マガジンのカバー画像

養生

17
運営しているクリエイター

#腰痛

古今のさらしについて

古今のさらしについて

 あっという間にもう6月ですね。蒸し蒸しとしんどい季節がやって来ました。

 古今整体室では骨盤部の安定のためにさらしの使用を推奨しており、少しずつでもその良さが見直されてお使いになる方が増えていけば良いなとの思いで、伝統的な製法で作られた和晒に草木染めを施したものを「古今のさらし」として、開院当初より制作・販売しております。

 化学繊維やゴムを使用した腹帯、コルセット類は特に夏場蒸れやすく肌荒

もっとみる
上腕骨外側上顆炎(テニス肘)について

上腕骨外側上顆炎(テニス肘)について

 手首を反らせたりする働きのある筋肉が上腕骨の外側上顆という部分(肘の外側の骨のでっぱり)に付着しています。

テニス等の運動をされる方や力仕事の方はこの筋肉の使い過ぎによって繰り返し外側上顆部にストレスが加わるため炎症が起こります。

また妊娠中から産後にかけて分泌されるホルモンの影響で肘や手首の関節が不安定になり、そこに家事や育児の負担が加わって発症するタイプの外側上顆炎もあります。

テニス

もっとみる
低気圧と関節痛

低気圧と関節痛

 梅雨時は大気圧が下がり身体が膨張傾向となります。また多湿のため発汗機能が低下し、身体がむくみやすくなったり排熱が上手く出来ないことで至るところに不調が出やすくなります。
 

 特に関節部は関節腔という袋状になっているため気圧の影響を受けやすく、外気圧が下がることで相対的に関節腔は膨張し関節面の密着性が低下します。関節面の密着性が低下すると関節運動時の摩擦係数が高まりスムーズな関節運動が出来なく

もっとみる
筋力について

筋力について

 患者さんからよく「もっと筋力をつけた方が良いでしょうか?」という質問を受けます。非常に難しく考えさせられる質問です。
確かに筋力をつけた方が現状よりは疲れにくくなるでしょうし、いわゆる筋肉痛などの症状は出にくくなります。
 ただ筋力が高ければ良いのかというと勿論そんなこともありません。筋骨隆々な人が身体を傷めにくいという訳ではありませんし、華奢な人が不調を抱えやすいということもありません。結局は

もっとみる
寝違えについて

寝違えについて

最近、首の寝違えの治療が立て続けにありました。1年を通して比較的よく目にする症例ではありますが、気圧が下がったり冷えたりしてくると起こりやすくなりますね。

首の寝違えはたいていが頸椎の椎間関節のいわゆる捻挫です。関節まわりの靭帯や関節包、筋肉などが損傷しています。軽微な損傷であっても痛みが強いことが多くなかなかやっかいなものです。

他の筋骨格系の問題と同様に普段から姿勢の悪い方に起こりやすいで

もっとみる
関節を締めることの意義、重要性

関節を締めることの意義、重要性

古今整体室の治療では関節を締めることを常に考えています。
一般に「関節の歪み」と表現されるものは、関節の緩みとねじれがその本態です。分かりやすく言うと「はまりが悪くなっている」状態です。
関節の噛み込みや癒着による不具合もありますが、頻度としては緩みによる不具合の方が圧倒的に多いです。

何故関節が緩んでくるかというと、関節にしっかりと荷重や圧力がかけられていないからです。
原因のほとんどは不良姿

もっとみる
2020.6.15〜6.28雑記

2020.6.15〜6.28雑記

暑い日が続きます。京都では今のところ雨はあまり降っていませんね。

先日、京都を拠点に日々お産に寄り添っていらっしゃる海(まある)助産院さんと久しぶりにお会いして、妊産婦さんに対する治療や腹帯の処方・巻き方などについて色々と意見を交換しました。

海助産院さんは現在は出張専門の開業助産師さんですが、入院分娩ができ産前産後の方やご家族、地域の方々が集える助産院の建設に向け取り組んでいらっしゃいます。

もっとみる
さらしの効果とコルセット・バンドなどとの相違点

さらしの効果とコルセット・バンドなどとの相違点

古今整体室では妊産婦さんやギックリ腰をされた方などにさらしを腰に巻いて頂くことがあります。

さらしを巻くことの目的は骨盤(特に仙腸関節)と股関節を締めて安定させることです。
骨盤部を安定させることで胎児の安全な生育環境の維持や腰痛の軽減、腰部可動域の増大、姿勢の改善などさまざまな効果があります。

さらしの大きなメリットは圧力をかけたい部位とかける圧力の微調整ができることです。また木綿でできてい

もっとみる