ゲンバノミライ(仮)

被災した街の復興プロジェクトを舞台に、現場を取り巻く人たちや工事につながっている人たちの日常や思いを短く綴っていきます。※完全なるフィクションです。実在の人物や組織、場所、技術などとは一切関係ありません。
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はじめに

とある建設工事を舞台に、現場を取り巻く人たちや工事につながっている人たちの日常や思いを短く綴っていきます。現場は常に動きがあり、仕事に従事する人や作業内容は日々…

ゲンバノミライ(仮)第51話 会えない由美さん

「うん、分かった。こんな状況じゃ仕方ないわね。せっかくだから、体をしっかり休めてね」 西野由美は、夫の忠夫からの電話を切るとため息をついた。 忠夫は、あの災害か…

ゲンバノミライ(仮)第50話 時代遅れの朝子さん

「こんにちは。注文の品をお届けにあがりました」 最後の品が来た。予定よりも少し遅い。急いで袋詰めをやらないと間に合わない。 「はーい! 向こうの会議室に運んでくだ…

ゲンバノミライ(仮)第49話 看護師の幸村さん

復興の現場で働いていて事故に遭った前園金之助が退院していった。救急搬送時に現場作業員と聞いて、正直なところ不安があった。自分たちの故郷を再生するために遠くから仕…

ゲンバノミライ(仮)第48話 警察の小池警部補

窃盗事件の処理をしていた小池義之警部補に建設現場での事故の第一報が入ったのは、午後過ぎのことだった。 「よりによって…」 思わず言葉が漏れた。 復興街づくりのシ…

ゲンバノミライ(仮)第47話 失意の中西さん

頑張れって言ってたじゃないの。しっかり役に立ってこいって。 あなたがそう言ってくれたから。 だから頑張れたのに。嘘つき。 中西好子は、通話を終えた携帯に向かって、…