いばしょ
今年、川崎の武蔵新城から東京の西国分寺へ引っ越しました。子育て環境を求めてのことでした。武蔵新城がけっして子育てに不向きだったわけではありません。でももっとドーンと緑の多い場所に住みたかったのです。結果、引っ越して良かったのですが、思わぬところで物足りなさを感じています。それはニュータンタンメン本舗が身近じゃなくなったことです。奇跡的に国立駅前に店舗はあるのですが生活圏から外れています。国立カルチャーより国分寺カルチャーの方がニュータンタンメンとの親和性は高いと思うので移転してくれないかなと思っていますが、心の声は誰にも届きません。住む場所の居心地は、胃の心地とは切っても切り離せない関係です。
あのタンタンメン中辛を初めて口にした時、未知との遭遇に胃がびっくりしてキュルキュルしていたことを思い出します。それでも気づいたら毎週会う間柄になり、僕の胃は徐々に順応していきました。「継続は力なり」ということを胃の変化でひしひしと感じたものです。ルーティンの少ない僕の暮らしの中で毎週金曜日に行くニュータンタンメン本舗は大切な居場所でした。そして今、暮らしに緑は増えたけど闘牛のように突っ込みたくなるあのタンタンレッドが僕の暮らしには足りていません。あの味に順応した僕の胃は、結婚を機に構えた新居からパートナーがいなくなった後のように『いばしょ』をあけて今日も待っています。
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