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エッセイ

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おいしい年賀状

おいしい年賀状

今年の年賀状は新年になってから書いた。
いつもなら旧年中に投函していたけど。

そしてそんな小さなタスク遅延でさえ自己肯定感に影響する。
「商売は牛の涎」と聞いて「私は牛の涎」と考えてしまう程度に。

がしかし
「そもそも旧年中に新年の挨拶を書くのはおかしい」
と思う。

考えてみれば、タイムカプセルに入れる手紙も
アンジェラアキさんの名曲「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」の歌詞も
現在の私から未来の

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22時までには仕事再開します

と、でも書かないと、まるで辛いケーキのような、眠気と本を読みたい誘惑という相反するあれこれに負けそうです。

思えば自分の仕事のスタートは、マリカーのドンキーコングやクッパのように、スピードに乗るまで時間がかかり、マックススピードはノコノコくらいのスピード感です。もちろんロケットスタートは年に数回しか成功しません。

ていうのは疲れている証拠ですきっと。大概は浅瀬で溺れているだけで大したことがない

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誰が石橋を叩いて渡るか

誰が石橋を叩いて渡るか

かつて、石橋を叩いて渡ることを、保守的とかビビりの代名詞のように言われたことがあった気がする。

今はみんな叩いてる。叩いて渡ることがかっこ悪い世の中じゃなくなったと言った方がいいだろう。

でも、この「石橋を叩いて渡る」という言葉の頭に「自分が」をつけられるかどうかでだいぶ差があると思う。

みんなそれぞれに不安。でも不安なりにジタバタしてとにかく向こう岸に渡ろうとする人がいる一方、それを見て嘲

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恵比寿いい店モテる店

恵比寿いい店モテる店

「東京いい店やれる店」という名の本がある。知ってる人も多いのではないだろうか。

どんな本か。男女がより仲睦まじい関係になるためのおすすめのお店を紹介した、半分グルメ半分恋愛指南のような本である。半グレならぬ半グルだ。

先日、恵比寿でごはんを食べててふとこの本を思い出した。

恵比寿のやきとり屋さん「鶏敏」その日、前職の友人であるKZ氏とYS氏と「久しぶりに飲もう」となって、恵比寿の店を選んだ。

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糸井重里×芦田愛菜の対談を、リクルートのリボンモデルで考える(前編)

糸井重里×芦田愛菜の対談を、リクルートのリボンモデルで考える(前編)

2月2日に放送された『SWITCHインタビュー 達人達』糸井重里×芦田愛菜。この対談から今後のヒントが少し見えた気がしました。

対談自体がコピー糸井さんが希望したと言われる「70歳と14歳の対談」。事前告知や番組冒頭でも、年齢差56歳が話題になっていました。

「おいしい生活」や「想像力と数百円」、そして「4歳と14歳で生きようと思った。」などの名コピーを生み出して来た糸井重里氏。

これまでの

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余捨て人(よすてびと)

一昨日は新人異動者のディレクターに混じり『プランニング研修』に参加。目下、人生のプランニングを修正する必要性に迫られている今の僕にはいろんな意味で必要な研修である。たぶん。

研修では3C分析などのプランニング手法や広告のセオリーについて触れたあとに講師の仕事紹介があって、特に印象に残ったのが企業ブランディングの仕事だった。企業の中にいる人が気づいていない魅力を言葉にしながら、5年後、10年後も普

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挑戦に見える逃げ

4年前、「コピーライターになる」と言って転職した。一見チャレンジングに見える。が、正直言って、コピーライターになりたいと思ったのは、純粋培養の前向きさからではなかった。

前の仕事が向いてないなと思っていたし、なんか疲れたなとも思っていた。どこかで満たされていない感覚があった。そして、コピーを書いた方がホームランを打てるのではないかと根拠のない自信を持っていた。

ホームランはまだ打っていない。ヒ

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ドリル

「相手が欲しいのはドリルではなく穴である」という言葉。マーケティングの格言らしいのだけど、日々のコミュニケーションを考える上でも左脳に貼り付けておきたい言葉だなあと思う。

一昨日、チームメンバーが顧客対応に苦戦し、結果的にうまく行かなかったことがあった。うまく行かなかったというのは相手のオーダーに応えられなかったということである。序盤にボタンを掛け違えたまま結局最後まで行ってしまった。複数の関係

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マヨラーは現代の高杉晋作

マヨラーは現代の高杉晋作

鬼に金棒、楽しく生きる人にマヨネーズ「おもしろきこともなき世をおもしろく」
「自ら機会を作り機会によって自らを変えよ」

世の中には主体性を謳った名言がたくさんあります。その中でも上の二つはすごく好きな言葉です。ただ、背中を叩かれて背筋が伸びるように「よし頑張ろう」と思う一方、このビッグワードを前にたじろいでしまうことも多い気がします。

でも、世の中に目を向けてみると、主体的におもしろく、いろん

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「マチネの終わりに」こそ、『神様が投げた紙ひこうき』と呼ぶにふさわしい

平野啓一郎さんの小説、『マチネの終わりに』をようやく読み終えた。年明けから読み始めたのでおよそ1ヶ月かかったことになる。先が気になってしょうがない小説ではあったけれど、それ以上に先を知るのがもったないようなどきどきするような、そんな小説だった。なので、他の本と並行して読んでいたとはいえ、「すこし愛して、ながく愛して。」というサントリーレッドの名コピー(糸井重里さん作)を思い出しながら、ちびちび読ん

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代官山T-SITEの所沢版

今日、生まれて初めて所沢の地に足を踏み入れた。小学生みたいな感想になってしまうが、やさしい人が多かった「気がする」。中央線は殺伐としている「気がする」から、余計にほっこりできた「気がする」。

所沢と言えば、

・『となりのトトロ』の舞台のモデルと言われる狭山丘陵
・『COOL JAPAN FOREST構想』の総本山を目指すところざわサクラタウン

が、脳裏に浮かぶ。

とりわけ、ところざわサクラ

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ハッポウビジョン

ハッポウビジョン

数年前、友人の会社のビジョンワードを考案する依頼を受けました。で、あれこれ考え提案した言葉がこれでした。

ハッポウビジョン

ピザを食べながら聞いてた友人とその彼女の反応は良かった記憶はありますが、あれから、会社やこの言葉がどうなったかはわかりません。会社立ち上げの話も頓挫した可能性が高いです。ビジョンワードのせいで進むべき方向性がわからなくなり、立ち上げが頓挫してたら本当にごめんなさいと言うし

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あと364日

あと364日

2018年も残すところあと10分。節目として振り返ってみると、今年ほど仕事での出会いに恵まれた年も珍しかったと思います。今のところ友人や先輩のようにこれからも続く出会いかは分かりませんが、あんな人たちが多くこの国にいると知れたことが本当に良かった。大切な本や歌に出会ったような感覚で、きっとこれからの人生で幾度となく参考にさせて頂くと思います。いちおう二児の父なので、「子どもは親の背中を見て育つ」と

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いばしょ

いばしょ

今年、川崎の武蔵新城から東京の西国分寺へ引っ越しました。子育て環境を求めてのことでした。武蔵新城がけっして子育てに不向きだったわけではありません。でももっとドーンと緑の多い場所に住みたかったのです。結果、引っ越して良かったのですが、思わぬところで物足りなさを感じています。それはニュータンタンメン本舗が身近じゃなくなったことです。奇跡的に国立駅前に店舗はあるのですが生活圏から外れています。国立カルチ

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