小松みゆ

小松みゆ

記事一覧

生きるということは

「うまいものを食べることじゃ、生きてる者同士、生身で触れ合うことじゃ」 先日まで池袋シアターグリーンにて上演させていただいた、舞台「冥途喫茶4」お玉のセリフの一…

小松みゆ
9日前
13

一口が大きい

この前スタバに行った時に、隣に座ってきた女子がたまたま目に入ってきた。その人は白いクリームに包まれたシフォンケーキらしきものとドリンクを飲みながらiPhoneで何かを…

小松みゆ
3か月前
11

コスパ、タイパ、ハピパ

生きるだとか、死ぬだとかについて毎日考えている。なぜいつかは死ぬのに生きるのか、生まれてきた意味、死後の世界。何も精神を病んでいたり、暗い気持ちの中にいるわけで…

小松みゆ
4か月前
11

「夢中」

夢の中にいる、と書いて夢中。私はこの2週間、出演させていただいていた舞台「昭和歌謡コメディ」に、夢中でした。 昭和歌謡コメディの座組の皆様と一緒にいると、こんな…

小松みゆ
4か月前
13

芝居

私たちが存在できる世界はひとつだけ。 だけど、芝居の稽古期間中の今、わたしは、その中の世界を、生きている。 ONE FOR ALL ALL FOR ONE ひとりはみんなのために、み…

小松みゆ
5か月前
3

ちっちゃくて可愛い子

ちっちゃくて可愛い子が横に並んだ時の「自分と同じ生き物じゃない」感はなんなんだろう だいたいいい匂いがして、ちょこまか動いて、食べるひとくちも小動物みたいに少しだ…

小松みゆ
1年前
2

アンガーマネジメント

生きていると嫌でも好きでも色々なできことに直面するが、その度に感情の動きが伴っていた。 うれしい、たのしい、いらいらする、かなしい、さみしい、いろいろ。 感受性…

小松みゆ
1年前
4

「傲慢と善良」

無意識に他人をラベリングして、この人はこうだと思い込み、自分のシャッターを閉じてしまう。 自己愛の表れ。 自分を傷つけないための手段。 「いい子」でいること。 「…

小松みゆ
1年前
4

コロナ療養記録

0日目 朝起きたら喉が痛い。今日は予約が取れないので、あす、検査に行くことになった。 濃厚接触者の可能性がある、とのことで自宅待機期間なので、アニメ 東京リベンジ…

小松みゆ
2年前
16

ワクチン接種完了とその経過。

お疲れ様です! 私は先日、ワクチンの接種2回完了しました。 経過をスマホのメモ帳に記録しておいたのですが、こんな感じでした。 1回目 15:00 ワクチン接種 20:00 力…

小松みゆ
2年前
15

自己肯定しかないよな

こんなことを書くのもなんなんだけれど、地元にいた時はまあまあ自分に自信があったんですよね 高校生の頃は長い髪を二つにくくって、雑誌に載っていたピンクのガラケーに…

小松みゆ
3年前
22

キャンディーと過ごす休日

カーテンのすき間から、朝日がこぼれる。 名前の知らぬ鳥の歌を聞き、ゆっくりとまぶたを開ける。 窓の外を見ると、オレンジ色の太陽が昇り、川沿いに広がる町を照らして…

小松みゆ
3年前
14

52ヘルツのクジラたち

ほかのクジラ達には届くことのない、『52ヘルツ』の周波数で鳴く孤独なクジラ。 私は、そんな52ヘルツの声は、誰もが持っているものだと思うのです。 生きるということは…

小松みゆ
3年前
22

初めて一蘭に行った

タイトルの通りなのだが、初めて一蘭に行った。 一蘭とは、全国に展開する人気のラーメンチェーン店。 赤い看板が目印で、ピークの時間帯は行列になっている店も多くある…

小松みゆ
3年前
15

そして、バトンは渡された

瀬尾まいこ氏による 『そして、バトンは渡された』 を読みました。 家族、そのバトンを渡すとき、の物語です。 主人公 優子は、幼い頃に母を亡くし、さまざまな事情で…

小松みゆ
3年前
8

推し、燃ゆ

読みました。 読んだあとはどうしようもない虚無感に襲われます。 やるせなくて、身体が重い。 主人公の高校生あかりの推しが、『ファンを殴った』ことで炎上するシーン…

