムの今 ──アメリカ政府の視線

            加藤文宏 信者たちに人権はないの声 筆者は1980年代の大学構内での統一教会による布教活動だけでなく、90年代の著名人をめぐる信仰と脱会の騒動を目の当たりにして、この宗教に批判的な立場をとってきた。仏教徒でありながら短い期間だったが神学に触れた身としては、納得がいかないことばかりだったのである。そのうえで旧統一教会(家庭連合)の信者、信者二世、三世、信仰を継承していない家族を取材した。信者ら関係者の発言と物腰から、教会の体質が変化しているのがわかった。  旧統一教会の献金

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            安倍悪魔化と統一教会支配説を信じ切った素朴な人々

            加藤文宏  下関を統一教会の聖地と断定した有田芳生の演説は衝撃的であった。演説には批判の声が寄せられたが、肯定的にとらえて賛同する立憲民主党議員や一般人の主張を意訳すれば「そう言われるのが嫌なら、有田芳生に投票しろ。有田が当選すれば聖地とされたレッテルをはがせるぞ」というものだった。  どこかで見た光景だ。福島県に原発事故で汚染されて取り返しがつかなくなった土地と風評のレッテルを繰り返し貼り、嫌ならレッテルをきれいにはがしてみろと住民たちに迫った反原発運動や、運動に加わっ

            ミヤネ屋と専門家の構造 誰が陰謀論を生み 誰がテロに賛同したのか

            追記:2023.4.21 対策法と教会自身によるコンプライアンス強化策によって被害が減少していた点を補記した。 加藤文宏 反カルトから生まれたカルトなのか 安倍元首相暗殺事件以来、暴力が連鎖する可能性を警告してきた。そして暗殺事件を発端にして展開された旧統一教会追及の異様さと弊害を、教会2世だけでなくオウム脱会信者などに取材し、さらにワイドショーとの関係をデータをもとに論考した。これらはnoteで公開しただけでなく、月刊「正論」に寄稿して世の中に問いかけたので、お読みにな

            政治に左右がある世代。左右なんて知らない世代。社会で選挙で理解しておきたいこと。

            政治に左右がある世代と、左右なんて知らない世代とでは、政治にかぎらずコミュニケーションを取る場合に注意すべき、伝えるべきポイントが変わる。イデオロギーが掲げる正義を実現しようとする側と、これを正しいとする側は、了見がせまいと嫌われているのだ。イデオロギーが掲げる正義を超えて、社会の公正さを望む人たちについて説明する。 加藤文宏 時代の感性と2つの世論調査結果 2000年代前後に生まれた人たちに特有の、透明な政治への感覚をうまく言語化できないままもどかしい気持ちでいた。これ

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            風評と怒りの伝道者 山本太郎研究

            ── 第3回 ── コラム編 加藤文宏  原稿を書き終えようとしていたとき、岸田総理大臣が和歌山市の漁港で爆発物を投げつけられる事件が発生した。この事件を重ね合わせながら当記事を読んでいただければ幸いだ。これはテロへの衝動と賛美にも通じる問題である。 宮下公園再開発をめぐるツイートから 今回は、山本太郎と高学歴で上位階級への帰属意識が強い左派層(いわゆるバラモン左翼)が、衆愚政治・扇動政治・反知性主義に傾倒し、反原発を正しさとして、被災地域の実情を無視したり、意に反する

            風評と怒りの伝道者 山本太郎研究

            ── 第2回 ── 独自解析や集計ほか先行研究の紹介をまじえ論考しています。第1回より長文なので、結論をお急ぎのかたは「目次」から「まとめ」に飛んでお読みください。またグラフや図はクリック/タップすることで拡大できます。 加藤文宏 第2回のはじめに 本論は第1回から、山本太郎とは何者か、彼の政治とは何かを、印象で語るのではなく実際のできごとと数値や数量を突き合わせて解明している。  「 風評と怒りの伝道者 山本太郎研究」第1回では、次の5点をあきらかにした。 ■山本

