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#性
第236話 隠されていた本当の秘密
毒づいていた。
来る日も来る日も浄化をしても、未だ私の子宮の奥底に憑依しているヤマタ先生の意識に、もういい加減鬱陶しさを募らせていた。
もちろんこの教師の他にもいくつか憑依は残っていたが、スサナル先生との間にある『性』エネルギーをクリアに浄化しようとする度に、必ずといっていいほどヤマタ先生が表面へと浮かんできていた。
「もう!私があなたのお相手じゃないってことは嫌というほどわかってるでしょ
第228話 エンディングの始まる場所
江ノ島からの帰りの車内でけーこと喋っている途中、重要なメッセージが降りてきた。今日という日から冬至を迎えるまでの期間が一体何を意味しているのか。
その深淵を覗くにつれて、自分という人間が、何故今ここに生まれているのかの意味を問わない訳にはいかなかった。
そして夜、冬至までの緊急メッセージ(※)と題してnoteに掲載するための内容を降ろし始まると、振り返るほどに過去の自分が現在の自分のため
第197話 青の触感
間、髪を容れずにとはまさにこのこと。
あれほどの難所となった箱根の峠越えをしたばかりだというのに、その翌々日にはさっそくけーこと出かけていた。
鎌倉市長谷寺。
あじさい寺としても有名な境内の一角には『弁天窟』という洞窟があり、空海によって彫られたといわれる弁財天がいらっしゃる。
満開の紫陽花が咲き誇り、とっくに初夏の陽気となったその日、ひんやりとした洞窟内の静謐(せいひつ)さが肌にも魂にも
第179話 ツインレイという信頼関係
真っ黒がどこまでも広がった、夜の海のような存在と会話をしていた。
「お前はお前でいろ。そうでないと俺も俺でいられない。」
私にそれを伝えてきた“彼”の真意とはこうだった。
……自分が作り出した“彼女”が、彼女自身に不足を感じている。足りないと言わんばかりに次々と異質なものを身につけ、どんどん自己から遠ざかっている。
そのままのお前を愛したかったのに。なのにお前は俺を傷つける。そのうち俺
第144話 魂の空間は螺旋する
幼稚園の頃、近所に住むかよちゃんの家に遊びに行った。
誕生日を迎えたかよちゃんは、着せ替え人形用の、小さな子供でも簡易的な服が作れるデザイナーセットのおもちゃを貰っていた。
そのおもちゃでの遊びに誘われ、私も自分の着せ替え人形を持って彼女の家にお邪魔すると、リボンやレース、紙のメジャーや布切れなどで、テーブルの周りは瞬く間に賑やかになった。
ひと通り遊び尽くし飽きてきた頃。
彼女は付属品