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被災した街の復興プロジェクトを舞台に、現場を取り巻く人たちや工事につながっている人たちの日常や思いを短く綴っていきます。※完全なるフィクションです。実在の人物や組織、場所、技術な…
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2021年3月の記事一覧
ゲンバノミライ(仮)第44話 空調設備の岩井さん
美しい空気は美しい配管から流れていく。名言とかではない。本当にそうだと思っている。
岩井美咲は、空調設備工事会社の技術者として、多くの建築物などを手掛けてきた。
空気は、温度や湿度、清浄度などいろいろな要素で管理されている。浄化して適切な温度に調整した空気が部屋に届き、部屋の中の空気を吸い込むことで、コンクリートなどで覆われた室内が快適な状態に保つのだ。そのために、天井裏や屋上、壁の裏側などに
ゲンバノミライ(仮)第43話 ファインの大橋さん
草木が生い茂った中で、リュックを背負ってゆっくりと上がっていく。現地に行くという基本は不変。
だが、肉体労働が待っている訳ではない。刻々と上がってくるデータと、現地に立った時の第一印象を基に、設計者に渡す基礎資料を作成する。これは究極のリモートワークだと思っている。
大橋亮は、建設工事の計画地に行って現地を測量して3Dデータ化し、計画用途を踏まえつつ、大まかなイメージ案を作る会社に勤務している
ゲンバノミライ(仮)第37話 レンタルの豊さん
頼まれたらすぐに持って行く。終わったら回収して、手入れをして、いつでも再出動できるようスタンバイする。シンプルだが、求められているのはそういうこと。ニーズを間違いなく受け止めることが何より大事。
企業向け資機材レンタルサービス会社で働く清水豊は、入社以来、そう教わってきた。伝票形式だった在庫管理を電子化して、稼働履歴を担当者間で容易に共有できるようシステムを構築したのは、顧客対応のスピードと正確