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あなたへの記録

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昔の私と、どこかにいるかもしれないあなたへ
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「苦手」じゃなくて「好きじゃない」とはっきり認識すること

「苦手」じゃなくて「好きじゃない」とはっきり認識すること

今まで、大人数での飲み会や旅行は苦手だなぁと思ってきた。人がたくさんいるとどこか所在ない気持ちになり、いつもその場を楽しみきれない自分がいた。もちろん楽しい瞬間もあるし、みんなと笑い合ったりしてるけど、ふと気づくと自分だけ遠くからみんなを見てる気持ちになる。そして家に帰ってから自己嫌悪で落ち込んだりするのだ。

ずっと「大人数が苦手で心から楽しめない私がダメなんだ」と思ってきた。苦手だけど思い出づ

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「フリ」をしてると積み重なって自分に染みつく。悪い方向でもいい方向でも。

「フリ」をしてると積み重なって自分に染みつく。悪い方向でもいい方向でも。

新卒で会社員になり4年以上経った頃、趣味を通じて友達ができた。当時、クライミングにハマり、仕事帰りに週1~2回通っていたジムで徐々に顔なじみが増え、そのうち何人かとは土日も一緒にジムめぐりをするようになった。みんな年齢も職業も出身もばらばらだけど、壁を登っている間は子どもに戻ったようにワクワクして、本当に楽しかった。

その中に、海外から来て日本で働いている子もいた。背が高くて優しくてお茶目な年下

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あなたらしさの眠る場所

あなたらしさの眠る場所

小学校低学年の頃までは、無邪気な子どもだったと思う。幼稚園に通っていた頃の記憶はほぼないけれど、友達と一緒に大きな口を開けて笑って写っている自分の写真を見ると、あまりに楽しそうで、何だかほっとしてしまう。

幼稚園から小学校に上がった私は、周りの空気がそれまでと少し変わったことを、幼いながらに何となく察知した。今までのこぢんまりとした場所とは全然違う、大きな建物に、大勢の生徒。確か1学年に6~7ク

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言葉の記憶

言葉の記憶

「今こんなこと言ってても、明日には変わってるかもしれないし。人の気持ちなんてそんなもんでしょ。」

これは、昔ある人に言われた言葉だ。当時は肯定も否定もせずそのまま受け止めていたけれど、最近になって、本当にそのとおりだよな、としみじみ思う。

普通の会話の中で「人の気持ちなんて」という哲学的なフレーズをさらりと口にしてしまうその人は、尊敬する先輩であり、初恋の人であり、初失恋の相手でもあった。

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予測できない未来へ

予測できない未来へ

10代の頃、私の心は不安定だった。特に中学生の頃、私は周りから見ればいわゆる「普通のおとなしい生徒」の部類に入っていたと思うけど、その心模様はなかなか荒れていた。

自分の性格も自分の顔も嫌いで1人で思い悩むことも多かったし、制御できないようなイライラが湧き上がってきて自分の感情に振り回され、戸惑うこともあった。

30数年の人生を振り返っても、いちばん戻りたくないのが中学時代だ。それくらい、心が

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就活で「会社選び」に終始していた私は、社会人になってから「生き方選び」をし直した

就活で「会社選び」に終始していた私は、社会人になってから「生き方選び」をし直した

1.就職活動の波にのまれてふと気づけば周りは就職活動を始めていた。

あの時、私は訳の分からぬまま大きな波にのまれ、とにかく周りと同じように「就活」を始めなければという焦りに突き動かされていたと思う。「大学卒業後に働く会社」を早く選ばなければと焦っていた。

その時点で、自分が選択肢を狭めていることにも気づかずに。

就活にはだいぶ苦労した。自分が何をしたいのか、全く分からなかったからだ。

正確

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