小松みゆ
3年前
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生きるということは

生きるということは

「うまいものを食べることじゃ、生きてる者同士、生身で触れ合うことじゃ」

先日まで池袋シアターグリーンにて上演させていただいた、舞台「冥途喫茶4」お玉のセリフの一部です。

今回、初めて冥途喫茶の世界に足を踏み入れました。

令和、江戸、そして天国と地獄の間にある「冥途喫茶」が織りなすのは、現代へのメッセージでした。

皮肉も批判も、「言うだけなら簡単」であり、誰でも出来るんですよね。それを、ネッ

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一口が大きい

一口が大きい

この前スタバに行った時に、隣に座ってきた女子がたまたま目に入ってきた。その人は白いクリームに包まれたシフォンケーキらしきものとドリンクを飲みながらiPhoneで何かを見ていたのだが、
本当に、つつくように、フォークでおおよそ5ミリずつのペースで食べ進めていた。というかつついていた。その食べ方で、ケーキの味がするのだろうか。甘いか辛いか塩辛いかしかわからなくないだろうか。いや、ケーキだから辛かったり

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コスパ、タイパ、ハピパ

コスパ、タイパ、ハピパ

生きるだとか、死ぬだとかについて毎日考えている。なぜいつかは死ぬのに生きるのか、生まれてきた意味、死後の世界。何も精神を病んでいたり、暗い気持ちの中にいるわけではないのだが、これが頭の中に居続ける状態が定期的に訪れる。小学生の頃には死が怖くて眠れないことがあったり、大人になってからは、逆にいつかは誰もが死ぬということに勇気づけられたりすることもある。例えば大きなステージの前、大事な本番の日、失敗し

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「夢中」

「夢中」

夢の中にいる、と書いて夢中。私はこの2週間、出演させていただいていた舞台「昭和歌謡コメディ」に、夢中でした。

昭和歌謡コメディの座組の皆様と一緒にいると、こんな世界がこの世にはあったんだ、と思います。
やさしくて、あたたかくて、お客様に楽しんで頂くにはどうすればよいか、どうしたら芝居が伝わるのか、真剣に考えて、たくさんのアイディアが出てきます。私はそれに圧倒されるばかりですが、よりよい要素のひと

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芝居

芝居

私たちが存在できる世界はひとつだけ。

だけど、芝居の稽古期間中の今、わたしは、その中の世界を、生きている。

ONE FOR ALL ALL FOR ONE

ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために

という言葉があるけど、昔は意味がわからなかった。

でも、集中稽古中の今、監督や、偉大な先輩方の言葉を受け取り、自分の中で、ぼんやり意味が浮かび上がってくる。

ひとりが責任をもって、『そ

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ちっちゃくて可愛い子

ちっちゃくて可愛い子が横に並んだ時の「自分と同じ生き物じゃない」感はなんなんだろう

だいたいいい匂いがして、ちょこまか動いて、食べるひとくちも小動物みたいに少しだけ。

とはいえ
人を見た目で判断しちゃいけないよね。

わたしは
おとなしそうとよく言われる。

けど、内面では
自分の中に魔物を飼っています。

何の話だっけ。笑

アンガーマネジメント

アンガーマネジメント

生きていると嫌でも好きでも色々なできことに直面するが、その度に感情の動きが伴っていた。
うれしい、たのしい、いらいらする、かなしい、さみしい、いろいろ。

感受性が豊かだと言われたことがよくあるけど、それ故に色々なことに敏感に反応していた。
誰かの発したたった一言に傷ついたり、いらだったり、そんな心の狭い自分に嫌気がさしたり。

最近KindleUnlimitedに登録した私は、
アンガーマネジメ

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「傲慢と善良」

「傲慢と善良」

無意識に他人をラベリングして、この人はこうだと思い込み、自分のシャッターを閉じてしまう。

自己愛の表れ。
自分を傷つけないための手段。

「いい子」でいること。
「いい子」でいるしかなかった、それ以外の術を知らなかったこと。

なんだかかつての自分と少しだけ重なるところがあり、人との出会いって奇跡だなぁと思いました。
グサグサ刺さるのでおすすめです!

