有門萌子
妊娠・出産・子育てにまつわる詩、ときどきエッセイ。 ちいさいひとたちとの、ひととき。
茨木のり子さんの「表現をしようとする人は自然に両性具有的になると思う」という言葉(吉原幸子さんとの対談)に触発されてエッセイを書きました。 その際の参考図書一覧で…
この春創刊の詩誌「La Vague(ラ・ヴァーグ)」に書き手として参加しています。 主宰である雪柳あうこさんの創刊のことば、ぜひ一度ご覧いただきたいです。 寄稿詩人の紹介…
有門萌子(ありかど もえこ)です。 詩を書いています。 1990年兵庫県生まれ。 第33回伊東静雄賞奨励賞。 3児の母。星が好き。 ◆連絡先 moeko.arikado112☆gmail.com …
このたび、第三十三回伊東静雄賞奨励賞を受賞いたしました。 大詩人・伊東静雄の名前を冠した賞をいただくことができ大変光栄です。それとともに詩についての謎がさらに深…
妊娠6ヶ月当時の詩「命名以前(20w4d)」に 入選をいただきました。(塚本敏雄さん選) ありがとうございます。 以下HPに全文掲載されております。 生まれてくる子どもへの名…
親と言う字は 「木の横に立って見る」と書くのだと 教えてくれた人があって そんな木持ってないと わたしは慌てた たのもしく前を歩くちいさな背中に 伸ばそうとした手が…
子らと離れ ひとりきりの時間を過ごすと 使命を失って余ったわたしの注意力たちが ちいさな彼らの影をさがしている 今はいないはずの両脇の彼らを守るように 通行人や車に…
園へ向かう途中の 交差点にある草垣に 息子は毎朝あいさつをしに行く 「いた」 おおきな蜘蛛をじっとみつめて 目をかがやかせている 均等に張り巡らせた巣に 大小さまざま…
ちいさな手をひいて歩く道は 空高く昇った日に照らされ 流れるものはすべて ゆったりと動いていく 時々よろめくちいさな歩幅に合わせて 一歩を踏みしめているとき わたし…
本格的に詩作を始めてから1年半ほどですが、書きはじめの頃に「詩の投稿先」についての情報が欲しかったので、今回まとめてみることにしました。 「詩のようなものを書い…
このたび、写真集が発売になりました。 詩人・カメラマンとしてご活躍中の多彩なアーティストである紫衣さんに撮影していただきました。 巻末には紫衣さんの詩の言葉も添…
なんだか歩きにくくて 頁をひらくと そこには丸石しかなかった 角が立たないようにもともと 生まれついている 川辺には どの石もほんとうに丸く こすれあって磨きあって 遠…
どうして人間は子宮のある個体とそうでない個体に分かれているんだろう。細かい顔のつくりこそ違えどひとつの頭に胴体と手足、脳と胃袋と大腸小腸、頭蓋骨から脊椎・大腿骨…
有門萌子(ありかど もえこ)です。 詩を書いています。1990年兵庫県生まれ。 ☆詩の掲載や選出歴など(2022年)◇第三十三回伊東静雄賞 奨励賞 「産痛」 ◇月刊誌誌へ…
2023年7月23日 18:33
茨木のり子さんの「表現をしようとする人は自然に両性具有的になると思う」という言葉(吉原幸子さんとの対談)に触発されてエッセイを書きました。その際の参考図書一覧です。・『茨木のり子 没後10年「言の葉」のちから』より抜粋文藝別冊のKAWADE夢ムック(河出書房新社)・『民衆の藝術』ウィリアム・モリス/中橋一夫・訳 (岩波文庫)・『知られざる傑作』オノレ・ド・バルザック/水野亮・訳(岩
2023年3月21日 12:38
この春創刊の詩誌「La Vague(ラ・ヴァーグ)」に書き手として参加しています。主宰である雪柳あうこさんの創刊のことば、ぜひ一度ご覧いただきたいです。寄稿詩人の紹介として、10の質問に回答しています。どうぞよろしくお願いします。
2023年2月17日 15:02
有門萌子(ありかど もえこ)です。詩を書いています。1990年兵庫県生まれ。第33回伊東静雄賞奨励賞。3児の母。星が好き。◆連絡先moeko.arikado112☆gmail.com☆を@にかえてお送りください。◆Instagram: 活動報告など◆詩誌『La Vague』今年創刊の詩誌に参加しています。2022年 ・web詩集『星がみえる星から』(※公開終
2023年1月6日 09:58
2023年もよろしくお願いします🌅現代詩手帖1月号にて詩「へそと」に選外佳作をいただいていました(森本孝徳さん・選)。ありがとうございます。今年はさらに自分の詩を求めて書いていきたいです。
2022年12月5日 16:31
このたび、第三十三回伊東静雄賞奨励賞を受賞いたしました。大詩人・伊東静雄の名前を冠した賞をいただくことができ大変光栄です。それとともに詩についての謎がさらに深まり、これからも色々書いてみたいという気持ちをあらたにしました。受賞作「産痛」は掲載許可をいただきInstagramにて全文掲載しております。また、2023年3月の伊東静雄賞贈呈式・「菜の花忌」付近に以下HPにも掲載される予定で
2022年11月3日 14:05
