マガジンのカバー画像

アスペルガーの恋【小説】

116
アスペの女の子の恋愛物語。ひとよりも多くの困難を乗り越えたラブストーリーの結末は?
運営しているクリエイター

#発達障害

重度の脳障害があると知ってからの生活

重度の脳障害があると知ってからの生活

知りたくない事実を知って、私の生活はどう変わったか書いていく。

とにかく中年になったらどうしようという不安が凄まじかった。

当たり前の生活を一人でおくれない自分は誰かに頼らなければ生きていけない。

親亡き後の事を嫌でも頭をよぎったし、結婚も考えた。

もちろん20年以上も普通の人として生きてきた私には当然、知り合いも多く周りの目もあった。

友人は彼氏と同棲したり、旅行に行ったりしていたが、

もっとみる
初彼のはなし。

初彼のはなし。

今日は珍しく恋愛の話をしようと思う。

発達障害は恋愛が苦手と言われる。

特に女の子は、性被害に遭いやすいから気をつけようという本なんかも出ている。

発達障害をもつ私の、元彼の話をすることにした。

発達障害の子どもの恋愛に不安を感じてる方、自分自身が不安という方は楽しんで参考にしていただけたらと思う。

もっとみる
自殺する瞬間の心境

自殺する瞬間の心境

電車がホームに入った瞬間

人が飛び込んだ。

乗っていた乗客たちは何かに乗り上げるように電車の床が持ち上がったのを感じた。

毎朝の通勤ラッシュ時にこんな状況に遭遇し、人身事故で電車が遅延になった事はあるだろう。

読者の方の中に、電車に飛び込もうと思ったり、ダンプカーに飛び込んでしまおうと思った事がある方はいるだろうか。

これ以上、生きる事はできない。

線路に飛び降りる瞬間の気持ちを私は覚

もっとみる
発達障害の人がスムーズに行動できない理由と最終的に解決した方法

発達障害の人がスムーズに行動できない理由と最終的に解決した方法

子供のころから行動がなぜか重い気がした。

周りの子と違って人と遊ばないし、約束するとなると過度にそれを遂行する事に慎重にならないとちゃんと実行できない。

何故かわからないが、とてつもなく億劫なのだ。

きっと側から見たらただの面倒くさがり屋の怠け者に見えるだけだろう。

周りにいる人は、とても大きな負担に耐えて忍耐強く行動をしているようには見えない。

寧ろ気楽に、フットワーク軽く、さも大した

もっとみる
私の世界 ~自閉に生まれて~

私の世界 ~自閉に生まれて~

みなさんー
きいてくださいーと掛け声をかけられると同時にペンをとり、紙に殴り書きをする。

電話がなり響く度に、ペンをとり、あらすじをメモってその解釈をして、、

その繰り返し、

まるで工場の作業員になったみたいな気持ちになるときもあるけれど、
待遇は公務員、あったかい室内に足温器付きの席に座りっぱなしの職場。

ミルクティーをのんで、適当にネットサーフィンをしながら過ごせる天国。

ちなみに、

もっとみる
私(21)、自閉症でした。

私(21)、自閉症でした。

専門外来を訪れたのは21歳の時だった。

厳しい受験競争を勝ち抜いて有名大に進学して2年が経った頃だった。
大学入試の合格により、その実力を証明し、努力も世間から認められた。
そのことは私にとってかなり自信になっていた。誰にでもできることでは無かったから。

努力すれば人並みのことはできるんだということも体感した。
それなのに、私の認知行動がやはりおかしい。

勿論勉強はできた。私立だったので推薦

もっとみる
一度だけ、父親を泣かせた事がある。【超短編小説応募作品】

一度だけ、父親を泣かせた事がある。【超短編小説応募作品】

一度だけ、父親を泣かせた事がある。

30年の人生の中でたった一度だけ。

父親は不器用でコミュニケーションが壊滅的に下手だった。

決して無口なわけではないから、ただのめんどくさい人だ。

息子にも話しかけては面倒がられ、大切にされていないが、気づかないのか、めげずに話しかけたりしていた。

父以外の家族は仲良しだった。
父は疎外感を本当は感じていたかもしれないが、それでも父は家族の中で唯一働き

もっとみる
漫画【自閉症の美女が恵比寿の町に繰り出してゆく冒険ストーリー】

漫画【自閉症の美女が恵比寿の町に繰り出してゆく冒険ストーリー】

子供の頃からいじめられてばっかりだった。

学生時代は人から、どう見られるかと、大人しいけどおしゃれを両立させていた。

見た目だけはぴか一でも目立ちすぎないように「普通」を心掛けた

特性を隠しながらその場しのぎを繰り返す人生。

八時間会社に行く生活になったらどうなるんだろうという不安は実現してしまった。

お嬢様育ち、両親にも大切に育てられ、優秀な親族、周りのそんな環境が私を疑いの目から炉ら

もっとみる

集団の中でとにかく違和感しかなかった。


なんでもやってみたいことどんどんやっていける人は人生楽しいだろうに
#発達障害 #ADHD

私の正体〜アスペルガーの恋〜

私の正体〜アスペルガーの恋〜

自閉症を生きた半生をついに小説化!!シリーズ
「私、自閉症なの。」

私はついにコウちゃんに全てを打ち明けてしまった。

私の秘密全てを。

もっとみる

アスペルガーの恋 〜序章〜

もしあのとき、当時ネットに疎かった私があのツイッターアカウントを登録していなかったらと思うとぎょっとする。

(今でこそこんなネット投稿をして、知らない人に自分を公開することが当たり前になっているが、当時の自分は友人にも自分のプライベートなど一言も喋らないような表面的な奴だった。)

そしてM氏が偶然私にメッセージをしてくれなかったら私は恋愛という青春ものとは縁の無い人生だったんじゃないかと本

もっとみる

アスペルガーの恋 〜M氏との出会い〜①

2015年夏

私がM氏と初めて会ったのは渋谷のとある中華料理店だった。
大学の卒業から2年近く経過していた。

同じ大学に通い同じ大講義室(何百人単位の座席がある)で授業を受けていたにも関わらずツイッターでしか繋がっていないという奇妙な関係性。

数年にわたり会話し続けたにも関わらず顔を見せることも会うことも渋っていた私との初対面だった。

オフ会なんて言葉も当時から使われていたみたいだが私に

もっとみる

女子大生の秘密 〜卒業式〜

2013年春
卒業式の日に、私は偶然久しぶりにあったクラスメイトと写真が撮れた。

「大学時代の友人とパシャリ」
「この四年間色んなことがあってー友達と沢山の思い出を作りました!」
みたいな顔をする。

嘘だ。

「私たちはなんの友情も深めないまま、傷つかないよう表面的な付き合いで、偶にしか会わないようにしてました。」が本当だ。

そして、何のお別れ会もなく解散する。

「〇〇大学卒業式

もっとみる