Kaho Hashimoto

1993年生まれ/大阪在住/ライター ことばに触れる、写真を撮る時間が好きだ。 暮らし…

Kaho Hashimoto

1993年生まれ/大阪在住/ライター ことばに触れる、写真を撮る時間が好きだ。 暮らし、生き方、ファッション、美容、カルチャー、食など好きな分野で書けて撮れるライターに

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記事一覧

30歳女子が、吉本ばななさん『ミトンとふびん』を読んで気づいた「たとえ何かを失ったとしても、あなたは何も失っていない」とい…

最近の私は以前にも増して、「失うこと」、「終わりにすること」に対して怖さを感じていた。仕事や大切な人との関係、家族。 これからのキャリアに希望を見出しかけつつも…

Kaho Hashimoto
3か月前
19

1on1で文章を編集してもらっていたら、いつのまにか心が救われていた話

noteを書くことで気づいた自分のこと noteの執筆やSNS発信に力をいれるべく、1月からパーソナル編集者としてみずのけいすけさん(https://twitter.com/mikkemac)に伴走いた…

Kaho Hashimoto
6か月前
32

自分の星を見つける-土門蘭さん著書『死ぬまで生きる日記』-

ある人の日記を読み、静かに深く沁み入るような感覚を覚えながら、わたしの心は震えていた。ときに著者とともに泣きながら。 胸の奥がじーんとあたたかくなって、心臓の鼓…

Kaho Hashimoto
6か月前
9

「推し」に出会えていなくても、出会うまでの過程にも物語がある。今あなたの中にある、好きの種を育てていく

あなたには「推し」という存在がいるだろうか? ある調査結果によると今や2人に1人は推しがいるといわれている。 (https://mynavi-agent.jp/dainishinsotsu/canvas/2022/0

Kaho Hashimoto
7か月前
18

ちゃんと選んできたんだった

去年の12月。 深い深い闇の中にいた。  何をするにもうまくいかなくて、動くほど糸が絡まるかのようにうまく動けない。 向けられる言葉に勝手に棘を感じて閉じこもってし…

Kaho Hashimoto
7か月前
8

美容は「自己理解のツール」私は私を活かしていく生き方を選んだ

美容編集者、ライター、ブックライターとして活躍されている、畑中美香さん。女性誌を中心に美容や健康記事に関して取材、執筆、連載、またnoteで 「やり直し美容」という…

Kaho Hashimoto
8か月前
17

「できない、嫌」はやらない。振り返ると彩りある道ができていた(江角悠子さんインタビュー)

自分の人生は案外、思いもしなかったものの積み重ねでできているのかもしれない。 でもそれは何かを選びとったというよりも、何かを選ばなかったことにあるのではないか。 …

Kaho Hashimoto
9か月前
23

『松本隆 言葉の教室』-なぜこんなにも松本隆の言葉に心を動かされるのか-

松本隆さんが話したことを延江浩さんが文章にして出来上がった本、 『松本隆 言葉の教室』 延江浩さんが、松本隆さんの言葉の源を知りたいと思ったところからこの本が創ら…

Kaho Hashimoto
9か月前
13

自分に深く入っていく時間

私の部屋にも秋の香りがやってきた。 香りが鼻中に広がる。 優しく可憐でどこかほっとする香り。 季節の訪れを教えてくれる香り。 身体中を満たしてあげたくて思いっきり…

Kaho Hashimoto
10か月前
10

カメラが教えてくれる日常の豊かさ

小学 6 年生の作文に、「将来は写真家になりたい」と書いていた。 修学旅行で淡路島のクルーズ船に乗って撮った渦潮の写真。 それがうまく撮れた。 そういえばそんな夢を持…

Kaho Hashimoto
10か月前
36

僕のマリさん著書「常識のない喫茶店」から考える、大切な居場所を守るということ

大切な居場所を守る。  一般的に正しいとされる普通や常識だけでは、本当に大切なものを守れないことがある。 大切な人、自分の心や生活、人生。 そこを犠牲にしてまで守…