妊娠6ヶ月当時の詩「命名以前(20w4d)」に入選をいただきました。(塚本敏雄さん選)ありがとうございます。以下HPに全文掲載されております。生まれてくる子どもへの名付けについての詩でした。いただいた選評にとても心動かされたので、引用させていただきます。妊娠や出産についての詩は誰に頼まれたわけでもなく自分でもよくわからないまま書きたくなるので書いているのですが、改めてこのように
2022年10月11日 12:53
親と言う字は「木の横に立って見る」と書くのだと教えてくれた人があってそんな木持ってないとわたしは慌てたたのもしく前を歩くちいさな背中に伸ばそうとした手がとまりすぐとなりの、まだ若くて細いたよりない幹に触れてみる子が育ててくれているのはこの木だ子が生まれたときにこの木も芽吹きわたしと、子のとなりで笑顔と涙を肥やしに空へ伸びまだ細くてもしっかり地に根づいているい
2022年10月9日 15:09
子らと離れひとりきりの時間を過ごすと使命を失って余ったわたしの注意力たちがちいさな彼らの影をさがしている今はいないはずの両脇の彼らを守るように通行人や車にいちいち反応を繰り返し過分な注意力に包まれながらひとり美容院を目指すいつのまにか広がっていたわたしの範囲を容易に縮められずひとり分以上の世界を通り過ぎていくショベルカーを見てはつい立ち止まり横断歩道では左右ばかり確
2022年10月7日 14:13
園へ向かう途中の交差点にある草垣に息子は毎朝あいさつをしに行く「いた」おおきな蜘蛛をじっとみつめて目をかがやかせている均等に張り巡らせた巣に大小さまざまの朝露の玉が連なっている風の通るうつくしい巣の中央で小刻みに揺れている蜘蛛返事はない息子もそれきり口を開かない信号が青にかわったので声をかけるとぱっと顔をあげた息子は満足そうにわらいもう一度蜘蛛を振りかえってわ
2022年10月5日 14:09
ちいさな手をひいて歩く道は空高く昇った日に照らされ流れるものはすべてゆったりと動いていく時々よろめくちいさな歩幅に合わせて一歩を踏みしめているときわたしはじっと待ちながら人生の速度を落として季節の風を感じているやわらかな体をしたあなたが生まれてきて窓はひらかれのぞきこんでいるわたしの内側によろこびも不安も混ざりあって吹き抜けめまぐるしくこれまで知らなかったはじめて
2022年9月30日 16:30
本格的に詩作を始めてから1年半ほどですが、書きはじめの頃に「詩の投稿先」についての情報が欲しかったので、今回まとめてみることにしました。「詩のようなものを書いてみたけれど、これは詩なのだろうか」「どこかに送って誰かに読んでもらいたい」詩をはじめた頃にそんな気持ちになり、自作の詩を応募できるところについて色々調べたりしました。けれど、情報によっては古いものだったり、現在は受付を締め切ってしま
2022年9月21日 14:29
このたび、写真集が発売になりました。詩人・カメラマンとしてご活躍中の多彩なアーティストである紫衣さんに撮影していただきました。巻末には紫衣さんの詩の言葉も添えていただき、感激でした。ぜひそこだけでも見ていただきたいところです。無名の詩人の写真集なので、自分でも驚きなのですが、電子版にて以下より販売しております。kindleunlimitedをご利用中の方は無料でご覧いただけます。
2022年8月29日 14:41
なんだか歩きにくくて頁をひらくとそこには丸石しかなかった角が立たないようにもともと生まれついている川辺にはどの石もほんとうに丸くこすれあって磨きあって遠くに流れてゆくものを見ると思い出すきみの眼球も指先も丸かったそうじゃないものはまなざしと毛先くらい間違ってなんかないあそこで流れてゆくのは時だ手元の方は速く中央にいくにつれてゆったりとその証拠にここには日に
2022年8月2日 16:21
どうして人間は子宮のある個体とそうでない個体に分かれているんだろう。細かい顔のつくりこそ違えどひとつの頭に胴体と手足、脳と胃袋と大腸小腸、頭蓋骨から脊椎・大腿骨、おおまかなシルエットやパーツは同じなのに子宮という臓器をもった方にわたしは生まれた。そしていまその臓器がどんどん膨らんでいくその中で、別の人間の心臓が動いている。私事で恐縮ですが、現在第三子を妊娠中です。今年の冬に出産予定です。母子
2022年7月29日 13:22
有門萌子(ありかど もえこ)です。詩を書いています。1990年兵庫県生まれ。☆詩の掲載や選出歴など(2022年)◇第三十三回伊東静雄賞 奨励賞 「産痛」◇月刊誌誌への投稿(2022年)< 現代詩手帖 (思潮社)> (毎月20日〆・翌々月号掲載)・1月号佳作 「恋するように生まれたはずだ」・3月号佳作 「八分前の太陽」・5月号 礫の朗読30篇 「からっぽの両手で」(誌面掲載
2022年5月1日 15:36
最近公表されたものの活動報告です。・現代詩手帖5月号 #礫の朗読30篇 選出・ユリイカ5月号 佳作「月の夜側」・詩と思想5月号 佳作「遺骨の宝石」・日本現代詩人会24期 佳作「火葬場にて」(入選ならず)題と氏名だけでも掲載嬉しく、ありがとうございます。書いていきます。