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気づき帖2(160920~)

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日々の生活の気づきの備忘録その2。
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2019年8月の記事一覧

心臓で東京を体感する

心臓で東京を体感する

猛暑を乗り越え、またランニングのペースを取り戻しつつあるんだけど、走ると体力以外の大きな獲得物として、「土地勘」がある。東京なんて、住んだり通勤したりする人には大体、駅と駅の位置関係くらいはざっくり頭に入っているもんだと思うけど、「渋谷と表参道と赤坂と、どっちのほうが坂の上にある?」みたいな、体感でわかってるみたいな境地にいる人ってなかなかいないように思うのです。特に車で東京を動かない人はなおのこ

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時間が体感される瞬間

時間が体感される瞬間

久々のブルーノート東京は、オレンジペコーの20周年アニバーサリーのアコースティックセットライブでした。

ちっさいときから何となくひねくれていて、中二よりも先に中二病を発症し、人と一緒な自分では嫌だというアイデンティティゾンビみたいな自意識を持っていた中学生だった自分が買った、人生初めての自腹のCD購入が「Babyface」「Greatest Jazz Hits」「3VIEWS」でして。もはや何そ

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「端的」に話す人の尺

「端的」に話す人の尺

スーパーイノベーターの沼田尚志さんからのご縁で、日テレNEWS24「the SOCIAL」に出演してきた。久々の電波の生放送。やっぱり定期的に「尺が決まった中で自分のオピニオンを話す」という訓練は必要だなと痛感します。

ゲシュタルト崩壊みたいに、しゃべってるうちに「あれ、語尾ってどうなってるのが普通なんだっけ?」とか、わけのわからんことがよぎったりする。『と思います』『という風になっていくはずで

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言葉のプロか、プロの言葉か。

言葉のプロか、プロの言葉か。

世の中には「言葉のプロ」と言われる職業はいくつかあるけど、「なにか別のプロ」として極まっている人は、結局「言葉もプロ並みに面白い」ということはよくあること。六本木の21_21で開催中の「虫展」に行ってきて、大いに虫好きの欲求は満たされまくったのですが、館内企画の「養老先生の言葉」が、冒頭の言葉とプロの関係性について考えさせられるものばかりだったのです。

特にうなったものだけここに。「何かのプロは

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朝のアップデート

朝のアップデート

月曜の朝から、会社でPC立ち上げるとがっつり目のシステムアップデートがはじまってやる気の出鼻をくじかれる現象の名前をだれかつけてください。と、いら立っては見たけれど、こういう日々の少しずつのアップデートが基礎効率を保ち、改善することにつながっているので、そういう物事の進展の仕方自体は嫌いじゃない。

自分の頭のOSも結局、こういう時間をとれるかどうかでパフォーマンスが全く変わることを、ようやく実感

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「仕事と感情の関係性」の3類型

「仕事と感情の関係性」の3類型

こう見えても法律学科出身の自分。当時の同級生ですっかり弁護士としてご活躍の人もいる中で、自分が当時培ったことで今仕事に生きていることといえば、「文系ロジカル脳」を多少判決文とか読んでたことから学んだのかなということと、人が仕事にかかわるときのスタンスの話は今になってもよくよぎる。

弁護士にはおおまかには3パターンいると思うと、当時、授業を聞くともなく大教室で話してくれた同級生。彼曰く、タイプ1は

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本当の好奇心は、自分を希薄にする

本当の好奇心は、自分を希薄にする

今週は久々の講演の機会でした。ご依頼いただいたゼミのウェブにまとめがのっていたので詳細はこちらを見ていただきつつ。

「こうすると若い人に対してうまくマーケティングが機能するよ」という話以前に、「そもそも、若い人のことを理解するとどんないいことがあるの?」という話からあえてしました。まあ、おおかたのオーディエンスのみなさんは『いや、だからそれは彼らにうちの商品を買ってもらえるようになる、ってことじ

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「やる」を逃がすな!

「やる」を逃がすな!

下ネタじゃないですよ笑

仕事で様々な会社をよりよい組織にしていくお手伝いをさせてもらっていますが、最近ふと気づいた「気を付けたほうがいい言葉」がある。『やる』という言葉。

・それは誰が「やる」んですか?
・最後まで「やらせて」ください。
・次回、いつ「やり」ますかね
・A部署とB部署とで合同で「やる」のがよさそうですね
・いいねーそれ、ぜひ「やろう」

いくらでも例文書けますけど、日々これでも

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ファンクが好きな私を見せる

ファンクが好きな私を見せる

六本木のミッドタウンを歩いていたら、BGMがTOPで。TOPだけ読んで「Tower of Powerのことね」ってわかる人と、社会に出てからめっきり会わなくなったけど、そんな言葉が当たり前の共通言語として日常会話に飛び交っていたバンドサークル時代のことをちょっと思い出した。TOPのSoul Vaccination. 代表曲のひとつです。

学生の頃、一時期狂ったようにファンクにハマった時期があって

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「死生観」としてのアート

「死生観」としてのアート

ご多分に漏れず、ちょうど小4あたりのとき、「死んだらどうなるんだろう」と考えていろんな物事が手につかなくなったことがあった。考えれば考えるほど、「なんで自分が、”自分”を今やっているのか」の理由がわからず、そしてそこに「運命」のような人間が考えただけの概念で納得をくっつけることもできず、結論としては、「たまたま今、この人間のターンをやっているだけであって、死んだらおそらく、この人間が生まれた直後に

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聞きに来て寝る人のインサイト

聞きに来て寝る人のインサイト

学生の頃、特に高校から大学にかけて、かなりの時間、授業で居眠りしていたことをここに白状します。といったところで、先生にしてみれば「何いまさら言ってんの、そのときから丸わかりですよ」という話なんだということを、社会人になってセミナーに登壇するようになってから切に思う。登壇していると驚くほど、個体識別できるレベルで人の顔は見えるもので、「俺が客で来ていたことなんて吉田さん気づいてないよなあ」ということ

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「いっせーのーせ!」の脆さ

お盆明けの電車の中はなんだか空気がぬるっとしていて、どうにもやる気がしゃきっと垂直に立ち上がらない感じがする。みんなまだぼんやりしているというか、まだ休んでいる人もいるせいかすごい混んでるって感じもどことなくしないというか、そういう、気の抜けた炭酸のようなテンションの一日であります。

どうもこう、日本は「いっせーのーせ!」でいろんなことをするように今のところいろんなことができている。いっせいに休

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「持ち時間」を何に使っていくか

「持ち時間」を何に使っていくか

Dreamdaysというアプリがあって、何かXデーを決めるとそこまであと何日かを、計算して出してくれるというものです。おそらくアプリの名前の通り、夢とか目標に期限を区切って、そこまでの時間を有意義に使いましょう的な意識の高い使い方を想定したアプリなんだと思うけど、「その日から何日経ったか」も計算してくれるので、自分はそっちを可視化するのが面白くて、ごくたまに開いて自分の人生の時間の感覚を持つように

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「わからない」ことを受け入れる感覚

昨日の話のつづき。「わかっている」と思うから、わからなくなるというか、わかっていないかもしれないと自分を過信しすぎないことが結局、「よりわかろうとする」態度につながるという話だったんだけど。

若者研究をしていてもいつもここの壁には直面する。大人は全員、一度「若者」をやったことがあるので、なんとなく自分が若者をやっていたことの記憶を、さも昨日のことみたく勘違いして「ああ、はいはいあれね」みたいにあ

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