Kaho Hashimoto
10か月前
25

街のパン屋さんから世界の話

わたしの住む街に大好きなパン屋さんがある。 月に2〜3回、そこのパンを頂くのが楽しみのひとつだ。 母から「パン(絵文字)ゲット(^^)(喜びの絵文字)」とLINEが来ると、なん…

Kaho Hashimoto
10か月前
12

削ぎ落すこと、削ぎ落したくないこと

「○○への思い」というテーマで200字で書くという課題があった。 200字なんてあっという間だし簡単に書けると思っていたが、これが思いのほか難しい。 そのあっという間に…

Kaho Hashimoto
11か月前
5

【京都ライター塾9期レポ】第6回新規仕事を得るために

全6回からなる京都ライター塾の最終回が終わった。終わってしまった。 最後の講座は「新規仕事を得るために」 ライターをすると決めれたとしても、そもそもどうやって仕事…

Kaho Hashimoto
11か月前
10

【京都ライター塾9期レポ】第5回原稿の書き方

「取材対象者の言わんとしていることを汲み取って伝える」 これがライターの使命だ。 江角悠子さんが主催する「京都ライター塾」の第5回「原稿の書き方」 の講義で感じた。…

Kaho Hashimoto
11か月前
9

【京都ライター塾9期レポ】第4回インタビューのやり方

わたしは話を聴いてみたい人がたくさんいる。 その人が何を見て、何を感じ、考え、選び、歩んできたのか。 その軌跡を知りたい。 人の人生や考えに触れることで、その人の…

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30歳女子が、吉本ばななさん『ミトンとふびん』を読んで気づいた「たとえ何かを失ったとしても、あなたは何も失っていない」ということ。

30歳女子が、吉本ばななさん『ミトンとふびん』を読んで気づいた「たとえ何かを失ったとしても、あなたは何も失っていない」ということ。

最近の私は以前にも増して、「失うこと」、「終わりにすること」に対して怖さを感じていた。仕事や大切な人との関係、家族。

これからのキャリアに希望を見出しかけつつも、掴みかけたものがスルスルとこぼれ落ちていき、プライベートでは大切な人との終わりの予感がするようだった。これが30歳女子のリアルだ。

このままでいいのか悩む一方で、終着点が見えそうになるとよりいっそう怖くなる。あたりまえにいる存在を失っ

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1on1で文章を編集してもらっていたら、いつのまにか心が救われていた話

1on1で文章を編集してもらっていたら、いつのまにか心が救われていた話

noteを書くことで気づいた自分のこと

noteの執筆やSNS発信に力をいれるべく、1月からパーソナル編集者としてみずのけいすけさん(https://twitter.com/mikkemac)に伴走いただいている。

みずのさんのパーソナル編集については、こちらを!

note1本書いてそれをみずのさんに見ていただき、フィードバックをいただく。今まで自分のnoteを公開前に誰かに見てもらうという

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自分の星を見つける-土門蘭さん著書『死ぬまで生きる日記』-

自分の星を見つける-土門蘭さん著書『死ぬまで生きる日記』-

ある人の日記を読み、静かに深く沁み入るような感覚を覚えながら、わたしの心は震えていた。ときに著者とともに泣きながら。

胸の奥がじーんとあたたかくなって、心臓の鼓動が身体まで伝わってくるかのようだった。

その日記とは、土門蘭さんの著書『死ぬまで生きる日記』だ。

「死にたい」の裏にある想い

土門さんの日記には、2年間のカウンセリングを通して、著者が「死にたい」と願う気持ちに向き合ってきたことに

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「推し」に出会えていなくても、出会うまでの過程にも物語がある。今あなたの中にある、好きの種を育てていく

「推し」に出会えていなくても、出会うまでの過程にも物語がある。今あなたの中にある、好きの種を育てていく

あなたには「推し」という存在がいるだろうか?

