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水木三甫の心葉♡♧詩集

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心葉♡♧詩集では、心に感じたままを言葉に置き換えて表現した詩を掲載します。 まだまだ表現力不足で、うまく伝えられない未熟な僕ですが、進化していく姿を追いかけていただき、感想などを…
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#笑顔

輪廻転生(詩)

輪廻転生(詩)

仕方ない朝に目覚め
どうでもいい夜に眠る
そんな朝と夜のあいだに
僕はどれだけの涙を流すのだろうか
たくさんの涙を流すには
心の井戸はもう涸れかけていないだろうか
笑顔の数が涙の数を追い抜くなんて僕に思えないのは
僕の想像力が足りないからだろうか
そして僕はまた
仕方ない朝に目覚め
どうでもいい夜に眠る
どこまで続くのだろうか
僕のこの輪廻転生

咲きほこれ(詩)

咲きほこれ(詩)

君の瞳が開いた
あまり長く寝てたから心配もしたけれど
やっと君は目を覚ました
五つの花びらを大きく見開いて
恥ずかしそうに薄いピンクの顔を見せた
みんなが君を見て笑顔になるって
君はどんな魔法を使ったのか
僕にもその魔法を教えてほしい
笑顔って一番きれいだから
君の笑顔をもっと見ていたいけど
時間がなくなったから
また明日にでもなったら
君に会いに行くつもり
そしたら僕も笑顔になれる
そしたらみん

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君が笑った(詩)

君が笑った(詩)

君が笑った
でもその笑顔には塩が入っていた
だから僕の心はしょっぱくなった

君が笑った
でもその笑顔にはコーヒーが入っていた
だから僕の心は苦くなった

君が笑った
今度の笑顔には砂糖が入っていた
だから僕の心は甘くなった

どの笑顔も僕は大好きだけど
やっぱり甘い笑顔が君には一番よく似合うよ

せっかちな桜(詩)

せっかちな桜(詩)

濃いピンク色に膨らんだ
桜のツボミが待っている
春が来るのを待っている
花咲く頃を待っている

いつ咲けばいいのでしょう
となりのツボミに聞いたけど
となりもそんなのわからない

気の早すぎる花見客が
まだ早かったね
まだ咲いてないね
残念な顔で過ぎていくけど
別に人を笑顔にさせるために咲くわけじゃない
だけど笑ってもらえれば
自然とこっちも笑顔になれる
結局はお互いさまといえるだろう

桜のツボ

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幸せ泥棒(詩)

幸せ泥棒(詩)

幸せはカバンの中には隠せない
家に置いておくこともできない
幸せは顔に付いているから
私は通りすがりに幸せの笑顔を盗むだけ
気づいたときには手遅れ お気の毒さま
私くらいベテランになると幸せな人はすぐにわかる

あなたはいつも笑顔で話しているし、いつも笑顔で人の話を聞いている
みんなはあなたが幸せだと思うだろう
でも私にはわかっている
あなたの笑顔が仮面だということを
だから今日盗んだ幸せを
あな

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花火(詩)

花火(詩)

真っ黒な空に
みんなの夢を乗せた球体のロケットが
轟音とともに打ち上げられる
ロケットは宇宙に到達することもなく
みんなの夢と一緒に爆発した
それをみんなが笑顔で見ている
少女はその笑みを不思議に思う
なぜみんなは自分の夢が壊されたのに
あんなに笑顔でいられるのだろう
赤ちゃんが大きな声で泣いていた
父親が母親に向けて
「きっと音が恐かったんだね」と言った

でも少女は知っていた
赤ちゃんは夢をひ

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大丈夫(詩)

大丈夫(詩)

悲しみを流し去った君の少し腫れた瞼が
桃色に染まっているのを見て
僕は思わずその瞼に唇をあてがう
君は最初イヤイヤをした後
僕の唇を素直に受け入れた
「ごめんね」
君は聞こえるか聞こえないかわからないくらいの声で言う
僕はまだ潤んでいる君の瞳から
涙を舌で掬いとる
やや塩からいその一滴で
僕は君を愛おしく思う
君を力いっぱい抱きしめると
君の体重が僕に身をまかせる
柔らかい時間が流れた後
君はやっ

