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ミドルエイジのキャリア継続のためのtips

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30代・40代のキャリアとライフイベントとの関係、キャリアストレッチ、転職、キャリアビジョン再構築などのヒントについてご紹介しています。
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#キャリア自律

人的資本開示とキャリア・オーナーシップ

人的資本開示とキャリア・オーナーシップ

組織内の人材が持つ強みを「企業の価値の一つ」と捉えて開示する、人的資本経営。経営戦略に沿って、どのような強みを持つ人材を確保するのか、不足するスキルをどうやって蓄積するのか等の戦略を開示していく必要も出ています。

週末に参加した、プロティアン・キャリア協会4周年のイベントでは、「上層部も自分が持つ人的資本を開示する必要がある」というお話があり、印象に残りました。

伝統的キャリアの考え方では、メ

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受粉と種まきのリーダーシップスタイル

受粉と種まきのリーダーシップスタイル

先日読んだ論文の中で印象的だった言葉に、「リーダーシップ・コレクティブ」という言葉があります。
リーダーシップを発揮するプロセスの中で、メンバーに栄養を与えて根を張り巡らし、花へ受粉するように多様な人と人との交流を促す。そして、影響を広げていくために種をまいていくというものです。

メンバーの成長や行動変容のための場を提供し、言葉や行動で育てていくということでしょうか。「種をまいて拡大していく」と

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他者にかける言葉の感度を上げる

他者にかける言葉の感度を上げる

年末はお世話になった方々と一年の振り返りを行うことが多いもの。大変だった出来事も、乗り越えると良い思い出になりますね。

特に印象深いのは、挑戦したいと思うような行動につながる言葉をかけてもらっていたことです。

承認してくれるだけではなく、次に何ができそうかを聞き出し、期待や情報提供を伝えてくれる。
心に刺さる言葉を投げかけてくれるのです。

自分自身は相手の心に刺さる言葉を伝えていたのかと、改

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就職氷河期世代のキャリア再構築

就職氷河期世代のキャリア再構築

バブル崩壊後の1990年代から2000年代初頭にかけて、社会人となった就職氷河期世代。企業が採用を抑えたために求人数が少なく、就職活動やその後のキャリア形成に苦労した世代です。
厚生労働省では、様々な施策にてキャリア再構築を支援しています。
就職氷河期世代活躍支援

デジタルを活用したセールスサポート職への就職を目指すプログラムでは、講座やキャリアカウンセリングを通してチームで支援しています。

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個人と組織のより良い関係の本音

個人と組織のより良い関係の本音

キャリア自律研修で多い質問に、「個人が自律したら会社を辞めてしまうのではないか」「個人が自律したら、会社が従業員を統率できないのではないか」というものがあります。

「律」という時には、自分で判断するという意味があり、キャリア自律は「自分の価値観やビジョンも理解した上でキャリアを切り拓く、キャリア開発を行う」等の意味で使われます。

ただし、「自分のやりたいことだけやる」という意味ではありません。

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未来志向の功罪

未来志向の功罪

キャリア自律ワークショップや、個人の方のキャリア相談では、将来の生き方や働き方について考えてもらうことが良くあります。
特に、希望して参加されている方は「中長期的な視点で人生や仕事を考えたい」と前向きです。

けれども、未来志向で考える時には注意点も必要です。
未来の計画を立てることに熱が入り、計画を立てただけで行動が進まないことはないでしょうか?
また、「現実」と向き合うことから逃げる手段として

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副業・複業マッチングサイトの活用法

副業・複業マッチングサイトの活用法

会社員の方の副業と、フリーランスの方が複数の仕事を行う際に活用する方法の一つとして、マッチングサイトやエージェントの活用があります。

まずは希望する職種で選ぶといいですね。
フリーランス協会では職種別カオスマップが紹介されています。

参考:フリーランス協会:職種別カオスマップ

ところで、副業が初めての方には職種の選び方が難しい場合があります。
例えば、キャリアコンサルタントは担当業務によって

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フリーランスから会社員への移行期間

フリーランスから会社員への移行期間

専門性を活かして複数の企業と契約締結し、活躍するフリーランスという働き方。一昔前までは、会社員からフリーランス転向、フリーランスから法人化して経営者へという事例が多く見られましたが、最近では再び会社員に復帰する方も少なくありません。