ある調査結果によると今や2人に1人は推しがいるといわれている。
(https://mynavi-agent.jp/dainishinsotsu/canvas/2022/06/post-727.html)
一方で「推し」という存在に憧れを抱き、まだ見ぬ「推し」への想いを募らせている人もいるだろう。例外なくこの記事を書いている私も、である。

なんとなく

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ちゃんと選んできたんだった

ちゃんと選んできたんだった

去年の12月。
深い深い闇の中にいた。 
何をするにもうまくいかなくて、動くほど糸が絡まるかのようにうまく動けない。
向けられる言葉に勝手に棘を感じて閉じこもってしまう。人と関わることがしんどかった。
なんでこんなにも生きづらいんだろう。
当時はずっとそんなことを考えていた。

でも今ならわかる。
それは「自分」を生きていなかったから。
誰かの想いを優先しすぎたり、自分に言われたわけではないのに全

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美容は「自己理解のツール」私は私を活かしていく生き方を選んだ

美容は「自己理解のツール」私は私を活かしていく生き方を選んだ

美容編集者、ライター、ブックライターとして活躍されている、畑中美香さん。女性誌を中心に美容や健康記事に関して取材、執筆、連載、またnoteで
「やり直し美容」という名のもと、美容についての発信をしてきた。
けれども本格的に美容に向き合い始めたのは、40代に突入する前のつい最近のこと。その過程で気づいた、「美容は人生を通じた自己理解のツールだ」という言葉。
それは一体どういうことなのか。畑中さんの美

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「できない、嫌」はやらない。振り返ると彩りある道ができていた(江角悠子さんインタビュー)

「できない、嫌」はやらない。振り返ると彩りある道ができていた(江角悠子さんインタビュー)

自分の人生は案外、思いもしなかったものの積み重ねでできているのかもしれない。
でもそれは何かを選びとったというよりも、何かを選ばなかったことにあるのではないか。

自分はどうしたいのか、その本心に気づくことは簡単なようで実は容易なことではないと思います。
編集/ライターの江角悠子さんは、迷いながらもできることや、ちょっといいなと思ったことを、たくさん積み重ねてきました。

そんな中で見つけた「自分

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『松本隆 言葉の教室』-なぜこんなにも松本隆の言葉に心を動かされるのか-

『松本隆 言葉の教室』-なぜこんなにも松本隆の言葉に心を動かされるのか-

松本隆さんが話したことを延江浩さんが文章にして出来上がった本、
『松本隆 言葉の教室』
延江浩さんが、松本隆さんの言葉の源を知りたいと思ったところからこの本が創られた。

あとがきにこう記されていた。

わたしにとって、松本隆さん作詞の歌といえば、松田聖子さんの「赤いスイートピー」や「SWEET MEMORIES」、太田裕美さんの「木綿のハンカチーフ」などであった。
なぜ知っていたかというと、音楽

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自分に深く入っていく時間

自分に深く入っていく時間

私の部屋にも秋の香りがやってきた。

香りが鼻中に広がる。
優しく可憐でどこかほっとする香り。
季節の訪れを教えてくれる香り。

身体中を満たしてあげたくて思いっきり吸い込む。
隅々までゆっくりと染みわたり、その幸福感を抱きしめた。

穏やかな心地がして、呼吸のリズムが変わったのを感じる。
忙しない日々で知らぬまに呼吸が浅くなっていた。
深い呼吸や静謐な香りは安らぎを与えてくれ、自然と意識が自分に

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カメラが教えてくれる日常の豊かさ

カメラが教えてくれる日常の豊かさ

小学 6 年生の作文に、「将来は写真家になりたい」と書いていた。
修学旅行で淡路島のクルーズ船に乗って撮った渦潮の写真。
それがうまく撮れた。
そういえばそんな夢を持っていたなと、社会人になってカメラを習い始めて思い出した。
カメラを習い始めた当初は、カフェの写真を撮りたい、街のスナップ写真を撮りたいと、最初に目的があった。でも今はこの瞬間を残したい、その思いでシャッターをきっている。

