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「血の通った仕事」とは何か?2年前に言われたことが気になったので「実況」でセッションしてみます
「何でも実況します」を売りに商売している僕が、あらゆる業界の表現者たちと「実況」でコラボレーションするライブイベント「実況芸セッション」を久しぶりにやることになった。今回はドローイングと実況のコラボで、相手はイラストレーターのたなかみさきさん。去年は初めてワンマンのトークライブ「トーキングトゥルース」に挑戦したので、セッションは実に2年振りとなる。14回目にして女性との共演は初めてだ。
たなかさ
スマホ仕様の「JV」が完成!!20歳若いクリエーターたちと作りあげた濃密な4分間
初めてミュージックビデオを作ってみた。というのも、昨年、アナログレコードで「燃えろ!吠えろ!タイガーマスク」の音源を出したときから、映像化してみたいと思っていたからだ。今の時代、音楽と映像は切り離せないわけで、映像化することで、自分のことを知らない人に曲が届く可能性が広がる。そして、自分を知ってもらうとしたら、やっぱり歌ではなく実況だろうと思って、ビデオはレコードのB面に収録した実況バージョンで作
もっとみる「やりたい」と「やる」は全然違う!演出も舞台装置もない一人喋りの「トーキングトゥルース」をやってみて感じたこと
2023年12月に初めて企画した単独トークライブ「トーキングトゥルース」は満員だった。わずか100人キャパとはいえ、舞台袖からぎっしり埋まった客席を見た時には、思わず武者震いしてしまった。ステージに出て行った時に聞いた拍手の音は今もはっきり思い出せる。集まっているのは、自分を見るために来てくれた人たちばかり。いつも客席に向かってマイクで「会場の皆さん、愛してまーす!」と叫ぶプロレスラー棚橋弘至の気
もっとみるトーキングトゥルース、このタイトルにピンと来る人へ
今年ももう12月。2023年の自分の仕事を振り返ってみると、頼まれてないことをけっこうやったような気がする。その最たるものが、レコード作りだ。古舘伊知郎さんがテレビ朝日の社員時代に出した「燃えろ!吠えろ!タイガーマスク」を歌ってアナログ盤を作るなんて、誰にも頼まれていない。自分がやりたいからやった仕事なのである。
ここで何度も書いている通り、僕がフリーアナウンサーという職業を選んだのは、小学生の
古舘伊知郎初の小説「喋り屋いちろう」の読書感想文を書いてみた
古舘さんのエピソードで僕がいちばん好きなのが、アナウンサー駆け出し時代の話である。今より圧倒的に勢いのあったテレビ局に存在した、先輩から受けた厳しい指導や上下関係のエピソードは、いかにも放送局というかんじで、地方の小さなラジオ局で育った自分にはとても羨ましく思えるからだ。豪快で、おおらかで、理不尽。例えて言うなら、室温40度の中でヒンズースクワットを繰り返す昭和の新日本プロレス道場伝説のようなもの
もっとみるYMO伝説のLA公演を成功に導いたプロデューサー川添象郎と43年後の妄想実況が繋がった
1973年生まれの僕にとってYMOは「お兄さん世代の音楽」だが、アルバムは全て買い揃えるほど愛好している。特に彼らにとって最初の海外公演、1979年8月2日のロサンゼルス・グリークシアターでのライブ映像は20代の頃から何度観たかわからない。この夜、チューブスの前座としてステージに上がった細野晴臣、高橋幸宏、坂本龍一の3人は、コンピューターを使った生演奏で聴衆を沸かせ、その様子が当時、NHKのニュー
もっとみる知らなかった業界コンテストを「実況」で伝える異色すぎる番組がNHKでスタート
日本国内には、業界のスキルアップを目的に開催されているコンテストが数多く存在することをご存知だろうか。大小合わせて年間に100を超える大会が行われているものの、一般的にはほとんど知られていないのが現状である。『ニッポン知らなかった選手権 実況中!』とは、そんな“日本の技術力”を支えている業界コンテストを紹介する番組なのである。
テレビの世界では、高い技術を持った人をスタジオに呼んで大会を開いたり