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結婚式(詩)

結婚式(詩)

重なり合うライトの中
光のシャワーを浴びながら

重なり合う君の視線と僕の視線
誓いのキスを交わす

重なり合う君の手と僕の手
ケーキ入刀

重なり合う拍手とシャッター音
招待客たちの笑顔

重なり合う君の時間と僕の時間
これからは二人で歩いていく

もしも僕が魔法使いだったなら(詩)

もしも僕が魔法使いだったなら(詩)

もしも僕が魔法使いだったなら
君を病気から守ってあげられたのに

もしも僕が魔法使いだったなら
君の病室に毎日飛んでいけたのに

もしも僕が魔法使いだったなら
君の泣き顔を笑顔に変えられたのに

もしも僕が魔法使いだったなら
君の痛みを和らげてあげられたのに

もしも僕が魔法使いだったなら
君の願いを叶えてあげられたのに

もしも僕が魔法使いだったなら
君のことを死なせずに済んだのに

でも僕は魔

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初恋の記憶(詩)

初恋の記憶(詩)

笑顔は輝くんだって教えてくれた君に
一瞬のうちに恋に落ちた
でも僕の笑顔はどこかぎこちなく
君に輝きを送り返すことができない

言葉は音楽だって教えてくれた君に
僕の恋心は膨らんでいった
でも僕の言葉は途切れ途切れで
君とハーモニーを奏でることができない

そんな駄目な僕に
君は好きだと言ってくれた
輝く笑顔と歌うような声で

僕も君が好きだと言ったけれど
顔は強張って
言葉も小さくなっていた

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君が空を翔んだ日(詩)

君が空を翔んだ日(詩)

君は昨日空を翔んだのを覚えているかい?
両手を大きく広げて、頭の向きで方向を調節して
君は笑顔で空を翔んでいたっけ

それなのに
どうして今の君はそんなに悲しい目をしているの?
空はまだなくなったわけじゃないし
君の両手だってまだ羽ばたけるはずなのに

いつからか君は下しか見なくなったね
何がそうさせたのかは君にもわからないんだろうね?

もう一度顔を上げてごらんよ
空はまだ君を待っているから

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君の魅力(詩)

塞いだ傷口にナイフを突き立てるような君の瞳

波の上を滑るように走るサーフィンのような君の唇

少女の傘から落ちる雨粒の光のような君の指先

ブランコで遊ぶ子どもの笑い声のような君の肌

日焼け止めクリームを塗り忘れた真夏のような君の心

針葉樹の枝先に残った雪ような君のスタイル

春の訪れを予感させる桜のツボミような君の声

遮るものもない永遠に続く一本道のような君の笑顔

そして孤独を詠う詩人

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ピエロ(詩)

ピエロ(詩)

赤い水玉模様の三角帽子と、パジャマのような衣装を身につけ、
手と足にはそれぞれ黄色の手袋と靴を履き、
顔には赤鼻を付け、まゆ毛は山のように丸く、口紅も口の両端をやや持ち上げて、笑顔を作る。

鏡で見ても完璧なピエロ。

ただ、舞台には私だけ。
観客も誰一人いない。
笑ってくれる人は誰もいない。
私は孤独なピエロ。

楽屋に戻り、もう一度鏡を見る。
笑っている自分が見えた。
でも、これは作り笑い。

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さよならは笑顔で(詩)

さよならは笑顔で(詩)

僕の視線に気づかなくなったね
前はすぐに気づいて、照れたように僕を見つめてくれたっけ

作り笑顔が多くなったね
君は気づいていないみたいだけど
うつむく君は出会った頃の笑顔を置き忘れてくるようになったね

僕と君との距離は変わらないはずなのに
人はいろいろな定規を持っているから
君は僕との定規をどこかに捨ててしまったんだね

仕方ないね 人生だから

僕といるときの君は苦しそうに見える
そんな君を

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