写真を撮

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僕のマリさん著書「常識のない喫茶店」から考える、大切な居場所を守るということ

僕のマリさん著書「常識のない喫茶店」から考える、大切な居場所を守るということ

大切な居場所を守る。 
一般的に正しいとされる普通や常識だけでは、本当に大切なものを守れないことがある。
大切な人、自分の心や生活、人生。
そこを犠牲にしてまで守らないといけないものなんてあるのだろうか。
そもそもその普通や常識ってなんだろう。
誰が決めたのだろう。誰かを苦しめるぐらいならそんな常識なんて必要ないのではないか。

そんなことを考えるようになったのは、僕のマリさん著書の「常識のない喫

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街のパン屋さんから世界の話

街のパン屋さんから世界の話

わたしの住む街に大好きなパン屋さんがある。
月に2〜3回、そこのパンを頂くのが楽しみのひとつだ。
母から「パン(絵文字)ゲット(^^)(喜びの絵文字)」とLINEが来ると、なんとかして仕事を早く切り上げて帰れないかと企んでしまう。

ある日そのパンを買って帰ってきた母が言った。
「ここのパン屋さんずっと続いて欲しいから、たくさん行かないとね」
その一言で最近ぼんやりとしていたことが、自分の中で少し

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削ぎ落すこと、削ぎ落したくないこと

削ぎ落すこと、削ぎ落したくないこと

「○○への思い」というテーマで200字で書くという課題があった。
200字なんてあっという間だし簡単に書けると思っていたが、これが思いのほか難しい。
そのあっという間に書けるからこその難しさがあると思う。
何を書くのか、書かないのか、神経を集中させる必要がある。
簡潔にまとめたつもりで文字数カウントすると、最初は400字以上あってめちゃくちゃオーバーじゃん、と思いながら何度も書き直しては文字数をカ

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【京都ライター塾9期レポ】第6回新規仕事を得るために

【京都ライター塾9期レポ】第6回新規仕事を得るために

全6回からなる京都ライター塾の最終回が終わった。終わってしまった。
最後の講座は「新規仕事を得るために」

ライターをすると決めれたとしても、そもそもどうやって仕事をやっていくのだろうという漠然とした不安がつきまとっていた。
けれどもそれについても教えてもらえるという安心感が、このライター塾にはあった。

このライター塾では、書くことにまつわる多くのことを学んできた。
その中で大切なことは、書き続

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【京都ライター塾9期レポ】第5回原稿の書き方

【京都ライター塾9期レポ】第5回原稿の書き方

「取材対象者の言わんとしていることを汲み取って伝える」
これがライターの使命だ。
江角悠子さんが主催する「京都ライター塾」の第5回「原稿の書き方」
の講義で感じた。

第5回の講義までに江角さんにインタビューをするという課題があった。
掲載する媒体を想定して、企画書を書き、質問事項をリストアップして取材に臨む。そして原稿を書いた。
インタビューはがちがちで、もっと質問したいことがあったのにできなか

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【京都ライター塾9期レポ】第4回インタビューのやり方

【京都ライター塾9期レポ】第4回インタビューのやり方

わたしは話を聴いてみたい人がたくさんいる。
その人が何を見て、何を感じ、考え、選び、歩んできたのか。
その軌跡を知りたい。
人の人生や考えに触れることで、その人の見えてこなかった一面や
本質の部分が垣間見れる気がする。
その人の物語に自分を重ね合わせて、他人の人生が少し自分ごとのように
感じ、自分の中に新しい世界が広がりを見せる。
そんな瞬間を生で感じたい。
だからわたしはインタビューをしたいし、

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