コロナ療養記録

コロナ療養記録

0日目

朝起きたら喉が痛い。今日は予約が取れないので、あす、検査に行くことになった。

濃厚接触者の可能性がある、とのことで自宅待機期間なので、アニメ 東京リベンジャーズを見始める。

明日は朝イチに起きて病院に電話をしなければいけないなと、早めの睡眠を試みる。

1日目

朝8:20起床。喉がやけるように痛い。身体がだるい。

4件目に電話した病院で、やっと11時台に予約が取れた。

病院へ行

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ワクチン接種完了とその経過。

ワクチン接種完了とその経過。

お疲れ様です!

私は先日、ワクチンの接種2回完了しました。

経過をスマホのメモ帳に記録しておいたのですが、こんな感じでした。

1回目

15:00 ワクチン接種
20:00 力が入らない(倦怠感)
21:00 喉の痛み、頭痛
2:00 微熱

2回目

15:00 ワクチン接種
20:00 腕が痛み出す
0:00 強い悪寒
2:00 発熱
5:50 38.2の熱、関節痛
11:30 熱は下が

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自己肯定しかないよな

自己肯定しかないよな

こんなことを書くのもなんなんだけれど、地元にいた時はまあまあ自分に自信があったんですよね

高校生の頃は長い髪を二つにくくって、雑誌に載っていたピンクのガラケーに沢山マスコットをつけて、赤い自転車で坂道を登って。

ダンス部のステージできゃりーぱみゅぱみゅの曲をセンターで踊って、友達と撮ったプリクラを集めて、休日はクッキーを焼いたりカラオケに行ったり。そんな自分が好きだった。

でも、

東京でア

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キャンディーと過ごす休日

キャンディーと過ごす休日

カーテンのすき間から、朝日がこぼれる。

名前の知らぬ鳥の歌を聞き、ゆっくりとまぶたを開ける。

窓の外を見ると、オレンジ色の太陽が昇り、川沿いに広がる町を照らしている。

今日は何をしようかと、こだわりのコーヒー豆を挽きながら考える…

というのは、理想である。

休日の過ごし方というのは、だいたい予定通りにいかないものでー特に予定のない『予定』ともなればー計画通りにはほとんど進まない。

実際

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52ヘルツのクジラたち

52ヘルツのクジラたち

ほかのクジラ達には届くことのない、『52ヘルツ』の周波数で鳴く孤独なクジラ。

私は、そんな52ヘルツの声は、誰もが持っているものだと思うのです。

生きるということは、時折、理不尽な出来事にさらされたり、誰かに傷つけられていたり、反対に、誰かを傷つけていたりする。

そんな時に、52ヘルツで上げる声。

誰にも届かないけれど、静かに叫ぶ52ヘルツの声。

そんな時に、気づいてくれる人がそばにいて

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初めて一蘭に行った

初めて一蘭に行った

タイトルの通りなのだが、初めて一蘭に行った。

一蘭とは、全国に展開する人気のラーメンチェーン店。

赤い看板が目印で、ピークの時間帯は行列になっている店も多くあるという。

よくメンバーが

一蘭行きたーい!

と口にするのだが、食べたことのない私はどんなものか分からず、微妙な笑みを浮かべることしかできなかった。

みんなが口々に美味しい、と言う一蘭。

興味はあったものの、一人で行く程でもない

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そして、バトンは渡された

そして、バトンは渡された

瀬尾まいこ氏による

『そして、バトンは渡された』

を読みました。

家族、そのバトンを渡すとき、の物語です。

主人公 優子は、幼い頃に母を亡くし、さまざまな事情で、新しい親のもとを転々としていきます。

しかし、どの親からも愛情をいっぱいに受け、逞しく生きている姿が描かれており、その勇気や強さに惹かれます。

最後の父親となった『森宮さん』は、何事にも動じずあっけらかんとしていて、しかし愛情

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推し、燃ゆ

推し、燃ゆ

読みました。

読んだあとはどうしようもない虚無感に襲われます。

やるせなくて、身体が重い。

主人公の高校生あかりの推しが、『ファンを殴った』ことで炎上するシーンから始まるこの物語。

この事件をきっかけに、主人公あかりも、ゆっくりと崩れていきます。

人間は、なにかにすがって生きていきたいのだろうか…

そんなことを考えました。

それは人それぞれで、お金だったり夢だったり、恋人だったり、名

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