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ひとつなるもの すべてなるもの

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ひみの連載ストーリー
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#統合

第232話   Twinkle Twinkle Little Star

第232話  Twinkle Twinkle Little Star

(twin-kle⭐︎ twin-kle⭐︎ little star⭐︎⭐︎)

 悠久の時。
二つに分かれてから、何光年?人間意識ではどうにも理解できない世界。

 それほどの長い時間。
魂にとってはあっという間と言うけれど、人間意識で生きている以上は一年であっで一ヶ月であっても、一日であっても長い。

 サイレント……。
全部終わった訳じゃないけど大変だったな。あとこの「一日」を何度繰り返した

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第225話 裏切りの果て

第225話 裏切りの果て

「もし てぃろ いっしょ。」

 左手の甲にはそんな文字が刻まれる。
私がオリオンの闇へと堕ちた時、光に残ったてぃろの後悔。「もしも自分も一緒に行ければ……。」

 だけどね。

 あなたが『光』にいてくれたから、私はその光を目指してあなたへと戻ってくることができたんだ。イザナミと一緒にイザナギまで黄泉の奥へと行ってしまったら、私は戻り道を見失ってた。踏みとどまる決断って、ねぇ、それってすごいこと

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第220話 循環

第220話 循環

 ボーッとしていた。

 PTAの成人委員の最終日、島Tと最後に話した職員室で、私の姿を確認しつつもこちらへと来れなかったあの時のスサナル先生の葛藤。
 そのシーンを頭の中で何度もなぞっていた。

「彼はあの時、あの人なりにできる精一杯をしたんだね。本気で私のことを考えてくれたから、だから『来ない』という選択ができたんだね。」

 すると、自分の中の別の感情が押し出されるように喋り出す。内側に複数

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第218話 魂の故郷

第218話 魂の故郷

 再び場面が切り替わると、学生の頃のスサナル先生が父親らしき人からこんなことを言われている。

「大学なんて、お前にはもったいない。」

 けれども彼らには就くことのできない教師の職業を目指すことで、“あいつら”を見返したい気持ちが彼の中に溢れている。そうして卒業後、実際に子供たちを前にして教壇に立つと、すぐに支配欲が満たされる感覚の虜になった。

 子供らはつけ込みやすくて、簡単に騙せる。
だけ

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第206話 スパイラルの光線を紡ぎ、その菩提樹を冠に

第206話 スパイラルの光線を紡ぎ、その菩提樹を冠に

 ハイヤーセルフ以上、オーバーセルフ未満のあたりの螺旋のどこかに繋がっている。

 自分の意識レベルが上がると私自身がハイヤーマインドになってくる。すると当然徐々に意識は拡大し、以前はアクセス不可能だった自分自身の更なる上の領域が次の教師となってくれる。
 これはその、スサナル先生の意識領域と会話をしていた時の話。

 故に今日は是非とも、あなた自身のハイヤーセルフに繋がりながら、通訳に入ってもら

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第191話 内より発光する『美』の美学

第191話 内より発光する『美』の美学

 コノハナサクヤヒメとけーことが、徐々に溶け合い融合していく。
 本格的に稼働を始めたmeetooのnoteには、そんなサクヤヒメの言葉が“載った”異色のけーこの記事があがり、一気に色々動き出す。
 同じ頃、私のほうも出かけた先で地球そっくりのラピスラズリと出会い、それによりとうとう三種の神器を揃えていた。

 太陽の剣(つるぎ)を成すは、ワンド状のレムリアンシードクリスタル。
 月の勾玉を成すは

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第188話 恩人

第188話 恩人

 ミトが死んだ。肉体を離れて霊魂の世界に戻っていく。
 すると、そのことを察知した宇宙子さんがほんの一瞬だけミトの意識を自分の体内に入れ、それから目の前で気を失った。慌てた私は駆け寄って、宇宙子さんのことを抱きかかえる。

 戻って、意識!宇宙子さん戻ってきて!

