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水木三甫
2024年5月16日 08:46
仕方ない朝に目覚めどうでもいい夜に眠るそんな朝と夜のあいだに僕はどれだけの涙を流すのだろうかたくさんの涙を流すには心の井戸はもう涸れかけていないだろうか笑顔の数が涙の数を追い抜くなんて僕に思えないのは僕の想像力が足りないからだろうかそして僕はまた仕方ない朝に目覚めどうでもいい夜に眠るどこまで続くのだろうか僕のこの輪廻転生
2024年4月4日 08:19
君の瞳が開いたあまり長く寝てたから心配もしたけれどやっと君は目を覚ました五つの花びらを大きく見開いて恥ずかしそうに薄いピンクの顔を見せたみんなが君を見て笑顔になるって君はどんな魔法を使ったのか僕にもその魔法を教えてほしい笑顔って一番きれいだから君の笑顔をもっと見ていたいけど時間がなくなったからまた明日にでもなったら君に会いに行くつもりそしたら僕も笑顔になれるそしたらみん
2024年3月29日 11:25
君が笑ったでもその笑顔には塩が入っていただから僕の心はしょっぱくなった君が笑ったでもその笑顔にはコーヒーが入っていただから僕の心は苦くなった君が笑った今度の笑顔には砂糖が入っていただから僕の心は甘くなったどの笑顔も僕は大好きだけどやっぱり甘い笑顔が君には一番よく似合うよ
2024年3月13日 07:30
濃いピンク色に膨らんだ桜のツボミが待っている春が来るのを待っている花咲く頃を待っているいつ咲けばいいのでしょうとなりのツボミに聞いたけどとなりもそんなのわからない気の早すぎる花見客がまだ早かったねまだ咲いてないね残念な顔で過ぎていくけど別に人を笑顔にさせるために咲くわけじゃないだけど笑ってもらえれば自然とこっちも笑顔になれる結局はお互いさまといえるだろう桜のツボ
2024年2月12日 07:17
幸せはカバンの中には隠せない家に置いておくこともできない幸せは顔に付いているから私は通りすがりに幸せの笑顔を盗むだけ気づいたときには手遅れ お気の毒さま私くらいベテランになると幸せな人はすぐにわかるあなたはいつも笑顔で話しているし、いつも笑顔で人の話を聞いているみんなはあなたが幸せだと思うだろうでも私にはわかっているあなたの笑顔が仮面だということをだから今日盗んだ幸せをあな
2024年1月26日 07:21
真っ黒な空にみんなの夢を乗せた球体のロケットが轟音とともに打ち上げられるロケットは宇宙に到達することもなくみんなの夢と一緒に爆発したそれをみんなが笑顔で見ている少女はその笑みを不思議に思うなぜみんなは自分の夢が壊されたのにあんなに笑顔でいられるのだろう赤ちゃんが大きな声で泣いていた父親が母親に向けて「きっと音が恐かったんだね」と言ったでも少女は知っていた赤ちゃんは夢をひ
2023年12月25日 16:21
悲しみを流し去った君の少し腫れた瞼が桃色に染まっているのを見て僕は思わずその瞼に唇をあてがう君は最初イヤイヤをした後僕の唇を素直に受け入れた「ごめんね」君は聞こえるか聞こえないかわからないくらいの声で言う僕はまだ潤んでいる君の瞳から涙を舌で掬いとるやや塩からいその一滴で僕は君を愛おしく思う君を力いっぱい抱きしめると君の体重が僕に身をまかせる柔らかい時間が流れた後君はやっ
2023年12月3日 07:31
重なり合うライトの中光のシャワーを浴びながら重なり合う君の視線と僕の視線誓いのキスを交わす重なり合う君の手と僕の手ケーキ入刀重なり合う拍手とシャッター音招待客たちの笑顔重なり合う君の時間と僕の時間これからは二人で歩いていく
2023年10月11日 09:08
もしも僕が魔法使いだったなら君を病気から守ってあげられたのにもしも僕が魔法使いだったなら君の病室に毎日飛んでいけたのにもしも僕が魔法使いだったなら君の泣き顔を笑顔に変えられたのにもしも僕が魔法使いだったなら君の痛みを和らげてあげられたのにもしも僕が魔法使いだったなら君の願いを叶えてあげられたのにもしも僕が魔法使いだったなら君のことを死なせずに済んだのにでも僕は魔
2023年6月2日 09:37
笑顔は輝くんだって教えてくれた君に一瞬のうちに恋に落ちたでも僕の笑顔はどこかぎこちなく君に輝きを送り返すことができない言葉は音楽だって教えてくれた君に僕の恋心は膨らんでいったでも僕の言葉は途切れ途切れで君とハーモニーを奏でることができないそんな駄目な僕に君は好きだと言ってくれた輝く笑顔と歌うような声で僕も君が好きだと言ったけれど顔は強張って言葉も小さくなっていた
2023年4月19日 08:56
君は昨日空を翔んだのを覚えているかい?両手を大きく広げて、頭の向きで方向を調節して君は笑顔で空を翔んでいたっけそれなのにどうして今の君はそんなに悲しい目をしているの?空はまだなくなったわけじゃないし君の両手だってまだ羽ばたけるはずなのにいつからか君は下しか見なくなったね何がそうさせたのかは君にもわからないんだろうね?もう一度顔を上げてごらんよ空はまだ君を待っているから君
2023年2月16日 09:23
塞いだ傷口にナイフを突き立てるような君の瞳波の上を滑るように走るサーフィンのような君の唇少女の傘から落ちる雨粒の光のような君の指先ブランコで遊ぶ子どもの笑い声のような君の肌日焼け止めクリームを塗り忘れた真夏のような君の心針葉樹の枝先に残った雪ような君のスタイル春の訪れを予感させる桜のツボミような君の声遮るものもない永遠に続く一本道のような君の笑顔そして孤独を詠う詩人
2022年12月16日 09:57
赤い水玉模様の三角帽子と、パジャマのような衣装を身につけ、手と足にはそれぞれ黄色の手袋と靴を履き、顔には赤鼻を付け、まゆ毛は山のように丸く、口紅も口の両端をやや持ち上げて、笑顔を作る。鏡で見ても完璧なピエロ。ただ、舞台には私だけ。観客も誰一人いない。笑ってくれる人は誰もいない。私は孤独なピエロ。楽屋に戻り、もう一度鏡を見る。笑っている自分が見えた。でも、これは作り笑い。
2022年10月24日 08:23
僕の視線に気づかなくなったね前はすぐに気づいて、照れたように僕を見つめてくれたっけ作り笑顔が多くなったね君は気づいていないみたいだけどうつむく君は出会った頃の笑顔を置き忘れてくるようになったね僕と君との距離は変わらないはずなのに人はいろいろな定規を持っているから君は僕との定規をどこかに捨ててしまったんだね仕方ないね 人生だから僕といるときの君は苦しそうに見えるそんな君を