            風評と怒りの伝道者 山本太郎研究

            ── 第1回 ── 加藤文宏  この研究は論文「首都圏から被曝不安層および自主避難者を生んだ情報災害の構造解明」であきらかにした『風評加害の発生回路=不安に寄り添うポリシー』を詳細化するためにはじめられた。 山本太郎は何をしたのか 原発事故を契機に首都圏から避難したいと願った人と、中部・北陸以西の地域に自主避難した人に聞き取りを行うと必ず山本太郎の名前があがる。山本から反原発のみならず放射線への考えかたや、いかに行動すべきか影響を受けたというのである。  しかし具体的

            私たちが知らない福島県の甲状腺検査と検査される人たちのこと

            加藤文宏 その言葉は聞いたことがあっても 「福島県の甲状腺検査」という言葉を聞いたことがあっても、多くの人にとってはよくわからないか、定期健康診断のようなものと感じるのではないでしょうか。  筆者は関東在住ですが、「福島県の甲状腺検査」がどのようなものか理解している人は周囲に多くありません。とくに「甲状腺検査と過剰診断」と言われると、途端に面倒くさい印象になり、踏み込んで情報を得たり考えたりすることがためらわれるようです。  なぜためらわれるのか。ある人は「原発事故のや

            首都圏から被曝不安層および自主避難者を生んだ情報災害の構造解明

            加藤文宏(情報災害研究プロジェクト 代表) 当ページは『第1回東日本大震災・原子力災害 学術研究集会』で加藤文宏が口頭発表した論文(予稿/口頭発表スライド/論文)のダウンロードページです。ダウンロードされるものは、正当な範囲内で行われる引用を除き、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。 目次 ・抄録 ・ダウンロード   予稿   口頭発表スライド   論文 首都圏から被曝不安層および自主避難者を生んだ情報災害の構造解明 抄録  福島第一原子力発電所事故

            中核派系団体が行った福島市内デモにみる極左暴力集団の浸潤

            加藤文宏 3月11日に行われた中核派系デモ 2023年3月11日、福島市内で原発存続に否定的な主張を展開するデモが行われた。デモを主催した『すべての原発いますぐなくそう!全国会議(略称:な全/NAZEN)』は、警察庁から[東日本大震災後、同調者の獲得を図るため、セクト色を隠し原発の即時停止等を訴えるなど、反原発闘争の盛り上げを図る]中核派の大衆運動と指摘されている団体である。  警察庁が指摘するだけでなく、一般的な定義のうえでも中核派は極左暴力集団(過激派)とされ、共産党

            震災と原発事故から12年 「新世代をめぐる課題と提言」

            加藤文宏 あの日に小学生だった人たちの時代へ 東日本大震災から12年。みな平等に12年分の歳を重ねた。あのとき20代、30代だった人たちは、いま30代、40代、50代である。震災と原発事故のあと、この世代が日本の社会を底支えし、同時に未曾有の複雑かつ困難な課題と直面してきたと言える。私が帰還を助けた、首都圏から被曝を恐れて自主避難した人々も40代や50代になった。  そして2011年に小学生だった人たちは青年になった。この青年たちの記憶の量とディティールは歳上の世代とあき

            見せしめを生み出してはならない。吊し上げる者どもを許してはならない。

             いわゆるLGBT法案にとどまらず、これらの周囲にある課題について自分の考えを述べるのが怖いと言う人が少なくない。問いかけるだけで、女優の橋本愛さんのように吊し上げられるのが懸念されている。  さまざまな女性から不安の声があがっている。男性やLGBTの人々からも懸念の声が漏れる。浴場や更衣室やトイレを持つ商業施設も戸惑っている。こうした声さえ差別とされる現状を「おかしい」と言ったところで対話ははじまらない。なぜなら、既存の価値観と感覚は「差別」とされたからだ。  時速50

            西山太吉と西山事件に下された半世紀前の辛辣な結論

            加藤文宏 なぜいま西山太吉なのか 沖縄返還を巡って日米間で取り交わされた「密約」をめぐる西山事件の主、元毎日新聞記者の西山太吉が2月24日に心不全のため死去した。91歳だった。西山の死が報道されると、ジャーナリストの江川紹子は とNHKの訃報を紹介した。  江川が言う「当時のプロセス」とは何か。取材プロセスであろう。  1971年、佐藤内閣は沖縄返還に際して地権者に対する土地の原状回復費400万ドルをアメリカ合衆国が支払うと発表していたが、実際には日本国政府が肩代わり