 腕の中の宇宙子さんから、女性特有の柔らかい匂いがした……。

……

 目が覚めてから、何もかもリアルな酷い夢を見たと思った。
 確

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第183話 産みの苦しみの果ての愛

第183話 産みの苦しみの果ての愛

 その夜は衝動的に、お風呂場にレムリアンシードクリスタルを持ち込んでいた。湯船に入ると少しの間、ここに来るまでに吸収されたクリスタル自体の不浄を溶かし出すように、手の中に入れてコロコロと遊ぶ。根拠はないけどどういう訳か、この水晶から発せられるエネルギーとはスサナル先生そのものだという気がしてならず、愛おしさが増していく。
 それからやがておへその真下に置きたくなって、下腹部の皮膚の上に優しく載せて

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第143話 意識体たちの日常生活

第143話 意識体たちの日常生活

 結局、途中だった夢日記の内容をきちんと整理し直せたのは、その日のお昼近くになってから。
 ただ面白いことに、その記録を書くに当たって振り返っていたその間、なんとも心強い助っ人が私と一緒にいてくれた。彼女以上にこの世界の解説ができる適任者は、他にはいなかったことだろう。

 『ウニヒピリ』によるとそのお爺さんの部屋は、私たち、つまり私とウニとの“感情”ではないとのこと。またその扉はいつも必ず閉まっ

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第138話 自分を葬るということ

第138話 自分を葬るということ

 様々な感情体が私の表面へと浮かびあがり、その都度その子たちを見つめていった。
 どの子も赤黒かったり怪我をしていたり、それからガリガリに痩せていたりした。
『淋しい』も『烈火』もまだ繰り返し奥から湧いて、時間がいくらあっても足りない手一杯の状況の中で、いよいよ出てきた『嫉妬』のことをとうとう無視し続けられなくなっていた。

 スサナル先生に出会うまで、自分は嫉妬とは無縁だと、なぜだか本気で思って

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第137話 烈火

第137話 烈火

 ひとつの闇が昇華されていくと、そのつかえが取れた分だけ次の闇が湧き出でくる。
 セッション翌日、『淋しい』に並行するように引っ張られながら、内側から止め処なくあがってきたのは『怒り』の感情だった。

 ただ、この怒りは私のツインレイの相手に向けられたものではなく、主にヤマタ先生に対して出てきたものだとの自覚があった。

 あの時期あんなに怒り狂ったのに、それでもこんなに溜め込んでいたんだ……。

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第121話 二つの心音

第121話 二つの心音

 お風呂場の電球のシェードの中に、小さなヤモリを捕獲した。知らぬ間に天井裏へと迷い込み、そこから落ちて出られなくなってしまったのだろうか。

 今までも年に数回は、窓の外に張りついた小さな手足とお腹を見かけることはあったけど、今月だけですでに三匹目となる家の中での迷いヤモリ。そんなことは、ここに住んで初めてのことだった。
 ゆっくりとシェードを外し、怖がらせないように縁側まで持っていくと、あっとい

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第119話 rescue me

第119話 rescue me

 これは本当だろうか。

 一体いつのことだろう、殺された私の過去世が見えた。出てきたビジョンを忘れないように日記帳に書き記していると、やはり止めどなく涙が出てきて息苦しくなることからも、おそらく間違いではないと思った。
 だからいつものように探りに行くと……。

 その時の私は北欧の小さな町に住む、二十歳前くらいの若い女性。記憶の中を漂いながら、今世の子宮の傷と、それから喉が弱い原因はこれかもし

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第118話 ツインレイの体

第118話 ツインレイの体

『いつの日かやがて、サイレントは終わりを迎える』

……そうなったらいずれは、私はあの人と暮らすのだろうか。統合してしまったら私は、私という“個”はどうなってしまうのだろうか……

 連日のように気づきがあって、連日のようにアセンションしている。サイレントに入ってからというもの、その飛躍の幅は今までの人生の比ではなく、闇を視れば視るほど筋トレと一緒で土台から強くなり、さらにより高い視点へと私を連れ

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