福田和也

半透明な彼女たち

半透明な彼女たち

 六〇年代の日本映画、とくに大映のなんかを観ていると、やたらに登場人物が「ドライ」という単語を口にする。努めてそうあろうとする青年たちは慎太郎刈りで、スーツを着た太陽族といった趣だ。多感な十代に『太陽の季節』や『処刑の部屋』のアンチモラルな世界に触れたおかげで、日本ならではの情緒的な人間関係を忌むべきものと信じて疑わない。ドライな身振りは旧来的価値観へのカウンターであり、父母世代の年長者が眉をひそめる様をあざ笑う川口浩の笑顔は、名画座ではおなじみのものだ。若者はいつだって加害

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悪の読書術 (福田 和也)

悪の読書術 (福田 和也)

 読書案内の類だろうと思って手に取ってみたのですが、期待していたものとは異なる視点で書かれたものでした。  本書において著者は、「社交的価値」とやらに重きをおいているようです。 (p95より引用) 無垢さや無意識は、社交的価値の世界においては、もっとも恥ずべき、許し難いものなのです。  その「社交的」という視点(著者によると「世間の視点」)から、著者なりの「読書の見え方/見せ方」を縷々書き連ねたものです。 (p104より引用) 読書を、純粋に個人的な悦楽や教養から離れ

私の投票はいつも死に票、腕の太い野球選手、ババロアはゆうべの夜食、などの一日。#kurukeredo

私の投票はいつも死に票、腕の太い野球選手、ババロアはゆうべの夜食、などの一日。#kurukeredo

2021年7/4(日)3691 https://twitter.com/mk791122/status/1411521692623536128 発売一年か。 #工藤吉生 さんの日記を 読むところから朝が スタートするのだが、 とても充実した 新鋭歌人の一年だったと思う。 https://twitter.com/mk7911/status/1406793477363355653 https://twitter.com/toiimasunomo/status/14115736

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【読書感想文】『ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法』福田和也

【読書感想文】『ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法』福田和也

 どうも、ろけねおです。 この本は本屋さんで見かけて、ペラペラとめくった時にこれは買わにゃと思わせた本でした。 公共の場で文章をこうして晒してるわけですから、ちょっと位は文章が上手くならないと、たまたま読んでくれた人にムダな時間を使わせてしまうことになってしまいます。 なので、文章がうまくなりそうな話題の本はついつい気になってしまいます。 また、本を読むことについて書かれている本についてもとっても気になってしまいます。 ボクは読書を趣味にしたのが三十歳も半ばを過ぎた

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☆秀逸なストーンズ論? 福田和也「日本人の目玉」

☆秀逸なストーンズ論? 福田和也「日本人の目玉」

本書には、ストーンズが二度登場してくる。 ひとつは、川端康成について書かれた章。 川端康成が、普通ならば設定する自と他との境界線を意図もたやすくというよりはあまりにも平然とこえてゆくこと、美しい女性に感じ入って勃起もせずに平然と勝手に射精してしまうかのような川端をあつかった「いつでもいく娼婦・・・」の章で、川端と同じイき方をするミュージシャンとしてある時代のイギーポップが持ち出され、これに対して、観客をイかせることを企み、自分たちもイくふりをするが、ある節度をもって絶対

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5月第5週 今週のおすすめ「本の話」 5選!

5月第5週 今週のおすすめ「本の話」 5選!

 5月もいよいよ最終週! 今週も盛りだくさんの内容でお届けです。インタビューからは堂場瞬一さん、高瀬乃一さん、そして今村翔吾さん、真山仁さん、生島淳さんによる豪華鼎談も公開されました。  文春新書からは話題の『枝野ビジョン』そして、本物に出会いたい読者に贈る『教養脳』のちょい読みをどうぞ! ◇ ◇ ◇ ★堂場瞬一さんインタビュー 「父子の葛藤」というテーマについての、作家生活20年目の結論。  警察小説やミステリー、スポーツ小説など、多彩なジャンルを描いてきた堂場瞬一さ

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静かなる社交
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静かなる社交

こんにちは酪農家ヤコです。皆さんお元気ですか。 ヘッダー画像の人、煙草を持ってますね。これ私なんですが笑。今ではお嫌いな方も多いと思いますが、今回の大事なモチーフとなっています。 全体としては社交についてのお話です。どうぞお付き合い下さい。 ーーーーーーーーーー さて、新型コロナウィルスにまつわるあれこれ、皆さんの周りではどうですか。まだしばらくは暮らしや仕事に影響を与えそうですね。 ツイッターなど眺めていると、とても深刻な人と、ほとんど気にしない人の差がけっこうあ

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『福田和也コレクション1 本を読む、乱世を生きる』著者・福田和也さんインタビュー

『福田和也コレクション1 本を読む、乱世を生きる』著者・福田和也さんインタビュー

〈我ながらムチャクチャだと思わざるをえないくらい、イロイロなことを書きまくっている〉〈今は亡き『マルコポーロ』で連載中、齢70の愛読者の方から編集部に「この雑誌で酒のことばかりのコラムを書いている福田とかいうふざけた若造は、まさか『諸君!』でご活躍の福田先生と同一人物であるまいな」というお尋ねを戴いた〉(『グロテスクな日本語』あとがき) かつて自嘲気味にこう記していた文芸批評家の福田和也さん。昨年還暦を迎えたが、この30年、パンク音楽から書画骨董、保田與重郎から村上春樹まで

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『存在と時間』 マルティン・ハイデガー(前編)|福田和也「最強の教養書10」#10

『存在と時間』 マルティン・ハイデガー(前編)|福田和也「最強の教養書10」#10

人類の栄光と悲惨、叡智と愚かさを鮮烈に刻み付けた書物を、ひとは「古典」と呼ぶ。人間知性の可能性と限界をわきまえ、身に浸み込ませることを「教養」という。こんな時代だからこそ、あらためて読みたい10冊を博覧強記の批評家、福田和也がピックアップ。今回は、ハイデガーによる、この1冊。(前編) 私は眠れない子供であった。 ベッドに入って、目をつぶっても、意識が覚醒していて、眠りの世界に入っていけない。 仕方がないので、枕元に小さなスタンドを置いて、夜通し本を読んでいた。 中学生

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サブカル大蔵経620福田和也『文豪ナンバーワン決定戦』(宝島社)

サブカル大蔵経620福田和也『文豪ナンバーワン決定戦』(宝島社)

福田和也監修の文豪キャライラスト辞典。文豪がこういう絵柄で描かれるのは初めて見たので、資料としての価値があるかもと思いました。 〈総合〉ランキングは、①谷崎②漱石③賢治④芥川⑤大岡⑥太宰⑥三島⑧百間⑨山本⑩安吾でした。 中公文庫〈潤一郎ラビリンス〉シリーズに衝撃を受けた身として大谷崎一位に納得。漱石賢治のベスト3もその異様さに納得。どんな時代でも読み返されそう。 谷崎潤一郎🆚芥川龍之介 三島由紀夫🆚太宰治 のバトルも面白い。 プロレタリアと夢Qが目新しいか。 有島、

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