その背景には、「企業の副業解禁」「リモートワーク浸透」もあるでしょう。会社員に復帰したとしても、他社でも専門性を発揮する可能性も残されているというものです。

また

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IT業界へのキャリアシフトと、アイデンティティの関係

IT業界へのキャリアシフトと、アイデンティティの関係

リスキリング後にIT業界への転職を目指す方、将来性を考えてIT業界への就職を目指す方のご相談も増えています。実際に、経済産業省のデータでは、2030年までにIT人材が40万人以上不足すると言われており、注目が高まっていることが背景にあります。

キャリアデザインのワークショップや、キャリア相談の中で、「なぜIT業界を希望なのか、何がやりたいのか、説明することが難しい」という声を聴くことがあります。

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活力がスキルに与える影響、ミドルエイジの場合

活力がスキルに与える影響、ミドルエイジの場合

研修やキャリア相談の場で、アセスメントやツールを使うことがありますが、その一つが自身が持つ無形財産を可視化した、キャリア資産診断です。

参考:キャリア資産診断「プロテア」

今回注目するのは、活力資産。名前の通り、心身の健康ややりがい等を取り扱っています。若手時代と異なり、ミドルエイジになると、心身の健康を維持することや、モチベーションを維持できるかが重要になってきます。短期的に高いパフォーマン

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昇進以外のキャリアパス、ミドルの場合

昇進以外のキャリアパス、ミドルの場合

最近では組織の中で昇進していくだけではなく、多様なキャリアパスが存在します。そもそも、終身雇用制度が機能し、一社で長く働き続けることが良しとされた時代から変わりつつあります。
また、個人が考える「幸せなキャリア」そのものが多様化しており、離職期間を経て社会復帰する方や、副業やプロボノなどと両立しながら働く方もいらっしゃいます。

けれども、研修やキャリア相談で示される事例は、昔のままで「昇進事例」

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続 若手の行動変容を促す研修とは

続 若手の行動変容を促す研修とは

若手向け研修の背景として、さらに活躍してほしいという企業の想いがあります。その一つのヒントとして、活躍する先輩の話を聴く機会を設定することもあります。少し先行く先輩たちに、どのようにしてキャリアを形成してきたのか、何を考えていたのか等ざっくら版に聞く機会を設定するのです。

講師としてかかわる場合、若手時代に考えていたことや、今につながる「一皮むけた経験」を訊くようにしています。

活躍しているよ

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若手の行動変容を促す研修とは

若手の行動変容を促す研修とは

研修やキャリアコンサルティングのご依頼の際に、企業の方から離職を減らしたいというお話をよくお聞きします。企業側の視点では、さらに活躍してもらいたいと考えるのは当然ですよね。

一方で、個人の方向けのキャリアコンサルティングでは、20代後半から30代半ばにかけて、キャリアの停滞感の悩みを口にする方は少なくありません。

新たな職場で無我夢中で経験を積み、一つステージを上がった時に感じる不安や不満、ラ

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点と点をつなぐ、研修会社での経験から

点と点をつなぐ、研修会社での経験から

若手時代、こんなことをやっても将来の役に立たないと思っていたことが、意外な形で役に立ったと思うこと。
スティーブ・ジョブズの話で有名な、Connecting The Dots(点と点をつなぐ)は、ミドルエイジやミドルシニアの方には共感できることも多いのではないでしょうか。Connecting The Dotstoとは、学生時代にカリグラフィーの授業を受けていたことが、将来的に、Macのフォント作成

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